【第2回】業務設計でマーケティングの効果を引き出す - オペレーション業務目線での魅力とは
フュージョン株式会社は、CRM領域を得意とするマーケティングカンパニー として、長年CRM戦略策定や施策設計・実行支援を伴走型で支援しています。
今回、マーケティング支援のプロフェッショナルであるフュージョンが、業務設計のプロフェッショナルである株式会社CaTラボ代表取締役の逸見さんと協力し、戦略と実行をつなぐ位置づけとして新たに立ち上げたサービスが「マーケティング業務設計支援サービス」です。
この全5回の記事シリーズは、オムニチャネルコンサルタントの逸見さんと、フュージョンのサービス立ち上げメンバーが、対談形式で新サービス立ち上げの経緯や感じたこと、魅力などを語る企画です。
第2回は、Salesforce Marketing Cloudの運用などを中心に担う、オペレーションチームの長澤と大須田が、マーケティング業務設計支援サービスの立ち上げまでの経緯を逸見さんと一緒に振り返ります。
はじめに
逸見:まずは自己紹介お願いします。
長澤:ソリューション第2グループ3部オペレーション第3チームのマネージャーをしている長澤です。主にマーケティングオペレーション業務としてデジタルチャネルの配信等を担当しています。最近はSalesforce Marketing Cloudでのシナリオ設定・配信も担当しています。
大須田:ソリューション第2グループ2部オペレーション第2チームの大須田です。主にECサイト更新業務を担当しています。更新作業だけではなく管理業務も担当しており、メンバーの皆さんに作業指示を出したり、業務の流れについて改善点があるところを話し合ったりしています。
業務フローで共通認識を築くには?当初イメージと実際のギャップ
逸見:サービス検討時は、まずフュージョン社内でそれぞれが担当している業務の業務フローを作ってみましたが、当初は業務設計についてどのようなイメージを持っていましたか?
長澤:0から1を作っていくみたいなイメージがあったのですが、実際にはまず既存業務から業務を可視化していくことを知って、イメージとのギャップを感じましたね。
逸見:既存の業務ってなかなか皆さん思い浮かばないらしく、よく言われるのが既存の業務からわかってる!と言われちゃうんですよね。実際にやってもらうと、あれがわからない、これがわからない、となるので、長澤さんの方でも結構あちこちヒアリングして確認してくださったじゃないですか。そういう点ってどうでしたか?
長澤:業務の流れはわかっていても、人にいざ説明しようとすると、誰がどんな役割だとかは説明しづらくて、そういった部分でちゃんと登場人物と流れを説明する資料がそもそもないんだなと気づきました。
社内業務を例にしても、作業マニュアルだと担当作業の手順しかなくて、業務の全体像が見えづらい傾向がありました。作業それぞれが、業務全体にとってどのような位置づけや内容なのかを示すものって、意外とないですよね。
大須田:僕は、実際にクライアント業務で担当している業務一連の流れで業務フローを作ったので、細かい業務か改善点を書き出せたと思います。
逸見:業務設計を行うときは、いつもAs Isの現状をまず明確にしましょうと言っているんですが、2人は今の業務の中での課題までちゃんと書いてくれていましたよね。課題を解決するときはその順番も業務フローで見えてきます。
大須田:手順ベースで直すところは直したうえで、クライアントを巻き込まないと改善できない部分について、業務フローがあることで同じ認識で話せるようになったのが良かったです。
言葉だけだと伝わらないことが、図を見るとわかるので改善したい、という話になるので業務フローは役立ちますね!
オペレーション業務から見る、業務フローのポイント
逸見:お二人ともオペレーションチームとして業務に関わっているから、細かい部分まで見えているんですよね。
業務設計のポイントとしては2つあって、一つはまさにこの業務の粒度のところですよね。どこまでを見える化するかは、細かい基本手順書とかマニュアルを作るんじゃないから、あまり細かいところまで書かなくていい。要は他の部署とか、クライアントさんとの繋がりみたいなところですよね。それが見える粒度でまず書き起こす。これを最初から一人でやるとすごくつらいんですよね。
長澤:「このフロー一体どこまで続くんだろう?」みたいな感じのフローとか、「どこからどこまで書けばいいんだろう」っていうのが結構最初はわからなくて。でも、もう本当に細かく書かないと意味がないんだなって気づきました。ただ、そうなるとやっぱりすごいボリュームなので徹夜になりそうだなと(笑)。
逸見:絶対誰かが伴走しないと、合っているか間違っているかわからなくなりますよね。業務の流れ自体は正しいことはわかっているんだけど、表現の仕方として、これが正しくてみんなにわかってもらえるのか、この粒度をつかむのが大切ですよね。フュージョン社内で業務フローを作ったときはわたしが伴走しましたけど、今度はお二人がクライアントに伴走する番ですね。
長澤:そうですね。とにかく、まずは手を動かすのが必要かと思います。例えば業務の引き継ぎの場合、引き継いだ人に正しく全部情報が渡るとは限りません。そういったときに業務フローを全体図として持っておくことが業務理解につながったり、引き継ぎの内容が伝わりやすくなったりしますね。
大須田:チーム内で人の入れ替わりがあったり、新しい人が入ってきたりすると、業務フロー図がないと作業のタスクベースでしか教えることができないんですよね。そこに、「全体像としてこういう流れがあるからこれはこういう作業が発生するんだよ」と説明できるのが業務フローを作るメリットです。こういう依頼が来るからこの作業が発生するんだよ、と説明できるので。
マーケティング業務で関わる関係者に全体像と作業を共有できるのが、共通のイメージがつきやすいので良いです。作業目的から考えると改善点も見えやすくて、マーケティング業務の再設計をするきっかけも出てきます。
業務可視化で共通認識を持ちながら、クライアント支援を実現
逸見:業務フローを作ったあとはマーケティングKPIなども含めてクライアントと対話することになると思いますが、オペレーションチームの場合だとどういう話ができそうですか?
大須田:業務フローで共通認識を持つことで、クライアントと同じ目線で話ができるのではと感じています。オペレーション業務で見る指標がどうマーケティングKPIとどう紐づくか、MAツール上で普段確認する細かい指標との紐づきを踏まえてどの業務をどう改善したら良いかも議論しながら施策に落とせると思いますね。表面的な指標だけ見ると、例えばCVRは上がっても利益は上がらなくて、一体なぜ?という話になったりしますし。業務が見えたら目的も見えて、見ていく数字も明確になっていくという。
長澤:我々にマーケティング業務を依頼してくれるクライアントは、クライアントのお客様やクライアント自身も含め、関わる人たちがたくさんいる中で複数の業務が存在していると思うんですよね。そういう意味では、クライアント自身が持っている業務で人が足りなくて全然手が回らない、みたいな人はやっぱり多いですよね。
たくさんのものを1人でどうにか回していかないといけない、みたいな形になっていると思うので、そういったところで一緒に整理をしてお手伝いできたらいいなと思います。
大須田:クライアントの現場でも、困っているんだけど、人が足りないのかスキルが足りないのか、何で困っているか伝えづらいのではと感じるときがあります。そういうときに、業務が見える化できていれば上位者にも説明しやすいし理解も得やすいと思います。
逸見:業務の可視化は共通のコミュニケーションツールですね。オペレーションチームの二人だからこそ、同じ現場目線で見て意見が出せることがたくさんありますね。
業務設計支援でマーケティング効果を最大化
逸見:最後に、マーケティング業務設計支援はどんな方に利用してほしいですか?
大須田:日々のマーケティング業務で、タスクベースではわかっているけど全体像があまりわからないとか、担当者の入れ替わりが激しくて引き継ぎ不全の問題が起きて困っている方には、力になれると思います。MAツールの設定でも、目的と作業がつながらなくてあんまりマーケティング指標との連動が見えていない場合なども、改善の余地はたくさんあるのではないでしょうか。
長澤:Salesforce Marketing Cloudの活用でも、顧客接点を増やす際に結局はコンバージョンや、なぜ売上に繋がっていくのか、というところまで想起できるようになると、よりクライアントのマーケティング活動の成果が上がるので、業務の可視化を踏まえてのアクションも一緒に考えて実行できたらと思います。
逸見:確実にどこに行けるは約束できないけれども、確実に見えるのは今の課題が何で自分たちの作業量が見えて、どこから改善していけばいいか、それを一緒に理解してその困ってるところを一緒に解決することができる。そうすると必ず何かと数値が良くなってきた。御社のしたい方向に行けるようになるはずってことですね。オペレーションチームのお二人がそれが言えるなんて非常に強いですね。
本日はお時間ありがとうございました!
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