カート・ヴォネガット『国のない男』
読書感想、第2回目もエッセイ。
こちらもSF作家カート・ヴォネガットの「視点」が
凝縮された一冊です。
科学者でありながら、人類のアホさ加減に絶望する男。
「人間にとっての麻薬は石油である」
明日のことを考えず、有限な資源に依存したままかえりみない
われら現代人をやっつけます。
自ら引き合いに出しますが、晩年悲観論者となった大文豪
マーク・トウェインの正統後継者にふさわしい。
ユーモアを交えながらも軽いトーンなので、読みやすい。
いや、ユーモア混じりじゃないと、誰も聞く耳持たないのか...。