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『旧市町村日誌』 50 旅の500日反省会 文・写真 仁科勝介(かつお)
8月22日(木)
旅をしていると、反省することばかりで、正直自己嫌悪になることが多いです。なにを反省するのかというと、最も多いのは時間の使い方で、こういうふうに時間を使いたいと理想では思っていても、なかなか上手くいかないことが多く、何やってんだかなあと自分にビンタしたくなります。
と言いながらも、時計の針で動く時間の使い方が、すべてだとは思っていません。そもそも、時間は伸縮自在だと思っていますし、その伸び縮みする時間の中で、何かをギュッと吸収できるような濃い時間を過ごせることが、自分にとっての良い時間です。
旅も先日あっという間に500日を過ぎて、誕生日が近いこともあり区切りが良いので、かなり大きな反省会を行いました。
大きな反省会といっても、やることはシンプルです。今自分のどういうところに反省すべき点があって、それは考えれば解決されうるものなのか。表面的な解決だけで反省したふうになっていないか。理屈が転がっていないか。などなど、それをできるだけ、外から客観的に見れたらなあと思いつつ。
そうした反省会を経て、日々の中でもいくつか小さな変更点が生まれて、今はそれを実行しつつあります。ここで発表して、それっぽさを出すのも嫌だし、だからといって何も言わず、結果的に曖昧になってしまうならば悲しいことですが、何より、そうした変化と実践の結果は、自分自身で知ることになります。
ほんとうにそうありたい、と思っていることに対して行動が一心かどうかは、どうしても自分自身との対話でしかない。一見同じに見える行動でも、その内実は表面上と内面上では違う。そのことには自分も深く気をつけなければなりません。
だから、より自分自身が納得できるように、もっとがんばります。隙を見せればどんどんダメになってしまうし、隙を見せないようにと頭で考えすぎてもダメだし、すらすらと自然体でいられるように。
これらほとんどの悩みは、一日における旅以外の時間を指していて、カブで走っている時間は、ほとんど含まれていません。カブで走っている時間は、ほぼ毎日体力の限界に達しているので、どうしようもないんですよね。問題はその先にある。
誰かによく思われたいとか、がんばってるねとか、そんなことを基準にしちゃダメだ。誰にどう思われるかではなくて、自分自身が自分に対して、ほんとうに胸を張れるかどうかだよね、と自分に言い聞かせています。
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仁科勝介(かつお)
1996年生まれ、岡山県倉敷市出身。広島大学経済学部卒。
2018年3月に市町村一周の旅を始め、
2020年1月に全1741の市町村巡りを達成。
2023年4月から旧市町村一周の旅に出る。
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