アメリカ株のテクニカル分析、まだまだ上値を目指す展開 押し目待ちに押し目なし
アメリカ株のテクニカル分析です。今は過剰流動性相場です。どこまででも金余りで上昇しそうな雰囲気ですが、過去の歴史を見てみると、上限にもそれなりの法則があります。私が注目しているのは、ボリンジャーバンドです。200日移動平均を使って、3σ、4σの上限下限で相場は切り返しています。上限に近づくと、FRBは、引き締め気味の政策をほのめかし始め、株価の急上昇を止めにかかります。一方、下限に近付けば、緩和政策を公表して株価の下落を止めてきました。第一四半期の3月23日には、丁度下限の4σをまさに割るかどうかというタイミングでした。FRBは量的緩和を発表し、議会は経済刺激策を発表しました。先週FRBのFOMC後、パウエル議長は、市場が期待していたさらなる量的緩和やイールド・カーブ・コントロール(YCC)を発表しませんでした。経済の将来予測も控えめなものでした。たしかに、新型コロナの拡散に伴う景気低迷は心配ですが、株価は違うところで動いているようです。
S&P500株価指数(株式市場を幅広く網羅)、ダウ株価指数(超大型株・オールド・エコノミー)、NASDAQ株価指数(ハイテク・ニューエコノミー)それぞれについてみてみたいと思います。
S&P500株価指数
1992年からのグラフも添付していますが、ほぼすべての局面で200日の3σ、4σの間で推移してきました。
先週の調整で、200日の移動平均まで戻りました。しかし、上限の3σまではまだまだ上昇余地が残っています。ちなみに、3σの上限は3705、4σの上限は3935です(6月12日現在)。
ダウ株価指数
先週の調整で、200日の移動平均まで戻りました。しかし、上限の3σまではまだまだ上昇余地が残っています。ちなみに、3σの上限は33505、4σの上限は35900です(6月12日現在)。
NASDAQ株価指数
NASDAQ指数は新高値を付けました。一般に人からすると、新高値ということで売りたくなるところでしょう。パウエル議長のコメントもあり丁度いったん売りたかったのでしょう。しかし、これだけ流動性があふれている現状では、上限いっぱいまで行かないと止まらないでしょう。過去は、3σの上限に沿って新高値を更新してきました。
上限の3σまではまだまだ上昇余地が残っています。ちなみに、3σの上限は10630、4σの上限は11305です(6月12日現在)。この水準から株価指数が切りあがっていけば、3σの上限も切りあがっていきます。11,000ぐらいはあるでしょうか。
2000年3月10日の高値が5,048.62だったので(ザラ場は5132.5)、この2倍で10,100(10,300)という数字も気になるところです。
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