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米国株 まとめ 10月17日: 堅調な米経済指標が債券利回りを押し上げ、株価は下落 *備忘録*

S&P500指数 (SPY)は-0.01%、ダウ工業株指数(DIA)は+0.04%、ナスダック100指数 (QQQ)は-0.22%

ダウ工業株30種指数は3週間ぶりの高値、ナスダック100種指数は1週間ぶりの安値となった。 米9月小売売上高と米9月製造業景況指数が予想を上回り、FRBが利上げを長期化させるとの見方が強まったことで、債券利回りが急上昇し、市場全体が圧迫された。また、ブルームバーグ・ニュースが、米国がAIに使用されるチップの中国への売却を制限していると報じたことで、チップ株が軟調となり、市場全体の重荷となった。 地銀株の上昇は市場全体の損失を抑えた。
米国とその同盟国は、イスラエルとハマスの紛争を封じ込めるための外交努力を強化している。 ドイツのショルツ首相は火曜日にイスラエルを訪れ、バイデン米大統領は水曜日にイスラエルを訪問する。 バイデン大統領はまた、ヨルダンに行き、ヨルダンのアブドラ2世国王、エジプトのアブデル・ファタハ・エル=シシ大統領、パレスチナ自治政府のアッバス議長と会談する米9月小売売上高は前月比0.7%増、前月比0.6%増と、予想の前月比0.3%増、前月比0.2%増を上回った。 また、8月の小売売上高は、当初発表された前月比+0.6%、自動車税抜き+0.9%から、前月比+0.8%、自動車税抜き+0.9%に上方修正された。
米9月製造業生産は前月比+0.4%増と、前月比横ばいの予想を上回った。
米10月NAHB住宅市場指数は-4低下し40と9ヵ月ぶりの低水準、予想の44を下回る。
リッチモンド連銀のバーキン総裁は、FRBの利上げ一時停止を支持するコメントを発表し、「需要が落ち着きつつあること、そして弱さがインフレに反映されていることを、私はまだ確信したい」とのコメントは、株価を支えた。 また、インフレの道筋は「まだ明確ではない」とし、「十分な成果を上げたのか、それとももっとやるべきことがあるのか、見極める時間がある」と付け加えた。
市場は、11月1日に終了する次回FOMCでFOMCがファンド金利を+25bp引き上げる可能性を12%、12月13日に終了する次回FOMCで+25bp利上げする可能性を48%と割り引いている。 そして市場は、予想される米国経済の減速を受けて、FOMCが2024年後半に利下げを開始すると予想している。

欧米の債券利回りは上昇。 10年物米T-Note債券利回りは4.857%と1週間ぶりの高水準まで上昇し、+12.8bpの4.834%で終えた。 ドイツ10年債利回りは2.895%と1週間ぶりの高水準に上昇し、+9.6bp高の2.882%。 英国10年ギルト利回りは4.561%と1週間ぶりの高水準に上昇し、+3.1bpの4.512%。
海外株式市場は上昇。 ユーロ・ストックス50種指数は+0.06%上昇。 中国の上海総合指数は+0.32%上昇。日本の日経平均は+1.20%上昇。

おもな株価の動き
モデルナ(MRNA)はファイザーがコビッド-19製品に対する需要が予想を下回ったため通期予想を下方修正したことで、-5%以上下落し、月曜の-6%下落に加え、S&P500とナスダック100の下落率トップとなった。
チップ株は、米国が人工知能(AI)モデルに使用される最高級チップを規制すると発表したことで、大きく下落した。 その結果、エヌビディア(NVDA)は-4%以上、ウエスタンデジタル(WDC)は-3%以上下落して引けた。 また、ブロードコム(AVGO)は-2%以上、インテル(INTC)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、マーベル・テクノロジー(MRVL)、KLAコープ(KLAC)、NXPセミコンダクターズ(NXPI)は-1%以上下落した。
ゴールドマン・サックス(GS)は、15.5億ドルとコンセンサス(18.6億ドル)より低い第3四半期純利息利益を発表し、-1%以上の下落。
ルーシッド・グループ(LCID)は、第3四半期に1,457台の自動車を納入したと発表し、予想の2,100台を下回ったで、‐5%以上下落。
ブルームバーグ・ニュースが、米国がAIに使用されるチップの中国への販売を制限していると報じたことで、米国上場の中国株は下落した。 バイドゥ(BIDU)は-4%以上、JDドットコム(JD)は-3%以上下落。また、ネットイース(NTES)は-2%以上、トリップ・ドットコム(TCOM)は-1%以上下落。
ネットスカウト(NTCT)は、2023年の調整後EPS予想を2.20-2.32ドルから2.00-2.20ドルに下方修正し、コンセンサスの2.27ドルより弱く、-16%以上下落。
チョイス・ホテルズ・インターナショナル(CHH)は、98億ドルと評価される取引でウィンダム・ホテルを90ドル/株で買収することを提案し、-6%以上下落。
ネットフリックス(NFLX)は、トゥルーイスト証券が目標株価を485ドルから430ドルに引き下げたため、-1%以上下落。
VFコープ(VFC)は、アクティビスト投資家のエンゲージド・キャピタルが同社に資本参加し、6%上昇しS&P500の上昇率トップとなった。
バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのビンスCEOが、銀行預金の減少に終止符が打たれるとの見通しを示したことで、地方銀行株は上昇した。 その結果、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)、キーコープ(KEY)、コメリカ(CMA)は+3%以上上昇した。 また、シンクロニー・ファイナンシャル(SYF)、トゥルーイスト・ファイナンシャル(TFC)、ノーザン・トラスト(NTRS)、フィフス・サード・バンコープ(FITB)、シチズンズ・ファイナンシャル・グループ(CFG)、ザイオンス・バンコープ(ZION)も+2%以上の上昇。
USバンコープ(USB)は、連邦準備制度理事会(FRB)が年内に大規模銀行に対する要件を満たすという公約を解除したことを受け、+5%以上の上昇。
ウィンダム・ホテル&リゾート(WH)は、チョイス・ホテル・インターナショナルが98億ドルの取引で1株90ドルでの買収を提案したため、+8%以上上昇。
ダラーツリー(DLTR)は、ゴールドマン・サックスが目標株価を137ドルとし、株価を中立から買いに格上げしたため、4%以上上昇しナスダック100の上昇率トップとなった。
バイアサット(VSAT)は、JPモルガン・チェースが目標株価を30ドルとし、株価をニュートラルからオーバーウエイトに格上げしたため、+9%以上上昇。
フィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシズ(FIS)は、ウルフ・リサーチが目標株価を65ドルとし、同業他社からアウトパフォームにアップグレードした後、+1%以上上昇。
エアープロダクツ&ケミカルズ(APD)は、ウェルズ・ファーゴ証券が目標株価345ドルで、株価をニュートラルからオーバーウエイトにアップグレードした後、+1%以上上昇。

債券、為替市場
12月限10年物T-Note債券先物は-31.5ティック下落し、10年物T-Note債券利回りは+12.8bp上昇し4.834%となった。 債券先物は、16年ぶりの直近安値を更新し、10年物T-Note債利回りは1週間半ぶりの高水準となる4.887%まで上昇した。 米小売売上高と製造業生産高は予想を上回り、FRB政策にとってタカ派的な内容となり、米国債相場の重荷となった。 また、10年物ブレーク・イーブン・インフレ率が2.420%と2年4カ月ぶりの高水準に上昇したことから、インフレ期待の高まりは米国債にとって弱気材料となった。

ハトなFRB発言を受け、ドルは序盤の上昇を失う
ドルインデックスは、+0.01%上昇。 ドルは、序盤の上昇を諦め、ほとんど変化しなかった。 米小売売上高と製造業生産高が予想を上回ったことから、米経済が堅調であるとの見方が米国債利回りとドルを押し上げた。また、株安がドルの流動性需要を押し上げた。 しかし、リッチモンド連銀のバーキン総裁が利上げ一時停止を支持するハト的な発言をしたため、ドルは上昇を失った。米経済指標は、ほとんどが予想を上回り、ドルを下支えした。
9月小売売上高は前月比+0.7%、自動車を除くベースでは前月比+0.6%増加し、予想の前月比+0.3%、自動車を除くベースでは前月比+0.2%を上回った。 また、9月の製造業生産は前月比+0.4%増と、前月比横ばいの予想を上回った。 マイナス面では、10月NAHB住宅市場指数が-4低下し40と9ヵ月ぶりの低水準となり、予想の44を下回った。
リッチモンド連銀のバーキン総裁は、ハトなコメントを発表し、ドルに対して弱気な見方を示した。 また、インフレの道筋は「まだ明確ではない」とし、「十分な成果を上げたのか、それとももっとやるべきことがあるのか、見極める時間がある」と付け加えた。
ユーロ/米ドル は、+0.18%上昇した。 ユーロは、序盤の損失から回復し、ハト派的なFRBのコメントでドルが上昇を諦めた後、上昇に転じた。 ドイツの10月ZEW調査の経済成長期待が予想以上に上昇し、6ヶ月ぶりの高水準となったということも支援材料となった。 加えて、レーンECBチーフエコノミストがECBの政策は緩和から程遠いとタカ派的な発言をしたこともユーロの支援材料となった。
ドイツ10月ZEW調査の経済成長期待値は+10.3となり、予想の-9.0を上回り6ヵ月ぶりの高水準となった。
ECBチーフエコノミストのレーン氏は、ECB当局者が2%のインフレ目標達成を「十分に確信している」場合にのみ、金融政策を緩めることができると述べた。
米ドル/円は+0.15%上昇。 円相場は、夜間の上昇を戻し、緩やかな下落を記録した。 米国債利回りの急上昇は、8月の第3次産業指数が予想外に低下した後の弱い日本の経済指標とともに、円を下げた。 日本銀行は今月末の政策決定会合で、2023年度と2024年度のインフレ見通しの引き上げを議論する可能性が高いとするブルームバーグの報道を受け、円は当初、上昇していた。
日本8月第3次産業指数は予想に反して前月比-0.1%となり、前月比+0.3%の予想より弱い結果となった。

金は+1.40 (+0.07%)、銀は+0.259 (+1.14%)
イスラエルのギャラント国防相がハマスに対する「長期戦」を予想すると発言したことで、イスラエルとハマスの戦争に関する安全資産としての需要が高まり、貴金属相場は緩やかな上昇。 また、米国の10年物ブレーク・イーブン・インフレ率が本日2年4カ月ぶりの高水準に上昇したことから、インフレ期待の高まりがインフレヘッジとしての金の需要を押し上げた。 銀もまた、米国の小売売上高と製造業生産が予想を上回り、工業用金属需要にとって強気な内容となったことから、支援材料となった。


※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として翻訳、作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。翻訳の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する決定は、ご自身で判断なさるようお願いいたします。

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