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ファイナルファンタジーⅦリバース感想
えっと・・・これ3部作のふたつ目ですよね?
ファイナルファンタジーⅦリバースをクリアした。
リメイクからおよそ4年後に発売された3部作の2本目。リメイクはミッドガルを脱出までの物語だったが、今回は忘らるる都までの道程。
ミッドガル自体が一本道とはいえ結構な密度があったので、本格的にフィールドを移動することになるリバースは大丈夫か?みたいにいわれていたが、実際に遊んでみたら想像以上の特大ボリューム。寄り道しながらやっていたら100時間を超えてしまうほどだった。
現在クリアして2周目の途中。ここからは1周目をクリアした感想をネタバレありで語っていこうと思う。
白紙の未来という名のネタバレを踏みたくない方々はブラウザバックをするかそっとウインドウを閉じてもらいたい。
広大なフィールド、飽きることのない探索要素
リメイクではミッドガル脱出まで1作品。オリジナルではフィールドに出ることになるが、リバースでは果たして同様のフィールドを再現できるのか?といった疑念があった。自分もはじめはフィールドに似せた一本道のようなストーリー進行を想像していた。
そんな疑念は一気に覆り、本作は広いフィールドをあちこち巡り歩くことになる。
特に最序盤でグラスランドにたどり着いた場面。ニブルヘイム回想とカームの街の探索、脱出劇といった狭い空間でのイベントをへて地下道の重い扉を開けた瞬間のまぶしい光が収まったあと、草原が一面に広がる光景が目に飛び込んで来る。そこで流れるメインテーマもあいまって「リバース、始まったな」という高揚感に包まれる。
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エアリスの「これが本当のはじまり、だね」という言葉がぴったり。
やることは結構てんこ盛り。フィールドのそこかしこに落ちているクラフト素材集めやファストトラベルポイントの開拓、トレジャースポットや通信塔の発見に召喚獣の強化スポットなど。メインストーリーそっちのけで広いエリアを隅々まで歩いてまわった。
それでいて、メインストーリーもしっかりと描かれている。探索要素の多いオープンワールドゲームは得てしてメインストーリーのボリュームが薄くなりがちではあるが、リメイク作品とはいえまるで映画をみているかのようにイベントシーンが盛りだくさん。これが本当に三部作の2本目とは思えないボリュームの多さである。
隙あらばミニゲーム
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FF7の特徴のひとつがミニゲームの多さ。色んなアトラクションが用意されているゴールドソーサーだけでなく、サブクエストはおろかメインストーリーでもこれでもかというくらい発生する。
ミニゲームだけで1本ソフトを作れるんじゃないかと思うくらいの分量でさしずめFF7リゾート。
ゴールドソーサーではシューティングコースターといいながら戦闘機を操るシューティングゲームに生まれ変わっているのだが、栄光あれ!と連呼しているのが某ニーアシリーズを思い出して笑える。
本場のゴールドソーサーだけでなく、色々なところで用意されているミニゲーム。リメイクでもあった腹筋勝負も登場し、当時と変わらない音楽がちょっと懐かしさを感じる。
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コレルの港でもいくつかアトラクションが用意されている。個人的には射的とか夏の縁日みたいな感じがして好きだった。
ただ、メインストーリーを進めるうち、ことあるごとにミニゲームが立ちふさがってくるといささか食傷気味になる。
エリアごとに発生する召喚獣の祠やライフスポットは似たようなリズムゲー。チョコボの捕獲ミッションとか「またかよ・・・」という気分になったりもしたし、バレットらアバランチの回想シーンを見るのにコンドルフォートもどきのゲームをクリアしなければならないところは辟易した。鶏を灯油缶でおびき寄せるイベント、必要だったか???
サクッと終わるものならまだしも、中にはゲーム性を深く理解しないとクリアさえ覚束ないゲームなんかもあったりして、フラストレーションがたまってしまった場面も。
普段攻略サイトはクリアしてから見ているが、本作のどうあがいてもクリアできないミニゲームの攻略方法を知りたくて幾度となく開いたし、YouTubeのお世話にもなった。
動画を見ていてよくこんな難しいゲームの攻略法を見つけたなぁと尊敬の念を抱いた一方、自分で考えて進められなかった悔しさも感じた。
歓喜から絶望、のち混乱
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本作最大の見せ場はエアリスの運命。
オリジナル版では忘らるる都で命を落とすのだが、リメイクで白紙の未来へと飛び込んだ先ではどうなったのだろうか。
見るのが怖いようにも感じたこの結末は、翻弄されるような終わり方だった。
最初、オリジナル同様セフィロスの姿をしたジェノバliteがエアリスに襲いかかるも、クラウドが斬擊を受け止める。未来を変わったぞ、よくやったクラウドと歓喜に沸いた次の瞬間、映像にノイズが走ってオリジナル版で見たエアリスが崩れ落ちるシーンが流れていく。
なんでどうしてこうなった?という絶望を置き去りにして戦闘は進み、エアリスと共にラスボスと挑む。やっぱり生きていたんだ、とホッとしたのもつかの間、セフィロスを倒したあとは彼女の姿が小さな粒子になってかき消えていく。その後も生きているのかいないのか分からないような演出が続き、エンディングを迎える。
エンディングを見ている限りエアリスはきっと死んでいる。クラウドにはエアリスが見えていて会話も出来るのに、他の仲間たちはエアリスの存在を感知していない。わずかにクラウド同様魔洸を浴びたレッドXⅢがエアリスの気配を感じたくらいだ。
白紙の未来の先。その結末はほぼオリジナルと変わらなかったが、ではフィーラーとは一体何だったのか、という疑念が残る。オリジナル版と同じ結末から逸れないために出てきた存在。リメイクではそのフィーラーたちの管理する未来を乗りこえるシーンはあったが、こんな結末になるとは思いもしなかった。
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結末を知ってから2周目にはいってエアリスの行動を見ていると、まるで思い出を一生懸命作ろうとしているように見えて切なくなってくる。
印象に残った3人
メインストーリーの中で、印象に残った人が3人いたのでここで挙げておきたい。
まず、スピンオフ作品のクライシスコアに出てきたシスネ。
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ザックスの戦友であり、彼が神羅を脱走する時仕事ととの狭間で揺れながらも逃走の手助けをしていた。ザックスがいなくなってからは彼の故郷で自警団長勤めているという設定。まさか本編で登場するとは思わなかった。
落ち着いて冷静な感じがして、エアリスやティファとちがった素敵なお姉さん。という印象。
実はダークマター(食べ物)の使い手だったことが本作で明らかにされる。
2人目はヴィンセント。
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オリジナル版でもプレイアブルキャラクターだったが、自分の中ではダージュオブケルベロスのイメージが強くて。
今回はパーティーに入らず、というかガリアンビースト形態の彼と戦う羽目になる。次作では恐らく操作できるようになるので、どんなアクションを見せてくれるのかが楽しみである。
そして、3人目はザックス。
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オープニングで最初に操作して、その後もちょくちょくイベントシーンで登場。暗い展開が続く中盤以降、陽キャとしてゲームを明るく照らしてくれる存在。
リメイクのラストでは別の世界線で生き残っているが、その後様々な世界線で登場。ラストバトル連戦ではクラウドとの共闘も見られる。エアリスのあのシーンがなければ間違いなく胸熱な場面だった。
最終作に向けて
リバースで明らかになったのは、たくさんの世界線が存在していること。長く続いているものもあれば、すぐに消されてしまう世界線もある。印象に残っていたのはそのどれもがエアリスがいなくなってしまうことだった。
セフィロスが狙っているのはその世界線を統一、つまり「リユニオン」すること。そのためにメテオを召喚せんとし、阻止しようとするクラウドたちとの戦いが描かれることになると思う。
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エンディングで複数の世界線を見ているクラウド。一時的に統一された世界線で出会い、また別の世界へと渡り歩いているようになったザックス。そして死んでしまったエアリスの生死は一体?個人的には統一された世界線でエアリスとザックス、二人の運命を知りたい気もする。一番いいのは二人とも生きていることだけれども。
最近のスクエニ作品は、やり込み要素が少なかったり広くても中身がスカスカだったりと「繰り返し楽しみたい!」という作品がなかった。正直凄く心配していたが、リバースは心配していた部分を全て払拭してくれた。
探索要素やサブクエ、戦闘アクションも豊富な一方、ゲームではなくひとつの映画作品の視点から見ても、秀逸な作品だった。
3部作の2本目ってとかく中だるみするような展開が多いのだが、エアリスの生死という最大のイベントが含まれていたことで、最後まで気の抜けない展開が続いていたと思う。
3分作の中編でこれだけ色々詰まっていて最終作へのハードルがとても上がった感じもするが、3作目にはリバースを超える楽しさを期待したい。
ちょっと怖いのは、中間にミニゲーム集を出しはしないか、というところ。