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秋微雨 * チェンマイ俳句毎日

チェンマイに戻って早々、関西からのスタディツアーの学生さんを案内する「トラムカーで巡る旧市街歴史ツアー」の手伝いを頼まれた。

具体的に行くお寺の名前は、昨日の夜に送られてきた。「心配しなくて大丈夫。歴史に詳しいタイ人が一緒に行くから、訳してくれるだけで構わない」と、グリーンツアーのトラムカーを提供するNGOの担当者は言う。何の打ち合わせもなく、なんだか不安だ。頼んだ人が昔お世話になった知人じゃなければ引き受けなかったのだけど。
結局、歴史に詳しいという人は、途中からは集中力が途切れたのか何も説明してくれなくなった(苦笑)。万が一に備えて、メモを持っていたので助かった。まあ、こんなことは想像の範囲内だけれども。

学生さんに聞けば、「国境の人々を知る」というのがテーマのスタディツアーで、チェンラーイやメーサーイなどにある国境や、実際に国境を越えて隣国ラオスまで行く予定だったらしい。楽しそうな内容である。ところが、行く場所はどこも洪水で急遽チェンマイ市内滞在に変更になったという。
なんて気の毒な……。でも、出発してしまってから辺鄙な国境周辺で洪水被害に巻き込まれるよりは良かったのかもしれない。
自然現象だから仕方がないが、そんなちょっと残念な状況の中でも、学生さんたちはいろんなことを吸収しようと前向きに楽しんでいる様子。好奇心旺盛でたくさんの質問が出た。
プラシン寺に行く途中、有名なアカアマコーヒーを通りかかると、行きたい!という声が上がったので、総勢20名でぞろぞろとコーヒーを買いに立ち寄ったりした。ゆるいツアーである。
チェンマイ門を通り過ぎるあたりで雨がざんざん降り出し、窓のないトラムカーに湿った冷たい風が吹き込んだ。大きなフロントガラスをどれだけ雨粒が叩きつけようと、運転手がワイパーを使わないことを学生さんはすごく面白がっていた。(たぶん壊れているだろうな)
ほんの短い時間だったが、みんなと一緒に旧市街のお寺を巡ることができて楽しかった。それにしても学生さんたちにはラオスに行って欲しかった。またいつか、国境を見に来てほしい。


堀曲がるトラム減速秋微雨


プラシン寺。お坊さんがお経を唱えながら20人全員の手首に白い糸をまいてくれた

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