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天穂のサクナヒメ3年間の俳句記
皆さまごきげんよう。気がつけば今年も残すところ一月ほどとなりまして、時の早さを実感するような季節になりました。
農作業をしておりますとそのような一年の流れというものが殊更意識されるようでして、そういった意味ではサクナ様の日々の生活には俳句の素材が散らばっているように感ぜられます。
さて、天穂のサクナヒメでの生活も三年目を終えまして俳句もだいぶ増えて参りました。放送中にお米を育てたりしながら詠んでおりますので普段の作句方法とは勝手が随分違うのですけれども、逆に普段は詠まないような形のものが出来たりいたしますので面白うございました。
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【三年目】
初鮒を余してみせる欠け茶碗
青蘆に生と屍の棲んでをり
いへねこのとろりとしをる鎌祝ひ
冬椿きっとなにかを喰ひさうな
【ニ年目】
水の皺そろへて今朝の田植ゑ唄
梅干すや肉球退けるこゑの主
ひととせの稲扱く今日の重みかな
静寂に負け食ひちぎる吊し柿
【一年目】
うつ田姫招きて納屋の音すなり
朝焼けを羽織り刈田の息遣ひ
各々に命喰らひて田水沸く
やはらかに笠打つ音や春の雨
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さて、椿蛙の化け物を倒したりしつつ三年目を終えたところなのですけれども、肝心のお米のほうはと申しますとこのような感じになっておりますわ。
やはり白米を頂きたくて精米してしまっているからか香りが少し少ないのかしら。肥料とかも見直したほうが良いかも知れませんわね。あとは気温が高かったのも影響しているのかしらん。
俳句にもありますように、食生活がだんだんと豊かになっていくのが嬉しいですわね。お茶に干し柿やお団子などの甘味は食後に是非あってほしいですものね。これからはお魚とかも沢山いただけると良いのですけれども――。
そうなりますとまた詠める題材が増えて楽しいですわね。
◆追伸◆
とろりとした猫
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