藤本タツキさんの『さよなら絵梨』
最近Twitterで話題になっている、藤本タツキさんの『さよなら絵梨』という漫画を読んだので、心に残ったセリフなどを書いていこうと思います。
これは、主人公のお父さんのセリフ。
自分が受け手の時に、心が動いた作品って何だっただろうって想像しながら読んだ。思えば、感動した作品は作者がどういう人なのか調べる傾向がある。でも、自分のなかで良すぎた作品は、作者を押しのけて作品が前に出てくる。私は、拠り所を探しているんだろうか。作者を思ったり、作品を思ったり。
しかしまあ、自分が作り手として考えれば、作る時に傷ついたり、傷ついたから作っていたり、これが傷つきなのかと言われれば一概には言えないけれど、思い入れみたいなものかな。思い入れがない作品には自信が持てない。
これもお父さんのセリフで、映画を作っている主人公(優太)にかけた言葉。
確かになあと思った。映画でも記憶でも、思い出したいところだけを思い出す。創作の最小単位みたいなものが、思い出す行為の中にあるのかなと思った。想像力、自分で決める力。
2つ、心に残ったセリフを紹介しました。どちらも、お父さんのセリフですが、読み始めはお父さんの印象あんまりよくなかったんです。でも、それも含め先が読めない楽しさのある作品でした。どれが嘘でどれが本当なのか、疑いながら読むのが新鮮でした。そもそも作品である時点でそんなことを問うのはナンセンスなのもしれない。作品の世界に没入した結果、嘘と本当を見分けたくなってしまったのでしょう。
藤本先生のスパイス加減のうまさに圧倒でした。
是非読んでみてください。