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2020年版 勘定科目内訳明細書のCSV形式データ作成でエラー!5つの対処方法を解説〈大法人の電子申告の義務化〉

令和2年4月1日以後に開始する事業年度(課税期間)より、大法人の電子申告の義務化が開始されました。
添付書類の勘定科目内訳明細書はCSV形式で作成することになるのですが、これが上手くいかない・・・、CSVファイルチェックコーナーでエラー頻発・・・そんな方も多いはず。
CSVファイルチェックの際に表示されるエラーの対処方法を解説していきますので、当記事をチェック項目としてお役立てください。

1.CSV形式データ作成後に、編集(変更・削除)は行わない。〈最重要〉

タイトル行(1~2or3行)の削除等の編集は、エクセルからCSVファイルを作成する前に行う。
CSVファイル作成後の編集(変更・削除)は行わない。
内容の訂正を行う際は、①エクセルを訂正 ②CSVファイルの作成 の順番で行う。
CSV作成後の変更は、上書き保存を行ったとしても”CSVファイルチェックコーナー”では読み込まれない(理由は不明)。
元となるエクセルファイルを変更後、再度CSVファイルへ変換が必要となる。
エラー項目が見当たらない場合の対処方法は、大体コレ。体感9割

2.読み込んだCSVファイルにe-Taxで利用できない文字が含まれています。
〇〇.csv(△レコード目、△カラム)

以下のいずれかと考えられる。
①不要行(タイトル行:1~2or3行、フォーマット区分【必須】)の削除忘れ。
配布書式の青く塗りつぶされている行は、CSVファイル作成時に削除する。

②入力不要の文字列・値が入力されている。
B列(行区分)に”1”(合計)を入力する際は、対応する行の内、フォーマット区分や期末現在高以外はすべて空欄にする。
〔なお、行区分が合計:「1」の場合は、記録は不要です〕とコメントのあるセルは必ず空白にしなければならない。

3.使用できない文字が含まれています。

CSV形式データ作成に使用できない文字があります。
該当する文字を正しく訂正する必要がございます。

(1)半角文字の「,(カンマ)」の取扱い
半角文字の「,(カンマ)」は、各項目の区切り以外には記録しないでください。
≪例≫ 金額を記録する場合
 正:1234567890
 誤:1,234,567,890
【注意1】負の数値を記録する場合
負の数値を記録する場合については、半角文字の「-(マイナス)」の1文字を含め、「レコードの内容及び留意事項」の「入力文字基準」欄に定める文字数以内の半角文字を記録してください。 なお、正の数値を記録する場合には、半角文字の「+(プラス)」の記録は不要です。

【注意2】各項目の区切り以外に「,(カンマ)」を記録する場合
各項目の区切り以外(例えば名称等)に「,(カンマ)」を記録する場合には、全角文字の「,(カンマ)」を記録してください。

(2)利率、割合又は税率を記録する場合
利率、割合又は税率(以下「利率等」といいます。)を記録する際に「レコードの内容及び留意事項」の「入力文字基準」欄等に別途定めがある場合は、その定めに従い記録してください。
≪例≫ 利率等を計算した結果、0.102345…であった場合で「レコードの内容及び留意事項」に以下の事項が定められている場合
 「入力文字基準」欄…「整数2文字以内・小数は4文字以内」
 「留意事項」欄………「小数点以下3位未満は切り上げる」(百分率(%)による記録について記載がない場合)。
 正:0.103
 誤:0.102(小数点以下3位未満を切り上げていない。)
 誤:0.1023(「.(小数点)」を除いて小数を4文字表示している。)
 誤:10.2(百分率(%)で表示している。)

【注意1】小数を含む数値を記録する場合には、半角文字の「.(小数点)」の1文字を含め、「レコードの内容及び留意事項」の「入力文字基準」欄に定める文字数までの半角文字を記録してください。

【注意2】「レコードの内容及び留意事項」の「留意事項」欄に百分率(%)による記録について記載がある場合には、百分率(%)により記録することとするが、「留意事項」欄に記録方法の指定がない場合には、 百分率(%)、分数等、任意の方法により記録しても差し支えありません。

(3)外字の取扱い
JIS第1水準及び第2水準以外の漢字、カナ、記号等(以下「外字等」といいます。)及び半角文字は、次のとおり取り扱ってください。

イ 外字等がいわゆる異字体又は旧字体の場合で、それらを統一文字又は新字体に変換できるものは、それぞれの文字に変換してください(変換できない外字等は、ハ及びニに準じて記録してください。)。

≪例≫ 「大藏」 ⇒ 「大蔵」
    「齊藤」 ⇒ 「斉藤」
ロ 半角文字のカナ、英数字、記号、丸付き数字、カッコ付き外字等は、JIS第1水準及び第2水準の全角文字に変換してください。
ハ 人名に使用されている外字等で、変換できない外字等が含まれている場合には、その人名を全てカナで記録してください。
ニ 住所又は所在地に使用されている外字等のうち変換できない外字等は、カナで記録してください。

(4)濁点等を含む文字の取扱い
濁点又は半濁点を含む文字については1文字で記録し、濁点「゛」及び半濁点「゜」のみを1文字として記録しないでください。
≪例≫ 正:「ガ」
    誤:「カ゛」

4.読み込んだCSVファイルの設定値が正しくありません。

入力文字数を超過しています。
全角10文字や全角11文字に文字数制限が設けられているようです。

5.読み込んだCSVファイルの行区分が正しくありません。

2列”行区分”に”1”合計の入力が不要な勘定科目明細が存在します(前受金 等)。
〔半角1文字で「0」を記録してください〕の記載があるセルは”1”合計の入力が行えませんので御留意ください。