"汝、星のごとく"を読んで
今年の本屋大賞を受賞された
凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」の感想を述べていきます。
まず本を読みながら一番に感じたのが、
重すぎる話だなぁと(笑)
いわゆる毒親や、島という狭いコミュニティ内での人間関係、不倫に同性愛まで、
世の中の嫌なものを詰め込んだようなとても重苦しい雰囲気の中で
どうしようもない絶望を感じながら、物語は進んで行きます。
この物語の大きなテーマとして挙げられるのが、
"正しい"ことが必ずしも"良い"ことに繋がらないということです。
自分の親は大事にしなければならない、
結婚しているのにほかの異性と親しくしてはいけない等、
もちろん"一般的に"決められている常識はあるし、それ自体
間違いではないけれど、
今回の物語ではそれらの常識が当てはまることはありません。
また、個人的に印象的だったのが、北原先生と塔子さんです。
二人とも、暁海が悩んでいる時には、暁海のことを第一に考えた上での
方向性を示してくれています。
彼らには二人とも、やはり"正しくない"選択をしてきたからこそ、
言える言葉の重みなどが感じられました。
だからといって、彼ら自身も"正しくない"選択を正当化しようとしているのではなく、
常識とのギャップに悩んでいることが伺える描写が所々に散りばめられており、
リアリティというか、人間臭さが垣間見えて非常に印象に残っています。
とりあえず、感じたことを書き連ねてみました。
(もしかしたら書き足すことがあるかもしれませんが。。)
さて、
以上が、凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」の感想でした。
いつか青埜櫂の「汝、星のごとく」も読んでみたいものですね。
では。
百笠双世