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#15 ふたりの選択

みなさん、はじめまして。株式会社Suns up代表の⻑屋友美です。

普段講演活動などで話すことはあっても、⽂章にする機会はなかなかないので、まとまりがない内容になってしまうかもしれませんが、どうか優しい気持ちでお付き合いください!

今回『ふたりの〇〇』というお題を頂き、すぐに頭に浮かんだのが”選択”という⾔葉。

私にはパートナーがいますが、今のところ⽇本で”結婚”という選択肢が与えられていません。

それは、私たちが同性同⼠だから。

学⽣時代に好きになる性が周りと違うことに気付き、レズビアンであると⾃覚した時から誰かと⼀緒に⽣きていくという未来が描けないまま⼤⼈になりました。

⽗、⺟、⼦ども、これが当たり前で、それ以外は特別/普通じゃない。
⽇常の中で⾒聞きするすべての情報からそんな固定概念が植え付けられ、⾃分が感じている”違い”を誰かに話すこともできず。

そんな私が上京し、2019年7⽉に出会ったのが今のパートナーです。

異性カップルと同じように、デートをして、⼀緒にご飯を⾷べ、時には喧嘩もして、そんな⽇々を過ごすうちに私の⼼は変化し、今まで描けなかった2⼈で⽣きる未来が⾃然と描けるようになりました。


⼀緒に⽣きていくという選択

望んでも結婚ができない、私たちの恋愛の先には何があるのか?
その答えは、純粋に『かぞくになりたい』という想いでした。

私もパートナーも、その当時は家族含め周囲に⾃分のセクシュアリティに関して話していませんでした。

カミングアウトせず2⼈だけで⽣きていく選択肢もあるのかもしれないけれど、誤魔化し続けるのは⾟いし、⼤切なパートナーのことを⾃分達の家族にも知ってほしい。
みんなで集まってわいわい笑顔溢れる時間を⼀緒に過ごしたい。

そんな未来を描いた私たちは、家族や周囲へのカミングアウトを決断しました。

2⼈で何度も話し合い、否定や拒絶される最悪のケースも想定し、何があってもお互いが1番の味⽅で⽀え合おうと⼼に決めた⼀⼤事。
紆余曲折はありながら、今では家族の⼀員として迎えてもらい、カミングアウトという⼤きな壁を2⼈で乗り越えました。

余談ですが、パートナーは8歳年下で、私たちの性格は真逆。
シーソーの端と端にいるような感じです。

喧嘩の内容は家事についてがほとんどで、全く家事をしないパートナーに数ヶ⽉に⼀度私が怒りを爆発させて1⼈でヒーヒー⾔っています。


フォトウェディングから得た選択肢

2020年3⽉にフォトウェディングを撮影しました。
「ウェディング=結婚してないと出来ない」と思っていたけれど、そうじゃないと気づかせてもらえた⽇。

『全ての愛を祝おう』

という素敵なコンセプトのウェディングサービスができたおかげで、私たちにも結婚式をするという選択肢が増えました。

20代の頃、友⼈の結婚式に参列するたびに、祝福の気持ちと⼀緒に湧いてくる感情。それは。⾃分にはこの未来は訪れないんだという絶望。

フォトウェディングの機会を頂いたことで、好きな⼈と⼀緒に⽣きていくことを誓う、そう望んだ時に”選択”できる幸せと喜びを全⾝で感じ感極まったことを今でも鮮明に思い出します。


⼦どもを持つという選択

SNSや⾝近な⼈たちからの情報で、いつの間にか諦めていた”⼦どもを産み育てる”ことへの希望が持てるように。

実際、今の⽇本の現状では乗り越えるべき壁がいくつもあり、かなりハードな事は間違いありません。

■精⼦ドナーを探す(精⼦バンクを利⽤する場合、海外のみ)
■妊活(産婦⼈科ガイドラインにより同性カップルを受け⼊れてくれる病院はほぼなく、⾃分たちで探すのは困難)
■共同親権が持てない(婚姻できないため)

ここに挙げたのはほんの⼀部。

それでも、もし⼦どもが授かれたなら、誰がなんと⾔おうと私たちの愛情をたっぷり注いで幸せにする!という決意のもと妊活への挑戦真っ只中です。

最後に

今まで私は、無意識のうちに様々なことを固定概念によって諦めてきました。

でも今は違います。

世の中の”当たり前”なんて関係なく、決められたレールがないからこそ、すべての選択を2⼈で向き合って⼀つひとつしっかりと話し合った上で進んで
いく。
それが私たちのパートナシップ。

選択肢がないことの不安を経験しているからこそ、私は会社を設⽴し、⾃分のようにセクシュアリティやジェンダーによって悩んだり不安を感じている⼈達に新しいライフスタイルの選択肢を届けるアプリ@hereを開発、運営しています。

幸せも、かぞくのカタチも、パートナーシップのあり⽅も⼈それぞれ。
世の中の”当たり前”にとらわれず、⾃分らしく⽣きる。

どこに軸を置くのか。すごく⼤事だなと⽇々感じています。
私たちの⽇常やLGBTQに関する情報をYouTubeで発信していますので、よかったら少し覗いてみてください!

今回このような機会を頂きありがとうございました。




株式会社Suns up 代表取締役 長屋 友美さん

L(レズビアン)×社長。愛知県出身。30歳まで隠し続けたセクシュアリティをオープンにして会社設立。

●株式会社Suns up :https://sunsup.info
●LGBTQ+ライフスタイル情報アプリ「@here」
【App Store】
https://apps.apple.com/vn/app/id1588016031
【Google Play】
https://play.google.com/store/apps/details?id=info.cippo.LGBTQ&pli=1
    

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