『オネストマスク』ファンアート「ポストコロナのSF」ハヤカワ文庫
最近読んだ「オネストマスク」というSF小説が印象に残ったので、ファンアートを描いてみました。
本作品は、伊野隆之さんによる短編で、ハヤカワ文庫の「ポストコロナのSF」という短編集に収録されています。
「ポストコロナのSF」とは?
ずばり、今年の4月に早川書房より発売された、小説の短編集です。
写真だと、サイズ感が分かりにくいですが、文庫本なので手軽に読めます。ちなみに、「ハヤカワ文庫」の場合、他社の文庫本より6ミリ縦長仕様になっています。
そうそうたるSF界の顔ぶれ19人の名前が、真っ白い表紙に並んでいます。真新しいキャンヴァスのようで、非常に興味をそそられます!
「ポストコロナ」という言葉が流行語になっていますが、意味はご存じですか?……概ねですが、「コロナ以降の世界」という意味で使われています。
つまり、「ポストコロナのSF」とは、コロナ以降の世界をテーマにしたSF小説の短編集です。本の中の全作品が書き下ろしと書かれていますので、緊急的に出版されたことが伺えます。非常にホットなアイテムといえます。
短編集の良い点は、サクサクと手軽に読める点です。
19作品それぞれが、異なる作家による別々のストーリーです。よって、順番に読んでも、好きなところから読んでもOKです。読書初心者の人にもお薦めしたいです。
……興味深い作品だらけですが、今回は「オネストマスク」1作に絞って取り上げたいと思います。
「オネストマスク」とは?
短編小説とは、すなわち「短いストーリー」です。少しでもストーリーに触れると、ネタバレの恐れが出てきます。よって、内容を詳しく明かせないのが残念なところですが、簡単に言うと、「ハイテクマスク」が登場する作品です。
SFといえば、遥か遠い未来世界を舞台とした作品や、宇宙戦争をテーマにした作品を思い浮かべる人もいるかもしれません。ですが、「オネストマスク」に関しては、ほぼ、現実の世界が舞台になっています。
そもそも「現実」とは何なのかという定義が人によって変わるので、現実という言葉で決め付けることには躊躇いがあります。が、少なくとも、現実という設定のストーリーだと解釈できます。
なぜなら、「コロナ禍」「緊急事態宣言」「東京オリンピック」などが起こる日本が描写されているからです。つまり、いわゆる現実の世界に、SF要素が組み込まれたタイプの物語です。
コロナ禍以降の世界では、マスク着用が必須の社会が訪れました。そのマスクがメカと融合し、新たな機能を備えた進化系マスクが、「オネストマスク」というわけです。
「オネストマスク」を読んだ瞬間に、ぜひ実際に絵にしてみたいという衝動が、急激に沸き上がりました。小説の描写を参考にしつつ、自分の趣味趣向を取り入れてイメージイラストにしてみました。(※あくまでファンアートです。)
ちなみに「オネスト/Honest」という英語は、「正直」という意味です。この言葉の意味と、イラストをヒントに、是非、作品を読んで確かめていただけたらと思います。
著者の伊野隆之様、強いインスピレーションを感じる作品を送り出してくださり、誠にありがとうございます。
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