加熱式タバコの若者の利用経験は2割、うち半数は「やめた」か「やめよう」
こんにちは、未来を数字にプロジェクト「若者の初体験」あれこれの調査結果ご報告です。
本日のテーマは、若者の「加熱式タバコ」。
つい先日、健康増進法が改正され、学校や病院などの公共の場での喫煙が全面的に禁止されることになりました。
非喫煙者にとっては理想的な社会に、喫煙者にとっては肩身の狭い社会になってきましたね。
ただ喫煙者vs非喫煙者のようなノリは、正直ちょっと違うんじゃないかと思います。
喫煙は違法ではなく、個人の趣味嗜好なので、互いに尊重し合えて、共存できる社会環境を目指したいものですね。
ともあれ、それに少しくらいは貢献してくれるのではないか?というのが、急速に利用が増えてきた加熱式タバコ。
2016年からのiQOSの本格的な販売以降、glo、Ploom TECHと販売がスタートし、街中の喫煙コーナーでも随分と加熱式タバコを利用している喫煙者が増えました。
もちろん最近の若者は、過去の若者(とくに男性)のように、かっこいい大人のイメージと喫煙を重ねるようなことは少なくなっています。
むしろ、喫煙≒害悪というイメージが拡大しているのではないでしょうか。
ただ、若者全員がそうかと言えば決してそのようなことはなく、少数ながらも喫煙される方はおられます。
そんな希少?な若者の加熱式タバコにフォーカスした喫煙状況について整理をしていきます。
まず全体として、加熱式タバコの利用経験がある方は21.0%です。
このうち、「もうやめた」「やめようと考えている方」は、経験者の半数を超える13.8%となっていました。
さらに未経験者のうち、今後の利用に関心を持たれている方はわずかに4.0%でした。
次に性別、年齢区分別での違いを確認していきます。
(居住地別には違いを確認できませんでした。)
まず性別では、加熱式タバコの利用経験がある男性が24.1%、女性が17.9%で男性>女性となっています。
また現在も加熱式タバコを利用しているのは、男性14.9%、女性8.1%で、それぞれ利用経験者の半数程度となっています。
ただし、そのうちの男性4.3%、女性3.5%が利用をやめることを考えていました。
未経験者において、利用に関心を持たれている方は男性が6.3%、女性が2.1%です。
やはり加熱式タバコとはいえ、喫煙への利用は男性>女性であることに変わりがないようです。
年齢区分別には、ある意味当たり前のところはありますが利用経験の有無についてのみ違いが確認できました。
本来、未成年の喫煙は違法なのですが、利用経験ある15-19歳が1割程度、現在も利用中がその半数程度となっていました。
現在も加熱式タバコを利用している20-24歳層は10.7%、25-29歳層が13.2%、30-34歳層が15.8%です。
JTの調査によれば、最近の20代の喫煙率は男性2割超、女性数%です(30代はそれぞれ3割強、1割強)。
このデータと今回の調査結果を踏まえると、若者の喫煙者の大よそ半数近くが加熱式タバコを利用していることになります。
今春、矢野経済研究所 未来企画室は新プロジェクトを始動しました。 『未来を数字に』をコンセプトに、独自の切り口で、今はまだ数値化されていない未来の価値や潜在価値などを、あれこれ数字で表現していきます。