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将棋ソフトの柔軟な穴熊の組み替え

将棋倶楽部24のJKishi18gouの棋譜から。

上の局面は先手中飛車銀対抗の将棋で、JKが穴熊に入った直後の局面。

本譜は以下、△8八金▲83銀△78銀(便宜上先後逆)で下の局面に。

下図のような部分的な局面(左美濃)から、▲98香〜▲99玉〜▲79金〜▲88金という穴熊の組み替えは、場合によって将棋ソフトが好んでいるのを人間が徐々に真似し始め、最近だとかなり市民権を得てきたイメージが個人的にはあります。

           ↓

ただ戻って、下のような局面で▲88金〜▲78銀は結構盲点になりやすいのではないかと思いました。
昔から指されている普通の形は▲88銀なので。

ただ言われてみれば納得で、上の局面から▲88銀では78の金が浮いてしまいますし、▲88銀〜▲79金と2手使っても、67の金が浮いてしまいます。
浮いてしまうから必ずしも悪いわけでは勿論無いのですが、この将棋に関しては将来▲56歩と突いて、67の金も攻めに参加したいというのがあります。
本譜も先程の▲78銀の直後、▲56歩△同歩▲同金と進み以下居飛車が快勝しました。

このような仕掛けを決行する場合、(67の金を攻めに使う前提)居飛車側は左辺の穴熊の形を

88銀78金型
88銀79金型
88金78銀型(本譜)

の3種類選べたのですが、

67の地点の傷
69銀の割打ちの筋
浮き駒

という弱点を全てカバーしているのが、
本譜の88金78銀型なのです。

というわけで、将棋ソフトの柔軟な穴熊の組み方でした。

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