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【やってみました】『自分でできるファミリーヒストリーを調べよう!』でルーツ調査をしてみました①序章「名字と家紋を知ろう」前編~名字編~

こんにちは!二見書房一般書籍編集部です。

『自分でできるファミリーヒストリーを調べよう!~ご先祖の発売足跡と家族の物語を辿って作るノート~』(ファミリーヒストリー記録社代表・吉田富美子著)絶賛発売中!📖



各種メディアや全国各地の講座で話題沸騰の、ルーツ調査専門会社・ファミリーヒストリー記録社の吉田富美子さん直伝、自分でできるファミリーヒストリー調査を一挙ご紹介!

先祖を過去にさかのぼっていく縦のヒストリー調査と、より身近な祖父母・父母といった近親者の若かりしころや自分との思い出を知る横のヒストリー調査を同時に行うことで、縦横のつながりと広がりを感じることができます。

著・吉田富美子(ファミリーヒストリー記録社代表)
イラスト・阿部千香子 
B5判並製・書籍144p・税込1980円
https://www.futami.co.jp/book/index.php?isbn=9784576221144


わが家だけのファミリーヒストリーが作れる!
別冊ファミリーヒストリー帖付き!


実践型の書籍で、本を読みながら実際に自分で調査した戸籍謄本、郷土史などの資料、家系図、昔の家族写真、近親者からのヒアリング内容などを書き込み+貼り付け、一冊のファミリーヒストリー帖として保存できるノートが付いています。


担当編集もわが家のファミリーヒストリーを知りたい!ということで、本書をもとにファミリーヒストリー調査をやってみました。

今回から数回に分けてその様子をお届けします。ファミリーヒストリー調査を自分でもやってみたいという方はぜひ本書をお手元に、ご参考にしてみてください!



『自分でできるファミリーヒストリーを調べよう!』でルーツ調査をしてみました①序章


ではさっそくスタート!


ファミリーヒストリー調査の全容はこのような感じです。


ファミリーヒストリー調査の大まかな流れ


序章では「名字と家紋の由来を調べてみましょう」ということで、

さっそく本書を用いて名字と家紋について調べてみます。



■名字を知る


本書p15


担当編集の名字は「森岡」といいますが、
あまり見かけない名字なのでひそかに自分のルーツはどこなのかは気になっていたものの、特に詳しく調べるなどはしてきませんでした。
はたして密かな疑問は解消され、ルーツ特定に至るのか……!


まずはネットでも調べられる下記サイトで検索してみます。

・名字由来net
・日本姓氏語源辞典

名字由来net

すると、このような結果に。

①現奈良県である大和の有名氏族は平氏があり、現鳥取県東部である因幡も平氏とおもわれる。
②現青森県の西半部である津軽藩の士族は大浦氏流がある。
現在、大阪府や西日本に多くみられる。「岡」は岡(丘)の地形を表す。「森」は森の意味や、神社森に関連して守るという意味。

名字由来net
【名字】森岡
https://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=%E6%A3%AE%E5%B2%A1


つぎに、
日本姓氏語源辞典でも検索してみます。

モリオカ 【森岡】6 日本姓氏語源辞典
大阪府兵庫県広島県。続いて高知県奈良県三重県岡山県愛媛県愛知県東京都
地形。森と岡から。徳島県美馬郡つるぎ町貞光竹屋敷、長野県上伊那郡中川村大草では明治新姓と伝える。徳島県三好郡東みよし町東山光清では1688年から1704年(元禄年間)に称したと伝える。三重県名張市赤目町星川に戦国時代、鳥取県八頭郡八頭町大坪、高知県四万十市に江戸時代にあった。岡山県備前市吉永町都留岐では香川県高松市の屋島で1185年(元暦2年・寿永4年)にあった屋島の戦いに敗北後に来住した平家の落人の後裔と伝える。平タイラ参照。京都府京丹後市大宮町奥大野では草分けと伝える。江戸時代にあった門割制度の森岡門から。門の位置の例。鹿児島県曽於市末吉町深川、鹿児島県曽於市末吉町南之郷、鹿児島県曽於市末吉町二之方。門による明治新姓善隣奈良県宇陀市大宇陀小附、岡山県津山市加茂町公郷、福岡県行橋市大野井に分布あり。
高知県土佐市波介の小字の森岡から発祥。高知県土佐市蓮池に安土桃山時代にあった。
京都府京丹後市大宮町奥大野の小字の森岡から発祥。同地付近に分布あり。
岩手県盛岡市発祥。江戸時代に記録のある地名。地名はモリオカで「杜陵」とも表記した。石川県輪島市での伝承。
徳島県那賀郡那賀町内山森ノ岡発祥。同地に分布あり。
地形鹿児島県の奄美群島の一字姓である森に「岡」を追加。鹿児島県大島郡喜界町坂嶺で伝承あり。鹿児島県大島郡宇検村屋鈍では1953年の日本復帰時に改姓したと伝える。森モリ参照。

日本姓氏語源辞典
森岡(もりおか)さんの由来と分布
https://name-power.net/fn/%E6%A3%AE%E5%B2%A1.html


非常に長くてちょっと読む気をなくしかけていますが……この中から気になったのは以下の2説。

②現青森県の西半部である津軽藩の士族は大浦氏流がある。
現在、大阪府や西日本に多くみられる。「岡」は岡(丘)の地形を表す。「森」は森の意味や、神社森に関連して守るという意味。

父の出身が北海道であること、そして北海道に親戚がたくさんいます。青森県と北海道、地理的に近いのでは?と思い、ちょっと気になりますね。

そしてもう一つ。

岩手県盛岡市発祥。江戸時代に記録のある地名。地名はモリオカで「杜陵」とも表記した。石川県輪島市での伝承。

真っ先に思い浮かんだのがこの説。盛岡市から漢字がいつの間にか変わっていった……のでしょうか?




さらに詳しく知るには本!ということで、
p15で紹介の『角川日本姓氏歴史人物大辞典』で「森岡」を見てみることに。

『角川日本姓氏歴史人物大辞典』によれば、「森岡」の名字は、

羽前、羽後等にこの地名存す。

『角川日本姓氏歴史人物大辞典』

ちなみに、羽前、羽後は現在の山形県、秋田県を指します。

さらに続けてみていくと、ざっくりこんな感じ。

1 平姓 大和の名族にして、大和神社宮座に見ゆ。
2 因幡の森岡氏
3 越後の森岡氏
4 大浦氏族
5 雑載 神宮社屋に存し、……(省略)

『角川日本姓氏歴史人物大辞典』


1 平姓 大和の名族
➡まったく聞いたことがないのでおそらく違う?


2 因幡の森岡氏
➡因幡は白兎の鳥取県。名字由来netにも出てきました。

①現奈良県である大和の有名氏族は平氏があり、現鳥取県東部である因幡も平氏とおもわれる。

名字由来net
【名字】森岡
https://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=%E6%A3%AE%E5%B2%A1


3 越後の森岡氏
➡新説!ググってみたものの、「越後の森岡氏」は出てこず…文献を探す必要がありそうでした。


4 大浦氏族
➡先ほども出てきましたね。


5 雑載 神宮社屋に存し
➡新説! 要は神職の系図ということですね。


ここで疑問が・・・・・・
そもそも・・・・・・

江戸時代の武士の割合は約7%。残りのほとんどは農民でした。
『角川日本姓氏歴史人物大辞典』やネットでは代表的な武士などの記述しかありませんが、大前提として、代々逸話が語り継がれているなどがない限り、武士がルーツである確率は低いと思っておいた方がよいでしょう……!



森岡のつぎに漢字違いの「盛岡」もあったので、こちらも念のため見てみます。

陸中に盛岡あり。(中略)大浦氏の族にこの氏見え・・・(省略)

大浦氏の族に盛岡氏がいたんでしょうか。
気になったのでググってみたところ…盛岡氏という氏族はネット上では見つからなかったものの、準国持大名南部氏が統治する盛岡藩という、現在の青森県下北・秋田県鹿角市・岩手県の多くを支配する広大な藩があったようです。なにか関連があるのかもしれません。



ちなみに、姓氏研究家の大家で同姓でもある森岡浩先生はご自身のHPで「森岡」姓についてこのように語られています。

「森岡」という名字は西日本限定で、特に四国と紀伊半島に集中しています。(中略)日本一「森岡」が多いのは高知県(私の出身地です)で、特に仁淀川の流域に集中しています。(中略)土佐市高岡町に「森岡」という小字!があることに気がつきます。(中略)
どうやらここがルーツらしいのです。

https://office-morioka.com/myoji/myojitochimei.html
OfficeMorioka

名字と地名の関係

高知県に「森岡」という小字があるとは!そしてここがすべての森岡姓のルーツ…(?)なのか(?)

たしかに、Webサイト「日本姓氏語源辞典」にも記載がありました。

高知県土佐市波介の小字の森岡から発祥。高知県土佐市蓮池に安土桃山時代にあった。

日本姓氏語源辞典



ただ、ひとつ気になっている点が・・・・・・
私の父は北海道出身、祖父は富山出身と、北日本にルーツがあり、西日本に親戚がいるという話もこれまで聞いたことがありません。「高知県発祥」とすると、そこからご先祖が大きく北上する必要があります。そのため、この「高知県発祥」とは別のルーツ、ということはないのだろうか……?とも思っています。真相はいかに。




ちなみに、森岡浩先生は二見書房で本も出しています



ということで、やはり?ネットと書籍の情報だけでは森岡のルーツを特定することはできませんでした。
調査はまだまだ継続中ですが、今回の名字調査の成果を別冊ファミリーヒストリー帖にまとめてみます。


名字由来netで出てきた人口分布も入れてみました



次回は「家紋を知る」!
いままでほとんど気にしていなかった家紋について、掘っていこうと思います。



『自分でできるファミリーヒストリーを調べよう!』
吉田富美子/二見書房


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