他者のアウトカムズを創造する自律機能
自らの自律機能を社会において活用して頂くためには、自らはどのようなアウトカムを提供できるかを、定量的に示さなければならない。ロボットやAIでは代替できない、唯一無二のサービスを獲得した者は、その者の自律機能と共創することによって、ペルソナを「どのような」高みにいざなうことが出来るのかを定量的に表現しなければならない。
他者の自律機能を理解し、それを高めるレベルの命令が成される職場の活力は高い。また、命令を受ける側においては、自らの自律機能を定量的に他者に明示する必要がある。ジョブ型雇用の基本原則だが、日本においてはこれが極めて弱いと感じている。日本における「同調の美」の思想は「出来る」ことへの賛辞では無く、「出来ない」ことの傷のなめ合い文化である。出来ない事の同調がもたらしたことが、出る杭にならない意識である。しかしながら、他者と同様のレベルであることで自らを安心させる時代では無い。他者と同様の能力しか持たないのであれば、その者は組織には無用である。
自律機能という言葉には「自らにしか生み出すことが出来ない、他者にとっての価値創造能力」の意味が込められている。即ち、自らが共創させて頂くことで、その共創のパートナーが、新たなアウトカムを提供できる時、初めて自らの自律機能が認定されることになる。加速的に進化する科学技術の活用者は、世界の進化にアンテナを高く持ち、常に自らの自律機能を高め続ける強い意志と行動が必要である。自律機能を高める為にも、究極のビジョンを考えて、それを成し得る為に自らの機能をどれだけ高める必要があるのかを定量的に明示し続ける必要がある。この自らの機能の定量的な表現が、他者が自らの存在に依って得ることの価値を定量的に受け取ることのエビデンスである。これこそが自律機能である。