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「いいね+RTしないと使っちゃだめ」なフリー素材とは単なる強要罪ではないのか?

SNSには素材提供者があまた居て、それぞれが自分という商材を売り込んで成果を出すためにしのぎを削っています。ヘッダ画像をお借りしています。

絵が得意な人、といっても分野が色々だと思いますが、PCを介したデザインが得意な人、絵を書くのが好きな人とかもはや多岐にわたっている。

だからもし、SNS上で求人を出す場合によくある「デザイナー募集」とかだとデザイナーという単語の意味が広すぎてお前ほんとに募集かける気ある?と後ろ指を指されることでしょう。

みたいに、SNS求人となると募集をかける側も素人が多すぎていわゆる個人が売り込むしかないみたいに思い込む人も多いわけです。そのような方は得てして数字にこだわる。今まで数字で嫌な思いをしてきたから。

個人であれど企業と関わることで金銭を引き出す方法しかないわけで、企業と関わるしか選択肢がない。

しかしながら企業とは数字でしかものを考えられない体質があるため、個人と言えど箔をつけなければならない。箔が何を示すかといえばいわずもがな数字ですね。で箔をつけるために被フォロー数を増やすことに邁進する。

企業がなぜ数字しか追わない体質になってしまうのかについて。理由の一つにはメンバーシップ型雇用の弊害が理由として考えられます。

知能の差が顕著になるから、最低限の知識レベルの人間でも納得させられる(黙らせられる)数字はわかりやすい道具として乱用されてしまうんですね……

で個人で成り上がろうとする奴にとって(別に企業でも同じではありますが)被フォロー数は一長一短ではどうにもならないから、フォローにつなげるためのフロントエンド商品を開発しようということになる。

フロントエンド商品とは集客だけを目的とした広報みたいな効果がある商品です。わかりやすく言えばスーパーでおばちゃんが熱版使って焼いてるソーセージとかを思い浮かべてください。

→町のスーパーに行く(Twitterにログインする)
→ソーセージが無料で食える(フロントエンド商品=フリー素材の提供)
→「うまいじゃん、無料で食わせてくれてありがとう」(フロントエンド商品に対する興味の発露、集客成功)
→1袋ぐらい買ってやるか(本来の目的物品のセールス成功)
→リピート顧客……

このようにフロントエンド商品として市場(SNS)にフリー素材を売り込むわけです。集客が目的だからフリー=無料なんですね。

なんだけど、ここに対価を求めるターンを組み込んじゃう。顧客にはリアクションという行動強制を命令してしまい、フリー素材はもはやフリーではなくなってしまった

なぜリアクションが行動強要となりえるのか?SNSにおいてリアクションとはポリシーや当人のブランディング、信条を表すものだからです。

つまり、SNSにおいてリアクションを起こさないことを信条としている人がいたとして、その人にとっては「これは無料だから誰でも使える。使いたかったら言うとおりの行動をしろ」と命令されるのと同義であり、無料だと思って利用しようとしたらものすごい精神的苦痛を与えられることになります。

人の価値観を外側から一方的に操作しようなどということは、行為の強要以外の何物でもない。SNS上のリアクションをどのように扱うかは当人が決めなければならないのだ。高速道路の真ん中を歩きたくなんてない人に、お前は今から高速道路の真ん中を歩けなんて命令できますか?

フリー素材提供者は、この精神的苦痛に対する保障を用意しているんでしょうか?単純に、フロントエンド商品を載っけた書き込みに目的通りのリアクションを得て、当該書き込み自体をもフロントエンド商品として扱うことが目的となってしまうのでしょうか。

個人で成り上がりたくて仕方ないんだろうけど、そしてSNSで成り上がるのは大変なんだろうけど、あまりにも乱暴であり手段と目的の履き違えが起こっている。みんなやってるから怖くない?

翻ってnoteにも言えるんだけど、「キャンペーンに応募したいんなら、主催企業様のアカウントをフォローしろ」これも上記と全く同じ理由から思想の強姦でしかない。これはさんざん言ってるんだけどnoteはいつまでもこのマーケティングに汚れがないと思っているっぽい。

この国は……インターネットビジネスにおける法整備が全く追いついていなかったせいで、使用者がまるで神にでもなったかのように一方的にルールを生成し、押し付ける。

法整備がなかった時代のお陰で萌芽を見せた新しいジャンルの産物もあっただろうけど、もはやクールジャパンみたいな言葉も露に消えてしまった。もはや使用者が利用者に対して一方的にルールを押し付けるなんて時代錯誤なのだ。


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中村風景
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