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ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、JJの違いと変異への抵抗力

いま現在、どんな抗体(そもそも抗体であってるんでしょうか?)があるのか知らないため調べました。

ファイザーとモデルナという会社から提供されていることを知っていましたが、アストラゼネカやジョンソン・エンド・ジョンソンは企業名だけ知っていた(上記は少なくとも国内、海外は他にもありそう)。どんな違いがあるのか。

https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/6522

第一の参考先は有識者会議サイト。京大ウイルス研、国立国際医療研の方々が著している6月11日更新のファイルです。引用元も同じ。

基本情報

C0370101図表1-1024x333

表からごくごく簡単に脳死状態で理解できることは、ジョンソン・エンド・ジョンソンは2回打たなくていいけど有効性も低いということ。承認待ちなのでどっちにしろ出会う機会は今の所無い。

アストラゼネカはイギリスの企業で、有効性もそこそこだけど2回打たなければならない。

ファイザー製についての詳細は以下。

モデルナ製についての詳細は以下です。

変異種への有効性(2021/8/22記)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN18CRA0Y1A810C2000000/

デルタ型の感染拡大が顕著になった7月、モデルナ製の感染予防の有効性は年初の86%から76%、ファイザー製は76%から42%に低下したとする米医療機関の研究データなどを示した。

なぜかファイザー製の予防注射から時間が経過した被接種者はガタっと抵抗力が落ちた印象を受けます。

より驚かされるのがモデルナと言えるかも知れない。あまり下がっていないため。

この抵抗力の減り具合は、アメリカでの3回目接種が始まった理由でもあります。

ワク種

ファイザーとモデルナ製はmRNAワクチンに分類されている。mRNAとは何か。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61944150X20C20A7000000/

mRNAとはワクチンが治療手段として作用する際の、アプローチのしかたの一種。以下のように全部で6種のアプローチ方法がある。

(1)ウイルスベクターワクチン(2)メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン(3)DNAワクチン(4)組み換えたんぱく質ワクチン(5)組み換えウイルス様粒子(VLP)ワクチン(6)不活化ワクチン

他。

日米欧では(1)ベクターと(2)mRNAが高齢および医療介護従事者へ、その後(3)を抜かした手段に移行すると見られているそうです。

mRNAとは

抗原たんぱく質の塩基配列を作る情報を持ったmRNAのワクチン。生体内で分解されないようにするため、また血液に含まれるマクロファージや好中球などによりウイルスを排除する「自然免疫」が過剰に誘導されるのを抑えるため、脂質ナノ粒子(LNP)などに封入して投与する。
投与後、細胞質内でmRNAが抗原たんぱく質に翻訳されて免疫が誘導されるため、液性免疫だけでなく、細胞性免疫も引き起こすと考えられている。

遺伝子情報を書き換え……みたいな物騒なところまではいかないけど、抗原を形成してくれる。いや抗原とは

体の中に侵入してきた異物

なので抗原なんか作ってはいけない。抗体を形成するのでしょう。「塩基配列を創る情報」が恐らくそこに当たる。メッセンジャーとは情報伝達するということでしょう。

ウイルスベクターワクチン

せっかくなのでアストラゼネカおよびジョンソン・エンド・ジョンソン製のウイルスベクターワクチンの構造についても知っておきましょう。今回のケースだとヒトに感染する際に足がかりとする「スパイクたんぱく質」の遺伝子が組み込まれることになり、それゆえに1回の接種でウイルスベクターに対する抗体ができる(上記同日経リンクより引用)。

「こういう抗原にはこういう抗体で対応しろ」と体内にわからせる感じでしょうか。

2回打って精度を強化する考え方もあるらしい。

一般に、1回の接種でウイルスベクターに対する抗体ができるため、2回目の接種は難しいと考えられているが、オックスフォード大とアストラゼネカは第1相・第2相臨床試験で同じベクターでの2回投与についても評価している。

メッセンジャーつまりmRNAは病原体を打ち込むわけではないので安全性が高いように思えます。

DNAワクチン、組み換え蛋白質、組み換えウイルス様粒子、不活化……についてはいずれにせよ承認待ちの中にも含まれていないため次回以降で必要に応じて知っていきましょう。

それではお読みくださりありがとうございました。

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中村風景
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