Futures Thinkins(未来思考)関連記事:未来へのロードマップを描く『企業』
Futuristコミュニティに参加して、Futures Thinking(未来思考)についてSho Tさん(Sho T|note)と検討を進めています。
そして、「起こりうる可能性を洞察する」ための羅針盤として、中長期まで(例えば10~100年後程度)の「未来へのロードマップ」をいくつか例示しています。
今回は、「企業」の中長期的な「未来へのロードマップ」を作成してみました。
今回作成した記事です
記事の内容をざっくりとご紹介します
資本主義を前提とする「企業」は、常に同じリズムを繰り返してきました
①~④を常に繰り返すことが資本主義「企業」という組織の宿命です
現在、「企業」がかかえている課題は、ざっくり言うと次のようなものになります。
コスト削減を繰り返すことも、SDGsなど新しい価値を発明して市場を広げることもそろそろ限界となってきました。
flow1)現在の取り組みの延長にある未来(線形仮説)
仮説:
労働のAI・ロボット自動化が急速に進んだ結果、企業内で働く労働者の数が現在の16%程度となる未来を2070年に想定する流れ
10年後までに、DX化の浸透とともに自動化(ハード、ソフト)が進むことから,徐々にヒトが対応しなければいけない労働の割合が減っていくだろう。
50年後までには、メタバース上でのヒトと区別がつかないAI技術の誕生(2038年ごろ)とその12年後ごろの超知的AIの開発をきっかけとして、企業におけるAI・ロボット自動化が急速に進むことから、2070年にはヒトが対応しなければならない労働はごくわずかなものとなるでしょう
ざっくりとグラフで「労働者ゼロ化の推移」を表現してみました
flow2)産業構造を激変する未来(非線形仮説)
仮説:
激しいグローバル競争の結果として製品の限界費用がゼロに近づき、ビジネスとしての企業がほぼ消滅している未来を2120年に想定する流れ
さらに、2つの変化が交差する流れとしてとらえます
flow2-1)中央集権型の企業という組織体がほぼゼロになる流れ
flow2-2)分散型自律組織(DAO)が爆増する流れ
10年後までに、
・メタバースの普及がグローバルビジネス競争を激化させてコスト削減圧力が高まり、労働力の削減によりコスト削減が進むことから、世界全体のビジネスとしての中央集権型企業を徐々に衰退させていくでしょう
50年後までに、
・メタバースが一般化して国境に依存しないグローバル企業による競争が定常化して、製品の限界費用がゼロに近づくことから、ビジネスとしての中央集権型企業が激減して2070年には30%程度となっているでしょう
・メタバースや分散型金融(DeFi)など分散型自律組織の需要のたかまりに対応するための関連技術・運用ノウハウが成熟しAI・ロボット自動化が急速に進み簡単に利用できるようになることから、自身の興味や価値観に従った分散型自律組織(DAO)をマルチバース上に構築・所属して生活するヒトが急増し、2050年には世界人口を超える数の分散型自律組織組織(DAO)が立ち上がるでしょう
100年後までに、
・ビジネスとしての中央集権型企業はほぼ消滅しているでしょう
・全世界の人々が自然に(意識することなく)生成される分散型自律組織(DAO)上で財・サービスを共有して生活しているでしょう
ざっくりと「分散型自律組織への移行仮説」をグラフで表現しました
約250年前の産業革命以降に常識となった資本主義と中央集権型企業は、マルチバースによる多元世界の広がりとAI・ロボット自動化の急激な発展、限界費用ゼロ化の渦の中で、利益を求め続ける構造の限界をむかえることとなります。
Futures Thinkins(未来思考)の検討結果については、今後本文の「未来編」へ組み込んでいく予定です。
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