ゆく夏 * チェンマイ俳句毎日
【チェンマイ俳句毎日】2024年8月5日
知人は白い鳩を飼っている。
自慢の鳥籠を高床式の木造民家の軒下に下げているので、階段を上がるといつもまんまる目玉の鳩が出迎えてくれる。純白の羽が目にも涼しげだ。
何年前のことか忘れたが、初めてこの家を訪れた時から飼われているので、もう随分になる。鳩の寿命を聞いてみたら、なんと長ければ40年(※)だという。
以前、我が家の庭に落ちていたキジ鳩の雛を育てたことがある。ちゃんと育って飛べるようになったので、自由に出入りできるよう車庫に吊るした籠の入口を開けておいたら、早々に野良猫に狩られてしまった。あの時はさすがに悲しくて、〈巣立鳥羽一枚の置手紙〉と詠んだ。
過保護に一生籠の中で育てていたら、もしかしたら私よりも長生きしたのかもしれないが、小さな籠の中で10年、20年と過ごすことがいいことなのかどうかは分からない。
ゆく夏の風に聞きゐる籠の鳥
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鳩の寿命をネットで検索すると平均10年、飼われている鳩の中には20年生きる鳩もいるのだとか。40年はちょっと長過ぎると思うが、20年も十分長生きだ。
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