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ビーズとミスチルの対談感想
世間知らずっぽい題名にしたのはいずれの方々にもそこまで詳しくないためです(以下敬称略)。
対談はB'zのオフィシャルチャンネルのような場所で開催された。
ヘッダにオフィシャルチャンネルと明記してあるためきっとそうなのでしょう。
(構成作家ぐらいはいるかもしれませんが)誰の手も借りずにミュージシャン自身がインタビュアー、インタビュイーとなってこうした対談を撮って出す番組はこれまであまりなかった。
自粛生活でオンデマンド映像配信サービスに需要が集中し、自主的な番組創りが進む中で発信する側独自のこうした傾向が表出するのかも知れませんね。
もちろんミュージシャンと言えばルーキーの頃から地下劇場なんかでは歌と歌の間をつなぐMCを主にボーカル担当が努めねばならず、べしゃりについてはある程度保証されていてもおかしくはない立場。
しかし話の後半50分くらいで、ふたりともMCは全く好きではないと明かされました。
明かされたのはどうしても間を埋めるために話してしまう、できることなら話したくない、でも黙って歌だけ聴かせろという客ばかりだとも思えないし、(半ばサービスの一環として)話すべくして話さなければならないだろうなぁというような義務感が本当はあるというようなこと。
稲葉は以前(あるいは映像かなにかで)Mr.Childrenのステージを見た際に、櫻井は話すことが好きな人なのかも知れないと思ったそうでしたが、本人に否定される。
後述しますがミュージックステーションのような生中継のテレビ番組に出演する際には森田一義とさしで話さなければならない。両者とも森田との会話が求められた機会はかなり多かったことでしょう。
コンテンツとしてはほかにも錦織圭との対談なんてものまである。
ほか立川談春は落語の専門家ですね。運動界、俳優界とジャンルを問わないことが興味深いため、いずれ見たらまた感想を残したいです。
特筆したいと思った点はかなりあって(何年も日本のポップやロック最前線に居続けた人たちであるため大体のことは特筆すべきであるとは思います。何よりも特筆すべき点ばかりなためこのような会合が開かれたのでしょう)、いわゆる彼らの生の声……歌声ではない地声のようなものを聴ける機会がであるというものがぼくの中で大きかった。
ボーカリストの悩み
ぼくは櫻井の声を最近ではほぼCD音源あるいはデジタル音源でしか聴いたことがなかった。上述したように「歌声」は聴いていても話す声は聞く機会が無い。
その中で意外だったことが、一時期脳関係の病気になってしまい、投薬の結果声帯付近の粘膜が硬化するという症状が出るというもの。
もちろん歌いづらくなるというかステージの予定なんかも変更せざるを得なく、櫻井はスティーブン・タイラーが受けたという手術を受けることになった……
ぼくは今回櫻井の地声を聞いて、長い年月声帯を酷使した方々特有の自然発生的なかすれが声と一体化していて、松任谷由実や和田アキ子のそれと親しいものがあるように感じました。こんな声だったっけ、というようなもの。しかしながらそのようなクリティカルな出来事があったとは驚かされた。
稲葉からは、全国ツアー前後で割と悪夢を見てしまうが、その夢を毎回観ることで「あぁ、いつもと同じ(周期)だ」とポジティブに捉えるようにしているという話が。
夢の内容はどうしても内面的な不安が表出しているのだろうと自分で分析しているようですが、歌が全く思い出せなかったり観客がどんどん帰ってしまうようなほとんど悪夢を見ながらも、またこの時期が来たんだというふうにポジティブに受け止められるようになるまでにはかなりの精神鍛錬が必要だったように思います。場数を踏んだ人だからこそその境地に至れたのかも知れない。
出会い
また冒頭で明かされますが二人が始めて会話に及んだのはミュージックステーションのバックステージだったそう。
全盛期は毎週のように出ていたみたいですが、当時を振り返り映像的なものから得た知識のみで閲覧していても確かにかなりミュージックステーションの一時代を築くことに貢献していたのではないかと思えます。
どころか、勝手な印象ではありますが歌を発売するリリースプロモーションで登場するテレビ番組もミュージックステーションのみであるような印象さえある。
これはぼくが普段好きで割と動向を追って(真のファンと呼べる層までとはいかないとは思いますが)いるスピッツがそうだからでもあります。
もちろんリリースする歌によっては朝のニュース番組からなにから歌を歌わずとも出演することさえあるため、その時どきの事務所側のスタンスによりなにか含むものはあるはずではありますが、ミュージックステーションにしか出ないグループという漠然とした集合体にぼくの中で属していた。
三者ともステージ演奏を主体とするグループであるため、やはり生演奏が電波を通じてエンドユーザに届く番組に対して、他例からは得られない訴求性を感じているのかも知れません。後年はスピッツもマスター音源を流す手法ではなく、生演奏で参加していたはず。
後記
見ていて思ったことはほかにも歌詞の捉え方や作り方等たいへん僭越ながらぼくが歌を造る際に思っていたようなこととも通じる部分があったため、後日書いていきたいと思っています。お読みくださりありがとうございました。
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