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自由が丘 ネコ日記 クリボーの家猫修行1日目 捕獲の日

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クリボーの家猫修行 0日目

2023年5月26日、いつもの朝、シャッターを開けると庭にクリボーが座っています。すると部屋に飛び込んで来てご飯が出るのを待ちます。いつものクリボーといつもの僕がいます。
クリボーは右目を開けづらそうにしていて、病院に連れて行きたいと、ふと捕獲が頭をよぎりました。
ネコの捕獲なんて一度も行ったことはありません。しかし、今、まさに今やらないと思い、いつもより部屋の奥にモンプチを置いたのです。

クリボーはするすると部屋の奥に入ってきて、食べ始めました。
ネコはシングルタスクなので、複数のことを同時に出来ません。今がチャンスと勝手口から外に出て、そっと窓を閉めました。部屋に戻ると、気が付かずクリボーは食べ続けています。
クリボーは完食した時、後ろを振り返ると窓は閉まっており、クリボーはパニックを起こします。
僕はその姿を見るのがとてもとても辛く、でも、こうしないとクリボーを捕まえれない。命をかけて逃げようとするクリボーは天井まで飛び上がり、出口を探すを繰り返します。2mくらいは垂直ジャンプ出来ます。何度もトライするうちに、カーテンレールに引っかかり、ぶら下がっていました。僕はクリボーに近づき、「クリボー、病院へ行こう。」と言います。
クリボーはその後に諦め、ベッドの陰に隠れ、じっと座り込みました。

大暴れしたクリボーがベッド脇に座り込みます。



ここからが大変なのです、いや、これはこの後も数週間以上も続くことになるかもしれない厳しい道が始まっていたのです。

動物病院3軒に連絡し、ノラ子を捕獲したが、診て欲しいと問い合わせると、いずれも大丈夫とのことでした。その中で、友人宅の猫がお世話になっている病院にまずは行くことにしました。

病院の予約は16時、それまでに今まで野良子だったクリボーをキャリーケースに入れなけばなりません。
友人たちからもアドバイスを受け、ゴム手袋、大きめの洗濯ネットを準備、そして、目を隠す事と首の後ろを掴むのがポイントと教えてくれました。
僕はネコをキャリーケースに入れるのは初めで、またこのクリボーにも今まで一度も触れていません。そんな状態から果たして出来るのかと捕獲に挑みます。

クリボーは大暴れします。
何度もケースに入れることに失敗しました。30分以上格闘し、時にクリボーは失禁し、そこらじゅうに尿をばら撒いてしまいます。
野生のネコは命懸けで糞尿を撒き散らし逃げるんだと動物病院の先生に教えられました。僕が顔を押さえ目隠しすると、クリボーは少しだけ大人しくなります。その隙にキャリーケースに押し込みました。
今思うと、奇跡的に入ったとしか思えません。
タクシーを広い、動物病院へ向かいます。

ピンクのフリースでキャリーケースを包んでいます。

動物病院に着き、1.5歳、オスのノラ子を保護しました。一通り見て下さいとキャリーケースを持って診察室に入ると。
この動物病院の先生は、開けることは出来ないと、キャリーケースを眺めたまま。
ケースを覗き込み、目は感染症だねと、抗生物質を頂き、ノミダニの飲み薬も処方して頂きました。こんなに人慣れしていないノラ子はケースから出せないと、そのままの状態で僕は病院を後にします。

この後、どうしようかと途方に暮れました。爪も長いまま、ノミダニ、抗生物質は飲んでくれるのだろうか、この状態で部屋で生活していけるのだろうかと、クリボーのキャリーケースと抱えて、帰り道を歩いていると、ふともう一軒の動物病院を思い出したのです、早い時間に予約が取れていたのですが、友人紹介の病院へ行き、キャンセルをしていたもう一つの動物病院。まだやってるんじゃないかと病院の前まで行くと、
看護師さんが、あら、どうされましたと、
捕獲に時間もかかり、早い時間の予約はキャンセルしてしまい。。。と話し、
実は別の動物病院ではケースからも出さずに、診察終了してしまい、これからどうしようかと考えていまして。。。と状況を打ち明けます。

ケースの中で一晩明かすクリボー。


すると、その動物病院の看護師さんは、明日、予約なしで何時でもいいので来て下さいと言われます。僕はもうこのクリボーを2度とケースに入れる自信が無いですというと、一晩くらいは平気。このままにして明日朝おいで下さいと言われた。

僕は明日、1番でお伺いしますと、クリボーを抱え家に戻り、そのまま一晩過ごします。

続きます。。。

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クリボーの家猫修行 2日目

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Hirolie  Matsumoto
サポート頂きました費用は、全て野良子たちに還元されます。日々の食事、健康管理のための医療費。人間の勝手から外で生きることを余儀なくされる彼らを少しでもサポートするよう活動しております。