古河なつみ

元司書です。図書館司書の仕事で面白かったこと、本についての雑記を綴っています。ちょっとコアな図書館の活用法も随時更新中。司書職に戻るために貯金がんばります!当ブログはAmazonアソシエイトプログラムに参加しています。Amazonへのリンクを経由して紹介料をいただいております。

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マガジン

  • 司書のおすすめ本

    面白いと感じた本の書評リストです。

  • 司書が知ってる図書館豆知識

    図書館の本を探す時に役立つ知識を紹介しています。

  • 司書が崩壊スターレイル考察してみた

    図書館司書が友人と一緒に崩壊スターレイルに出てくるトピックの元ネタを探っています。

  • 司書が経験した面白レファレンス集

    司書時代に経験したレファレンス(調べ物の相談)で特に面白かった事例を紹介しています。

最近の記事

図書館司書が考える「友人との読書会」のススメ&読書会にオススメの本

こんばんは、古河なつみです。 読書の秋になり、そういえば司書をしていた頃は「読書会」を企画したりしたなぁ……と思い出しました。 ただ、図書館が主催する「読書会」というと何だか厳粛な雰囲気がして、どんな人が一緒に参加するかもわからないし、自分の意見も言わなくちゃいけないし……ちょっとハードルが高く感じるかもしれません。 そんな時にオススメなのが、友達を誘って集まる読書会、略して「読友集会(よみともしゅうかい)」です(※私が勝手につけた友人と集まる時の企画名です)。 おいし

    • 世界中の女神様やゾンビ映画、ボードゲームのシステム……超特化型事典&大全5選

      こんばんは、古河なつみです。 読書の秋が深まって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 こどもの頃から「分厚い辞書や事典を一冊丸ごと読み通すこと」に対して「天才キャラみたいでかっこいい~!」という謎の憧れを抱いているのですが、先日ようやく思い立ってチャレンジしてみました。 その時に、一般的な国語辞典や百科事典などとは少し毛色の違う尖ったテーマの事典や大全なら、楽しく読めそうかも!と調べたら、想像以上に面白い題材の事典たちを発見したので、特に興味を惹いた5冊を紹介した

      • FGOの水着イベントで図書館司書が思わず笑ってしまった書籍ネタと友人から聞いた「ブルーブック」に関する不思議な話

        こんばんは、古河なつみです。 通勤中は読書かアプリゲームをすることが多いのですが、最近はサプライズな構成での実装が話題となった『Fate/Grand Order』の水着イベントをコツコツと進めています。その中でXXオルタさん(以後、愛称の「えっちゃん」とお呼びします)のサブストーリーで図書館司書的にくすっと笑ってしまったネタがありました。 えっちゃんがとあるショッピングモールの書店を訪れた時の様子に触れているサブストーリーなのですが、彼女が手に取る本のパロディタイトルが面白

        • お久しぶりです。大変厳しい暑さが続いておりますね。『新・日本懐かし自販機大全』(魚谷祐介著/辰巳出版)を読んで初めて知ったのですが、昭和時代はかき氷の自販機があったそうです……!今年は一度くらいかき氷を食べてみたいなぁ、と思いつつまだまだお仕事がんばります!

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          仕事で疲れすぎて本が読めない……そんな時に癒される絵本3選

          ご無沙汰しております、古河なつみです。 仕事のバタバタでnoteの更新が滞ってしまっておりました;; 昨今のベストセラーとなっている『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の内容を噛み締める日々でございます……。 そんな中でも癒しの読書時間となるのが絵本を眺める時間だったりします。 今回は私が図書館司書だった頃、そして図書館司書を辞めた後に出会えたくすっと笑える癒し系の絵本を三冊ご紹介します。 『水がすきじゃなかったアヒル』スティーブ・スモール著/青山南訳/化学同人 主

          仕事で疲れすぎて本が読めない……そんな時に癒される絵本3選

          図書館司書が見つけた「笑っちゃうほどインパクトのあるタイトル本」を紹介します

          こんばんは、古河なつみです。 今回は図書館司書として働いていた時に見つけた「手に取ってみたくなるような、笑っちゃうほどインパクトのあるタイトルをした本」をご紹介していきます。 『オタクの息子に悩んでます』岡田斗司夫著/幻冬舎 タイトルを見た瞬間、思わず自分の事、そして私の両親の事を考えてしまいました……(その場合は「オタクの娘に悩んでます」になるとは思いますが……)。オタキングという愛称を持つ岡田斗司夫さんが朝日新聞のお悩み相談コーナー「悩みのるつぼ」の回答をされていた時

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          4月30日は図書館記念日!図書館と猫の意外な関係とは?

          こんばんは、古河なつみです。 本日4月30日は「図書館記念日」です。このnoteではよくヘッダー画像に素敵な猫ちゃんの画像をお借りして掲載していますが、実は猫と図書館には長年にわたる歴史があるのをご存じでしょうか? 上記の二冊は実在したアメリカの図書館猫のエピソードが綴られた本です。特に『図書館ねこデューイ』はねこのデューイだけでなく、デューイを拾った図書館の司書さんの日々や想いを感じられる文章で、絵本や児童書としても出版されており、高い人気があります。私が司書をしていた時

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          図書館司書が「ミッケやウォーリーみたいな本はありますか?」とお子さんから訊かれた時にどうする?

          こんばんは、古河なつみです。 今回は図書館司書をしていた時にたびたびお問い合わせを受けた「ミッケやウォーリーみたいに遊べる本はありますか?」という質問に回答する時、司書がどんな本を挙げるのかをご紹介したいと思います。 ちなみに、ミッケやウォーリーってどんな絵本? 最初に補足から入りますが「ウォーリー」シリーズは赤と白の縞々服が特徴的な青年・ウォーリー氏をぎっしりと人々が描かれたイラストの中から見つけ出す探し絵本シリーズです。 また「ミッケ!」シリーズは可愛らしくてミステ

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          図書館司書がオススメする「GWの楽しい思い出作りに役立つ本」とは?

          こんばんは、古河なつみです。 ゴールデンウィークのシーズンに入って参りましたが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。今回はゴールデンウィークにお家で何か楽しい事をしてみたいな~! と思った時に役立つ本をご紹介したいと思います。 絵本に登場するお菓子や料理を実際に作ってみる! 太田さちかさんの『絵本のお菓子』はその名の通り絵本や童話に登場するお菓子を再現するためのレシピと絵本の紹介がされています。見た目の可愛らしさももちろん再現するので普段のお菓子作りだとちょっと大変かも…

          図書館司書がオススメする「GWの楽しい思い出作りに役立つ本」とは?

          作り方が載っているけど真似して売ってはいけない?ハンドメイド作品の書籍と著作権について元図書館司書がざっくり解説

          こんばんは、古河なつみです。 先日、たくさんの手芸本を手掛けている事で有名な文化出版局販売部さんがSNS上で発表した「編集部からのお願い」というメッセージを見ました。 内容を要約すると「文化出版局さんが出版しているハンドメイド作品本に掲載されているものを模倣して作った物をフリマサイトなどで販売しないでください」というものです。下記のポストからツリーが続いているので、全文に興味がある方はお読みいただければ幸いです。 ハンドメイドを趣味にしている知り合いから「あれって本当なの?

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          オタク司書が『崩壊:スターレイル』の模擬宇宙の祝福元ネタを考察してみた①愉悦の祝福編

          こんばんは、古河なつみです。 今回は己の持つ司書の力を悪用して有用に使って『崩壊:スターレイル』に登場する小説等々のパロディの元ネタを考察していこうと思います。 『崩壊:スターレイル』はスマートフォンやPC、PS5でプレイできるSFローグライクRPGです。このゲームの中のコンテンツに「模擬宇宙」というものがあり、ステージを進むほど異様にボスが強くなる代わりに「祝福」というバフをたくさん集めて(運が良ければ)無双ができる仕組みになっています。 そしてそれぞれの「祝福」の名前

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          エドワード・ゴーリーの絵本が好きな司書が見つけた奇妙な熊の物語『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』

          こんばんは、古河なつみです。 今回紹介するのは怖くてちょっととぼけたキャラクター達が魅力の大人向け絵本の作者エドワード・ゴーリーさん! ……がお好きな方にオススメなシニカルでダークな世界観の小説を見つけたのでご紹介したいと思います。 エドワード・ゴーリーさんといえば、下記の表紙イラストからも分かる通り黒色の陰影が印象的なゴシック感のあるのイラストと、不条理な展開で紡がれていく物語に定評のある作家さんです。 実はこの作家さんは2000年に亡くなっています。 翻訳家の柴田元幸

          エドワード・ゴーリーの絵本が好きな司書が見つけた奇妙な熊の物語『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』

          図書館司書が本屋大賞2024年の結果を見て驚いたポイントとは?

          こんばんは、古河なつみです。 2024年度の本屋大賞がついに発表となりましたね! 宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』は2022年の『同志少女よ敵を撃て』に続いてなんと作家さんのデビュー作での本屋大賞受賞となりました。 元々メディアでも盛んに取り上げられている作品で、納得の受賞だったと思うのですが特に司書仲間と盛り上がったのが「得票数が500点越えだ……!」という事です。 本屋大賞は本屋のスタッフさんからの投票で決まる賞なので、当然得票数の多い作品が大賞を受賞します。

          図書館司書が本屋大賞2024年の結果を見て驚いたポイントとは?

          オタク司書がこっそりFGO関連のオススメ本展示コーナーを作った時の話

          こんばんは、古河なつみです。 今回は図書館司書なら一度は経験するであろう「企画展示コーナー」の担当を任された時の体験談を綴りたいと思います。 このnoteの最後には実際に展示コーナーでオススメしたFGOをさらに楽しめるようになる本をいくつかご紹介していますので、必要に応じてスクロールしてくださいね。 展示企画をする時に司書が考えなければいけない事は? タイトルにある通り、私は『Fate/Grand Order』(通称:FGO)というスマートフォンゲームのファンだった事もあ

          オタク司書がこっそりFGO関連のオススメ本展示コーナーを作った時の話

          新社会人の方におすすめの業界研究本「動向とカラクリがよ~くわかる本」シリーズとは?

          お久しぶりです、古河なつみです。 4月に入り、新入社員の方をお見掛けする季節になりました。 私も司書から他業種へ転職して1年ちょっとのひよこのはずですが、もう「先輩」と呼ばれるようになってしまい、日々「ちゃんとしなければ!」と危機感を感じております。 さて、今回ご紹介するのは新社会人の方におすすめのこちらの業界研究シリーズ本です。 最初に一例として最近発行された『AI産業の動向とカラクリがよ~くわかる本』を書影として掲載しましたが、他にもたくさんの業界について同じように解

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          直木賞を受賞した万城目学さんにまつわる図書館の思い出

          こんばんは、古河なつみです。 芥川賞と直木賞の受賞作が発表になりましたね! 明日本屋さんのディスプレイを見に行くのが楽しみです! 今回直木賞を受賞された万城目学さんのお名前を見ると、自然と図書館司書の資格取得の授業を思い出します(とある万城目さんの小説と、森見さんが映り込んでいるXでのお写真も一緒に思い出します)。 図書館の在り方について学ぶカリキュラムの中で「図書館は無料貸本屋か?」という問題提起がされた文藝春秋の記事がプロジェクターで教室の黒板に大写しにされ「作家さん

          直木賞を受賞した万城目学さんにまつわる図書館の思い出