勉強できたところで。エアコン設置から学ぶこと
昨年から友人のツテでエアコン設置の助手のアルバイトをしている。今年はまあまあ忙しくあまり稼働していなかったのだが、昨日欠員が来たので助けてくれないかとのことであったので働かせていただいた。
暑いし危険
昨日から関西は雨である。(多分日本全域そう)エアコンの室外機設置する際に雨が吹き込むと故障につながるらしい。朝は豪雨と呼んで差し支えないほどの大雨で延期するかどうかの瀬戸際であったが、しばらく雨が続くので弱まったころを見計らって作業を行った。現場では、梯子で二階から配管を引っ張ったり、屋根の上に室外機を置いたり、軽業師のような危険な作業になることも多々ある。あと繫忙期であるこの季節に加えて、もちろん部屋にエアコンは効いていないのでものすごく暑い。
エアコン設置業、世間的にはブルーカラーに分類される肉体労働であるかもしれないが、電気工事士の資格なども必要である。私の性格上、賃金を受け取っている以上はやれることをやらなければと思ってしまうので手伝おうとはするが、邪魔になっていることが恐らく多い。
去年初めて入った時「養生(床守るための毛布)持ってきて」と言われて煙草入れ持ってきて怒られたのがいい思い出である。(どんなやつですかって聞いて茶色のと返答されて見つけた茶色のものが煙草入れだった)
学歴、役に立たんぞ
私立とはいえそこそこ名の通った大学に通わせてもらっていて、勉強はできるほう…に分類されるとは思っている。しかしこういうアルバイトをしているとまあ如何に自分が無能かということがよくわかる。よく大学名を聞かれて答えると、賢いんだねという社交辞令が返ってくるが、「やめてくれ!」と思う。結構失敗するし、要領は悪い。学歴は万能ではない。
分業の本質を問おう。
ブルーカラー、ホワイトカラーで差別するような人がいるが、それはお門違いだ。現場の仕事には専門知識、経験がものを言うことが多い。分業というのは足りないところを補い合うシステムなのだということを胸に刻んでおきたい。そういう意味でいろんなバイトをしておくのはいいことかもしれない。かくいう私はそこまで多くの職種を経験してきたわけではないけれども…
たまにゃ学部のべんきょのお話を
経済学の分野に、政治経済学という分野がある。政治経済学では、労働量を用いた交換基準を考える。この考え方は労働価値説と呼ばれる。労働価値というのは商品の生産に必要な総労働時間のことである。
例えば。卵焼き1つ料理するのに10分、ハンバーグ100gに30分かかるとする。このとき、卵焼き:ハンバーグの価値は1:3だ、と考えるのが労働価値説でござる。
実際は労働価値説のモデル通りにはならない。値段は需要と供給によって変動するからである。労働価値説の通りに財の交換が行われれば平等なんだけど、需給のせいで不平等が生まれるのだ。
労働価値説のモデルに近づいて労働の不平等を解消していくには、様々な仕事に対するリスペクトを持つこと。アダム=スミスの言う「共感」を持つことが大事だと思った、今日この頃でありました。