プリン片手に自転車乗ってたら知り合いに見られた話
ブラック企業に勤めている時
たまたまお昼に帰れる日があった。
機嫌のいい社長からみんなにプリンが配られた。
スーパーに売ってる3つで100円のじゃなくて
ケーキ屋さんに売ってる瓶のやつ。
あの高級のアレ。
貴族が食べるタイプのプリン。
ドゥルドゥルの飲み物みたいなプリン。
私はその場ですぐ開けた。すぐ!!
受け取ったか取ってないかくらいですぐペラっとした。腐るといけないしね!
すると他の人は
会社に残って食べる派と持ち帰る派がいた。
しまった!持ち帰れば良いのか!このまま会社にいると長い話に付き合わされる!その後みんなでご飯に行こうなんて言われたら最悪だ!
早く帰りたい!!!と思い帰る事にした。
プリン開いてるけどいいや。
食べかけの瓶のプリン持ってるけどいいや。
居残りするよりマシ。
チャリンコだけどチャリンコのプロだから全然いい。余裕で乗れる。
カゴに直入れは危険だ。段差ですぐ倒れるから片手にプリン持ちながらチャリンコに乗ろうと思った。
ついでにそのままイオンに寄る事にした。
だって昼だし!このまま帰るなんて出来ない。
これからのプランはこうだ。
①食べかけのプリンを片手に持ちながら颯爽とチャリンコを漕ぐ。
②駐輪場についたら店の前でプリンを立ったまま食べる(出来れば座りたい)
③入り口に瓶を捨てられるところがあれば最高。その後イオンを無駄にウロウロしてお惣菜でも帰ったら今日は完璧だ。
よし!イケる!
私は風を切ってチャリンコを漕ぐ。
順調だ。
チャリンコプロはイオンにすぐ着いた。
あとは食べて捨てれば完璧。
駐輪場に止めようとすると後ろから
「あ!ぬきじゃない?久しぶり!」と声をかけられた
振り返ると高校の同級生がいた
「あ!え!久しぶり!!!」と笑顔で答えると同級生は私の手元を見てる。
あ、プリン見られた!と思うと同時に
「え?プリン…?」と言われてしまった。
明らかに引いている…
まずい!知り合いにヤベー奴と思われるのは
まずいぞ!!ここまで順調だったのに!
計画は立てるから崩れるって韓国ドラマで誰かが言ってたなぁー
あ、パラサイトか!映画だわ。
「あぁ!これ!そう!プリン!」とウィンクして私は去った。
バレた…
高校以来の。5年ぶりだったのに。
地元を離れブラック企業に勤め
食べかけのプリン片手にチャリ漕ぐような
ヤベー奴になったと思われたクソ〜
その子とはそれをきっかけに年に一回くらいバッタリ会うようになった。
でもいつもタイミングが悪い。
お祭りで友だちがトイレ行ってるのを
待ってる時たまたまその辺に座って瓶のラムネを一人で飲んでる時に会ったり
(一人でお祭りに来てラムネ飲んでるヤベー奴。会う度瓶持ってる)
札幌の街の中で電話しながら一人でヒーヒー爆笑してる時。
いつもそうじゃないのにたまたまそんな所を見られてしまう。
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