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ラジオCMの作り方

今年のラジオCM前半戦が終わった。
ラジオCMの公募は4月~5月は暇になる。
そんなこんなで一区切りついた今年のラジオCMコンテスト前半戦の戦績がこんなところだ。

KRY ×
K-mix ×
文化放送 ×
AFM ○(スポンサー賞)
YBS ×
KNB ×
SBC ○(入選)

2賞5敗。まずまずと言えなくはないけれど今年は勝ち越しを目指しているので出足としてはイマイチなスタートである。
けれどもラジオCMの公募に応募し始めてから1年半何の賞も受賞できなかった事を考えると十分な進歩だ。この1年で振り返ってみれば、7つのコンテストで10個の賞を獲った事になる。

BSN グランプリ・審査員特別賞・協賛社賞(2社)
SBS スポンサー賞
Kiss FM KOBE スポンサー賞
MBS 銅賞
YBC スポンサー賞
AFM スポンサー賞
SBC 入選

1個や2個ならまぐれかもしれないが、さすがに10個ともなればまぐれとは言えないだろう。
今回はそれらの受賞作品を振り返りながら、どうやってラジオCMを作ってきたかを自分自身で整理する意味でもまとめていきたい。
公募界隈で私の存在はマイナーなせいか、それとも存在感が薄すぎるせいか、ほぼ毎回参加してたのにコ○グラ勢に入れられてなかったくらいだから、どうせほとんど誰も見に来ないだろうしね!

~暗黒の黎明~ 1年半、受賞できなかった期間にしてた事


ラジオCM。それは、ラジオのCM。
コントでも会話劇でもドラマでもなく、ラジオのCMなのである。

もう一度言おう。ラジオのCMなのである。


ここはテストには出ないが大事な所なのでここだけでも覚えて帰ってもらいたい。
実績作りと賞金へのスケベ心を抱えながら、ラジオCMへの応募を始めた2年半前。
とりあえず公○ガイドや登○門などの公募案内サイトからラジオCMの公募を探し出し、応募を始めたのだけれどまあ受賞できなかった。
あるコンテストには50本出したり、あるコンテストには150本出したり、もんどり打ちのた打ち回り床をゴロゴロしながらひたすら書いて書いて書きまくり、応募したのだが受賞できなかった。
その頃に応募していたのがこんな作品である。

  SL エクスランド四季♪
  男  「隣の芝生は青く見える」と言いますが、
     お隣の庭がうらやましすぎて、
     妻と娘はお隣りに引っ越していきました。
  SL エクスランド四季♪

  女の子 おばあちゃん。髪、フサフサになった?
  祖母  ええ、松本ウィッグさんのおかげなのよ。
  女の子 そうなんだ! じゃあおじいちゃんとお父さんと
      お兄ちゃんも松本ウィッグさんに行かなくちゃだね!
  NA  女性用ウィッグなら、松本ウィッグ!

  語り部 昔々、あるところに見た目だけでブラック企業と
      呼ばれていた会社が、
  SE  スプレーの音
  語り部 若者に人気のホワイト企業になりましたとさ。
      めでたし、めでたし。
  NA  未来を塗り替えよう。
      一歩先行く塗装やさん、しろくまペイント

言っておくがこれでもマシなほうである。
「ラジオCMってどう作ればいいんだYO!」と思い本を探したりネットを探したりしたが見つからない。どこにもなかった。コピーの書き方ならいくらでもあるのにラジオCMはどこにもない。
「裏切り」を作るというテクニックを、ラジオCM受賞常連の方が何人かブログなどで上げていたが、「だからどうすればいいんだYO!」という気分だった。私は「裏切り」を作るという手法との相性が悪かった。
この頃私はこんな事を考えていた。

「面白い物作ればいいじゃん!」


過去のラジオCMの公募のグランプリを見ても、応募していたラジオCMの受賞作品を見ても、面白かったり滑稽味があったり展開やテンプレートの展開から登場人物に裏切りがあったりと面白い物が多い。
それを見ていると、課題企業の事なんか調べなくても、例えばメガネの会社ならメガネで面白い事を書けばええんやとか、メガネから面白いシチュエーションを作ればええんやとか、とにかく面白いラジオCM作ればええんやという考えに陥っていた。
しかし1年半も、150本も応募したコンテストに落ちてるとその考えも変わって来るのである。

もしかして、間違うてるんとちゃうんか?


遅すぎである。
しかしそこから私は行動を開始した。

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