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その名は、三浦春馬 「ラスト♡シンデレラ」

十ウン年前。


日テレの土曜夜のドラマといえば「ごくせん」「マイボス☆マイヒーロー」など今のドラマよりとんがった作品が面白い時代だった。
そんな日テレ土曜ドラマに「サムライ・ハイスクール」という作品があった。
主人公の頼りない男子高校生に侍の魂が憑依して、悪を成敗したりするというドラマで城田優・杏などが脇を固めるドラマだった。
その侍に憑依される主人公を演じたのが三浦春馬だった。
ナヨナヨとした頼りない男子高校生と、侍が乗り移るとキリッとした表情になる男子高校生。その1人二役のような役を演じ分けた三浦春馬は私にとって衝撃だった。
侍が乗り移ると別人のようになるその迫力に圧倒されていた。
ストーリーはイマイチ覚えてないが、夢中になって毎週観てた。それが、私が三浦春馬を知った最初である。
以降ちょくちょく彼の出る作品をチェックしていたのだが、社会人になってドラマを見る余裕もなくなりその後はあまり見れなくなっていた。

「おカネの切れ目が恋のはじまり」


金銭感覚が緩い社長の息子が、倹約家の経理部の女子社員と出会い恋が始まるというラブストーリー。
TBSで放送されていたこのドラマが、私が久しぶりに見る事になった三浦春馬作品だった。
主演という事もあり、情報番組に度々出演していたので「久しぶりだなあ」と思いながら楽しみに見ていた。

三浦春馬、訃報。


そのニュースは、衝撃だった。
ドラマの放送最中に、主演俳優が亡くなる。
制作側もかなり動揺があったと思われるが、急きょ脚本を変更し三浦春馬なしでやれる脚本に変更しドラマを撮影。打ち切りにはせず第4話を完成させてドラマを完結した。
彼が亡くなった理由については、ワイドショーや週刊誌などが書き立てていたが読む気がしなかった。三浦春馬の気持ちは三浦春馬にしか分からない。だから余計な想像や詮索はしたくない。
ただ、残念だな。もっと三浦春馬を見たかったなというのが私の正直な感想だ。

「ラスト♡シンデレラ」という作品がある。


恋愛にご無沙汰でヒゲが生えてきたアラフォー女子・遠山桜(篠原涼子)が、王子様のような15歳年下の男の子と出会い恋に10年ぶりの恋愛に戸惑いながらも落ちていくというフジテレビで放送されていた恋愛ドラマである。

その王子様のような男の子(佐伯広斗)が三浦春馬である。


つい最近再放送されていた第一話をチラッと見たのだが、三浦春馬が出てるのを見て気になって見る事にした。

エッッッッロ…


大胆なベッドシーンなどで露わになる三浦春馬の上半身。男の私でも見惚れてしまうほどだった。エロかった。

そしてイケメン…!


まるで王子様のような男の子、という設定に違わないイケメンぶりには男の私でも見惚れてしまうほどだった。イケメンだった。特に7話のスーツ姿は必見である。
コメディタッチのドラマの中で三浦春馬はずっとイケメンだった。王子様だった。
実は主人公・桜を騙すために近づいた事に対する罪悪感を抱えながらも、桜の事を本当に好きになり葛藤し本気の恋をはじめる姿はドラマである事を忘れて見入ってしまうほどだった。

役者・三浦春馬の魅力が余すことなく出た作品だった。


もっと見たかったな。それが私の正直な感想だった。ドラマの続きではなく、三浦春馬が出るドラマや映画を。三浦春馬はそう思わせる役者だった。
「お金の切れ目が恋の始まり」の放送されなかった脚本が一連の騒動があった後書籍になり出版されたが、その時もこの脚本で最終話まで三浦春馬を見たかったなあと思ったものだ。

三浦春馬は、もっと見たかった役者だった。


それは十ウン年前初めて「サムライ・ハイスクール」を見た時に思った事で、
「おカネの切れ目が恋のはじまり」が始まった時に思った事で、
「おカネの切れ目が恋のはじまり」が終わった時に思った事で、
「ラスト♡シンデレラ」の再放送を見てる時に思った事だった。
もっと見たかったよ、三浦春馬。

ところで「ラスト♡シンデレラ」は、その最終話直前からの怒涛の展開と意外な結末を含めてドラマもノベライズもどちらも見ごたえのある作品になっている。
興味のある人は是非見てもらいたい。

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