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#ブックカバーチャレンジ その2

バトン2日目
ヨーロッパ・コーリング 地べたからのポリティカル・レポート     ブレイディみかこ
(2016年 岩波書店)

ラジオ局内で仕事をしている役得として、
今聞いている番組に出ている人にすぐ会いに行けることが挙げられます*1。
そんな感じで、2016年の夏、番組”TIME LINE”
に出演していたブレイディみかこさんに
図々しくもサインをもらってしまいました。

僕がブレイディさんにハマったのは、彼女のこのブログを読んだのが   きっかけでした。
単行本未収録で、さっき探して久しぶりに読んだけどやはりよかったです。

ファッキン。のリアリティーとしての重力(2012年07月17日)
http://blog.livedoor.jp/mikako0607jp/archives/51885257.html

ブレイディさんの文体からは
フラットな優しさをまとった「まなざし」を感じることができます。
それに加えて、リズム感のある文章と行間で、どこまでも読み進むことができます。
また彼女の文章にはパンク・ニューウェイヴへの愛情が         たっぷり詰まっているので、そんな音楽と一緒に聞くのも楽しみの一つ。
スミスやビリーブラッグやドゥルッティ・コラムにPILを聴きながら
くいくいと読むのがいいんです。
この本のタイトルの元ネタはもちろんクラッシュ「ロンドン・コーリング」ですが、同じクラッシュの「I Fought The Law」*2 における、
法と闘って負けてしまった側に立たなくては見えない風景について描き続ける、ブレイディさんのスタイルはとてもかっこいいと思います。

帯に書かれている言葉「もはや右対左ではない 上対下の時代だ」
そして89ページの「労働者階級のこどもは芸能人にもサッカー選手にもなれない時代」(2015年2月16日)
このときから想像もできなかった「時代」になってしまった2020年、
ブレイディさんはブライトンでどんなことを考えているんだろうと、
更新がとまっているブログを見ながら思っています。

*1 同じように、この前,オンエアでストラングラーズ”Peaches”が     流れていて、びっくりしてスタジオに行ったら
勝島さんがディレクターのTHE TRADだった。
*2 個人的には、共通する文体として、ロッキングオンの松村雄策さんや、 殿山泰司さんとか、 お亡くなりになったけどライターの大塚幸代さんがあげられると思います。
*3 もちろんこれはカバーで、オリジナルはソニー・カーティス、ボビー・フラー・フォーのカバーで有名。
 クラッシュのこの曲は以前日産のCMに使われたけど、そのことを知らなかったジョー・ストラマーが
 インタビュアーから教えられて呆然としたという記事を読んだことがある。

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