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秩序を考えて心を落ち着ける話。

サクッと小話。

先日、ファミリー向けのプールで泳いでいた時のこと。

25mプールの端まで泳ぎ切ったところで、監視員のお兄さんから声をかけられました。

「あのー、こちらのプールは飛び込み禁止なので、飛び込みはやめてもらえますか」

とのこと。

はて、たしかに「飛び込みは禁止です」と張り紙していたのを知っていたから私は飛び込みスタートはしていないし、普通に壁蹴りしてから水中スタートしたつもりだったんだが…。

と思ったけれど、ふと「あっ、もしかして水に入る際に『ジャボン』と音を立てて入ったかも」と思い当たりました。

一応悪あがきして「えっと、私、飛び込みしてました?」と尋ねると、お兄さん「はい、飛び込みしてました」とのこと。

ここでケンカしても仕方ないし、このプールで出禁とかにはなりたくなかったので、「ああ、分かりました。すみません」と引き下がります。

ですが、何となく気持ちが静まらず。何となく、腑に落ちない。

でもなぁ、たしかに「飛び込みは禁止」と書いてあって、それは特に飛び込みスタートに限った話ではないとも読める。そうすると、入水時に水飛沫を立てていたであろう私にたしかに非がある。グウの音も出ない…。

それでも納得いかないので、さらに別の観点から考えてみます。

あのお兄さんがどれだけ公平なジャッジをしていたかは分かりません。

しかし、彼が、たとえ学生バイトであろうとも、職務のルールに沿ったアクションをとって、ルールにそぐわないであろう疑いのある行為をした私に対して指摘したという事実があるとします。

それって、彼が自分の職務をきちんと全うしたと考えてもいいのではないかなと思いました。

つまりそれは、彼が私に注意することで、彼によってプールの秩序が保たれるということで。つまり、彼のおかげで、プールの私以外の利用者も気持ち良くルールを守って泳ぐことができるようになるわけです。私は気分良くないけど。

そう考えると、少し納得できました。個人ではなく全体のためにルールがあるわけですから。そのルールを遵守することで、巡り巡って私にとっても利益になる話だと思います。

まあ、今回のケースはそう思われてしまうような行為をした私に非があるんでしょう。それは仕方ないです。

というわけで、今度から水に入る際には少し気を付けて静かに入るようにしようと思いました。…うーん、言い訳をさせてもらうならそこまで「バシャーン」って感じで入ったつもりはないんだけど…。まあいいや。最近愚痴っぽくて良くないですね。年取ってきた証拠かな。そういうのもちょっと気を付けていかないとな。おわり。

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