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ヒッピーカルチャーは平和じゃない。第25段落目

どうも風さんです。

ソロアルバムのセルフ解説はひと段落ついたので、今日は久しぶりにロックの歴史連載に戻っていこうと思う。

教科書の第一章第25段落目は、サイケデリックドラッグカルチャーが密接に関わっていた1960年代中期から後期にかけての話。

巨大なロックフェスWood Stock1969年はヒッピーカルチャー(体制に反抗する活動でもあったのでカウンターカルチャーとも呼ばれる)の集大成だったと筆者は考える。その真っただ中にいた若者たちは正義なき戦いと呼ばれるベトナム戦争反対のメッセージを掲げ、統一感があった。それでここ大事なのが、ヒッピーというのはサイケデリックドラッグを得たのちに悟りを開いた人たちのことを言う。(つまりドラッグ常習犯になったとしても悟りを開くに至っていない人たちは厳密にはヒッピーではないと考える。)

物質主義を捨てた彼らは家を持たず、シャワーではなく川で体を洗い、ドラッグをやってJimi Hendrixの長ーいギターソロを聴いて楽しみ、髪の毛は伸ばしっぱなしで一夫一婦制を拒否してグループ結婚をした。これはもはやまだ文明が発達していない原住民的な生き方とほぼ同じだし、まさしく人類の原点回帰主義を謳っている。

実際とある原住民は、(どこで仕入れた情報か忘れたのでとある原住民としか言えない。。。)自分の妻とか関係なしに誰とでもやってしまうので、もはや誰が誰の子だかわからないとのことだ。そんなんめちゃくちゃじゃんと思うかもしれないけれど、「私達はあなた達白人が自分の子供だけ特別扱いしようとする気持ちがわからない」と述べた原住民がいたとのことだ。村人全員ですべての子供たちの面倒を見るということらしい。これは確かに平和だと思う。

海賊旗!?

ヘイトアシュベリーという地区がアメリカ、サンフランシスコにあるのだけど、1960年代中期からヒッピーカルチャーはその土地で大きな広がりを見せた。みな自由に道でうたってバンドをはじめて、男女入り乱れてアパートに住み、シャワーを浴びない。そんで全国から若者やドラッグを買い付けにくる人々が押し寄せた。これって容易に想像できるけど完全なる危険地帯じゃね?

上の画像はサンフランシスコ、ヒッピーカルチャーを代表するバンド、Gratefull deadのシンボルだけれども、ほぼ海賊旗じゃんね。

肥大化していくカウンターカルチャーを押さえ込むため、アメリカ政府は1966年10月6日にサイケデリックドラッグの代表であるLSDを法で禁止した。更にサイケドラッグに関するネガティブキャンペーンを盛りに盛った形で実施された。(奇形児が生まれるとか強い依存性で人生全てを台無しにするとか。自分の調べによれば奇形児は生まれないし、アルコールやタバコのような依存性は無いらしい。)結果的に世の中では堕落した邪悪なものとしてとらえられるようになり、ヒッピーを街で見かけた暁には、親が子供の目を覆い隠した。現在でもドラッグの話なんて人前でしたらやばいやつだと思われてしまうくらいだから余程強力なネガティブキャンペーンだったのだろう。

カウンターカルチャーの思想ってのは、人類の原点回帰をはかり平和で幸せな共同体を作ろうっていう素敵なものだったにもかかわらず、結果的には悪者にされちゃった。えせヒッピーやドラッグで金儲けしようとする人たちがついて回ってしまったのがいけないと思うんだけどね。

結論

結局ガチのヒッピー的思想を持とうと思ったらば、本当に誰もいない土地で村を作り自給自足の生活をして、物々交換で生きていくしかない。とはいっても地球上ほぼ全ての土地は誰かのものだし、少なからず税金がかかるだろうし、結局お金は稼が無いとだめか。となるともう火星に移住するしかないな。マサイ族ですら旅行者からお金をもらうためのショーを用意してたりする時代だものね。他に現存する原住民族たちだとて政府から保護区を与えられて生活してるらしいからな。

カウンターカルチャーの事について調べるほど、ああ、やはり社会と折り合いをつけて生きていかねばならないのか?というごく当たり前の事をより強く思い知らされる。ジョンレノンじゃなくてポールマッカートニーで行くべきなのか?ジョンは短命、ポールは長生きだ。~end~


明日は俺、ロックの歴史を読む会を更新していく中で、ついにリアル講義を行う事になってる!

大久保で行われる夜聴の会というイベントで、「ブルースのスラング(常套句)を知ってブルースをより楽しもう!」というテーマで講義をやるので、聞きにきたい!って方がいたら連絡をくださいませ。入場無料なのでお気軽に。futakkaband@gmail.com

小さい規模でやるようですが、残り席はあと2、3人だそうです。

場所は大久保駅徒歩1分以内にある隠れ家(参加者にお教えします)

19時オープン~22時くらいまでで、3人の講師。自分は20時25分ごろからの予定。

ではみなさんまた!

たかだふう


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