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私の中の寂しさについて

なんだろう、
この気持ちは、なんだろう。
いつも見ている風景、静かな部屋、
雨の音が外で聞こえる。

変わらない景色のはずなのに、一抹の寂しさを覚えるのはなぜだろう。
変わらない日常だったのに、そのいつもの日常が
変わってしまったんだ。

おじいちゃん、おばあちゃん
元気かな
従姉弟のあの子は元気だろうか
変わらない日常を過ごしてくれよ


何気ない風景を愛していたんだ。


例えば朝起きた時の光が差し込む和室と
外から聞こえる鳥の声
談笑する母達と、タバコの煙のにおい。


全部が好きだった。
もうあの頃と変わってしまったことも
あるけれど

変わらないものも、たしかにあって。

家の門扉から玄関までの道のりとか、
飛び石に色とりどりに咲く花たちに
変わらない笑顔。



早朝の朝6時、静まりかえった家。
急な階段をなるべく音を立てず降りた。
みんなきっと寝ているだろう。
昨日は夜遅くまで起きていたから。

トイレを出た後、何気なく玄関の扉を見つめた。
朝の光で葉っぱの影が扉に映し出されていた。
それがとてもキラキラとして綺麗だったから、
私はこの景色をこれからも絶対忘れないだろう。
何度も思い出すだろう。
忘れちゃいけない、なぜだかそんな気がして
忘れないように瞳に焼き付けた。



あと何回来れるかな、
それとも今日で最後かな。
分からないから、いつも今日が最後と思う。
また会いたいよ、笑って話す笑顔に
私もだよ、と心の中で呟く。
終わりがいつかなんて、誰も分からないから。


私にできる事は今日という1日を、
目一杯生きることなんだろうな。
後悔しない選択をするには、今を生きることなんだ。


バイバイ、バイバイ
また会おうね、今度はお兄ちゃんも一緒にさ
その時に私がまた此処に居れることを
ひそかに願ってるよ。




この気持ちが寂しさなんだ。私は寂しかったんだ。
大好きな場所と大切な人たちを思い出して
私は泣いた。
大好きなんだ。
これが愛してるってことなんだ。




あとがき

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