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ふるぽんの短編

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#短編小説

青春だってさ。

青春だってさ。

肩を叩かれた。
振り返っても誰もいない。
そんな生活を送ってる。

これを聞くだけじゃ
ただの心霊現象だろ
ぼっちな子の勘違いだろ
そう思われるかもしれない。

いつも右肩を叩かれる。
トン トン トン
いつも3回だ。

試してみることにした。
まずはやっぱりスピードで勝たないと。
トン トン トン
いつものように肩が叩かれた。
自分の出せる最高速度で振り向く。

でも、誰もいない。

幽霊なのか

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私は彼が嫌いだ。

私は彼が嫌いだ。

ある時、モンスターに街が襲われた

この世のものとは思えないほどの
憎悪を具現化したかのような
どんな言葉で表すべきか
いや、現存する言葉で表せないから
モンスターと呼ばれるのだろうか

数々の街を壊し、暴れ回った

モンスターはこんな要求をしてきた
誰か1人、勇者を求む
私を倒してみろ、、、と。

もう100人は挑戦しただろう
もう無理だ、全員がそう感じた

そんな時、その男が動き出した
彼はず

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日常ってこんなもの

日常ってこんなもの

「ちょっと待っててくれ」

その言葉が合図だ

横を通り過ぎる車の音
耳に入る近くのコンビニの入店音
視界に入る人の影

誰の邪魔もしたくない
自分がここにとどまる間
どうかこの世の中が
穏便に進んでほしい

指先に力を入れる
勝負は一度きり
失敗は許されない

目線を下に一点集中させる

いや、どうせ今の自分は
下しか向けない

僕には待ってる人がいる
どんな顔で待ってるんだろう

僕は下しか向

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