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梅仕事(梅選び・漬けるポイント)
梅干し作りをはじめて今年で20年。最初の頃に一度かびを出してしまい、トラウマになってしまいました
梅にカビがはえるとその家に不幸がおきるという言葉があるくらいです。
その後容器をきれいに丁寧に塩漬けし、梅酢があがるように手入れすればカビが生えることはなくなりました。
梅酢があがると梅酢の成分のクエン酸の殺菌作用により、梅はカビがはえらずくさらなくなります。(塩分濃度によりますが)
まずは梅探し
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まずは梅が大事です。梅干しには完熟梅を使用すると皮が柔らかく、ジューシーな梅干しになります。
特に木から落下した超完熟梅はアクもすくなく、皮も柔らかく、水分量も多いのですく梅酢があがり漬けるのも簡単です。
超完熟梅はやわらかいためすぐにつけないと痛むので、近所に農家があるか農家直送しか手に入りません。
今では通販で購入できるのですが、人気があるので4月には予約がすぐうまります。購入を考えているなら4月頃からこまめにチャックが必要があります。
市販品の場合はお店にある黄色い完熟梅を購入するか、少し黄色味ががった梅をザルに広げて新聞紙をかけて2〜3日置いて追熟させます。そうすると香が増し、皮が柔らかい梅干しになります。
カビをはえさないようにするポイント
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梅の傷に気をつける
容器を清潔にする
蓋は紙蓋
減塩はしない
この三つに気をつけます。
梅の傷に気をつける
綺麗な梅があればいいですが全部あるものはなかなかありません。あまりにもすごい傷のものや柔らかく痛んでいるものはそこを剥ぎ取り、加熱してジャムやシロップにします。
少し傷がついているものやヘタをとる時に傷がついてしまった場合は、梅酢があがりやすい下の方に置き、早めに梅酢がつかるようにします。
そうすればカビははえづらくなります。
容器を清潔にする
容器は清潔にしないとカビが生えやすくなります。
漬ける前日に容器、漬物蓋、重しを綺麗に洗い、綺麗な布巾やペーパーでふいて埃がはかぶらないように布巾などかけてしまします。
より気をつける場合はアルコール度数の高い焼酎や食品に使用できるアルコールを吹きかけて殺菌します。
蓋は紙蓋
梅に塩をして漬物蓋をして、重しをのせて埃が入らないように蓋をすると思います。
容器によっては蓋ができない場合はありその時はクラフト紙や新聞紙を使用し、紐(たこ糸)で縛り梅酢が上がるまで待ちます。
私は蓋ができる前でも紙蓋をおすすめします。紙蓋のほうが蒸れなくカビが生えづらいと考えます。
梅酢があがればカビの心配がないのでその時は蓋に変更します。
減塩はしない
基本は梅の重さの15〜20%と言われています。最低15%あれば梅干しは梅酢のクエン酸、塩分によりくさりづらくなります。
15%以下や低塩分のはちみつ漬けなどはくさりやすいことを理解し、保管は冷蔵庫などにするなどその後のケアも必要になることも理解が必要です。
赤紫蘇漬け
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赤紫蘇を入れる赤紫蘇漬けは、赤紫蘇の成分により殺菌作用があがりさらに痛みにくくなります。
ただ赤色にするわけではなく殺菌作用まで兼ね備えているとは昔の人の組み合わせには脱帽します。
赤紫蘇は葉っぱだけをむしります。その時に色が悪いものや小さいものは省きます。(省いたものは煮物などに使用します。)
葉っぱを丁寧によく洗いその後、洗う前の重さの3%程の塩で揉んでアクをだします。その時によく揉んでアクをだすときれいな色の赤紫蘇梅干しになります。
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干すから梅干し
梅干しとあるように干すから梅干しになります。干さないと梅漬けです。
梅雨が開けてると1週間は雨が降りづらいと言われているので、梅雨明け後すぐに干します。
約3日間干して太陽のエネルギーを梅にあてます。干すことにより味が濃縮され、香りもよくなり、殺菌作用もあがります。
干すことによりかわも柔らかくなるとも言われています。なぜ皮が柔らかくなりやすいのかは科学的にはまだ解明されていないようです。
ただ最初に漬ける梅の完熟具合による梅が柔らかさは大切ですのでいい梅を見つけることが一番大切です。