花よりスギナ
あるお屋敷の花壇。
「私の方が高い~」
「私の方が伸びた~」
「私、昨日から1cm伸びたよ」
「私は2日で2cm伸びたもん」
それを上から眺めていた花々。
「毎日毎日、飽きもせず、
つまらないことを競い合って、
何が楽しいのかしら?」
「所詮はつくしだから、
しょうがないじゃない。
私たちのように、
秀でた美しさがあるわけでもない
地味な存在ですもの」
「そうね。
踏まれて枯れて朽ちてくだけ。
昔は食用とされてたみたいだけど、
あんな雑草、最近の人間は食べないわよ。
そもそもフォルムが貧乏臭いのよ。
悔しかったらビーツやルッコラにでも
なってみなさいよ」
「そうよ。
平凡という言葉こそ、
あなた達にはお似合いよ。
目障りだから、
早く私たちの視界から消えてよ。
見苦しいのよ庶民が」
身長を競ってた2本のつくし。
「またアマリリスに言われてるよ」
「毎年のことじゃない。
気にしてないわ」
「強くなったね、つくし」
「当たり前じゃない。
何年つくしやってると思ってるの」
「でも急にメンタル的に、
たくましくなった感じがするけど、
どうして?」
「だって、私が例え朽ちようとも…
私には道明寺がいるもの」
「あなたスギナのこと、
道明寺って呼んでんの?」
「そうよ。
いつも二人は一心同体!
One Loveだから周囲の雑音なんて、
気にしない♪
伝えたくて~♪伝わらなくて~♪」
「強くなった原因は、花より男子か…」
EGGSEEDさん からコメント頂きました。
こちらもいつも楽しく、
勉強させて頂いてます。
今回はこちらの記事を参考に、
書かせて頂きました。
ありがとうございました。
この記事が参加している募集
お疲れ様でした。