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【フリーランスの仕事術】私が大口案件喪失からV字回復した方法
元Webディレクターのふる江です。病気をきっかけに5年近く勤めた会社を退職し、次の仕事を模索中です。
この2日ほど、途方に暮れていました。
実家の父に「次は発信系の仕事したら?」と言われて気をよくして、YouTubeの企画書を作って「一緒にやろうよ」と提案したものの「やりたくない」と断られ……
自分のXとnoteのプロフィール欄を見直してみると、「人に会わずに仕事したい」という後ろ向きな発言ばかりで、前の職場への恨み辛みや病気への不安などのマイナスな感情が滲み出ていました。
プロフィール欄についてGemini(GoogleのAI)に相談したところ、ダメ出しの嵐。
「ネガティブな表現を避け、ポジティブで役立つ情報を発信しましょう」とアドバイスをもらいました。
「こんな私に、ポジティブで役立つ情報はあるのだろうか?」
一晩かけて過去の自分を振り返ってみました。
病気のことはさておき、仕事の面では、
「クビと同じくらいのインパクトがある事件あったわ」
「そこから、復活したじゃない私……」と思い出しました。
大口案件喪失事件
フリーランスにとって、毎月確実に発生する大口案件は心強い存在ですよね。しかし、それは同時にリスクも伴うものでもあります。
7〜8年前、当時フリーランスだった私にも大きな柱となる仕事がありました。オウンドメディアのコンテンツ制作です。「(私が書いた記事が)最も読まれているよ」と言っていただけていたし、その自信から、なくなることはないと過信し、その仕事だけに依存する月もありました。
しかし、ある日突然「オウンドメディアは原稿の確認が面倒なのでやめることにしました。同じ経費で看板を出すことにします」と、その会社の広報担当者から告げられたのです。
「どうしよう……明日から何をしよう……」
今と同じように切羽詰まった状況に陥りました。
しばらく悶々とした日々を過ごした後、ある記事とお客様の言葉をきっかけに、新しいサービスを始めることができました。
大口案件はなるべく少なく、仕事のポートフォリオを組む
私が新しいサービスを考えるきっかけとなったのは、寺田倉庫をV字回復させた中野善壽社長(現在は東方文化支援財団理事)のインタビュー記事です。
News Picksの会員向け記事だったため正確な引用はできませんが、「大口の仕事を避け、いかに小さく稼ぐかを考えた」という内容でした。
「大口のお客様は要求が多く、要望を全て受け入れざるを得なくなる」という理由でした。また、価格交渉を断れず、気づけば大幅な値引きをしてしまうこともあります。
私も規模は小さいながら同じような状況でした。ホームページ制作とコンテンツ制作を主な業務とし、数十万円の契約を数ヶ月かけて制作する仕事を1〜4件ほど並行して進めていました。その中の1つでもトラブルが発生すれば、たちまち危機的状況に陥る綱渡りの日々でした。
フリーランスの方には、1ヶ月または3ヶ月ごとに仕事の棚卸しをしてポートフォリオを組むことをお勧めします。これは就活用の作品集ではなく、分散投資としてのポートフォリオです。この考え方については、また別の機会に詳しく共有したいと思います。
「そうか、価格が明確な小規模なサービスを考えればいいのか」
そこで考案したのが、初心者向けWordPress操作の家庭教師業でした。
きっかけはお客様の一言から
知人に頼まれてWordPressの操作方法を教えた際、帰り際に「ネットでWordPressを教えてくれる人を探したんですが、全然見つからなくて。そういうサービスは需要があると思いますよ」とさりげなく言われたのです。
私自身もWordPressを学びたいと思った時に講師を探しましたが、見つからず、マッチングアプリでようやく地元で1人見つけた経験がありました。
それからすぐに自分のホームページのリニューアルに着手しました。
「WordPress 個人レッスン 地域名(オンライン)」で1位を獲得することを目標にしました。
そのときのコンテンツ作りは、今までで最も熱中しました。図解を駆使して「これだ!」という内容を作り込み、検索順位をチェックしながら、PDCAサイクルを回してサービスページだけでなく様々なページの内容を改善していきました。
その結果、1ヶ月後には目標のキーワードで1位を獲得し、定期的な問い合わせをいただけるようになりました。
それまでは「ホームページを作ります」と謳いながら、目の前の仕事をこなすのに精一杯で、自分のホームページは放置状態でした。
この経験を通じて、ホームページの制作だけでなく運用にも自信がつき、講師業や制作の依頼も増えていきました。また、これが後の会社員の仕事にもつながっていったように思います。