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Googleに一生サジェストされないリーダー論

リーダーシップに一生悩んでるのでいつもGoogleからそれっぽい記事がスマホでサジェストされる。やめてほしい。イライラする。「二流や三流の上司は○○についてXXという、じゃあ一流は?」みたいなタイトルがとくに嫌だ。でも読んじゃう。その結果、わかったような、わからんような気持ちになる。モヤッとする。だって仕事は千差万別。置かれている状況や環境は無数に異なる。方法論も方策もみんな違ってみんないい。結局はじぶんでトライアンドエラーを繰り返していくしかない。そして、そうした試行回数を増やすためには体力と気力が何より大事だと思い知る。だから、世の中のすべてのリーダーシップ、マネジメントの極意を煮詰めて蒸溜すると「体力と気力がハチャメチャに大事」ということになる。いきなり結論が出てしまった。

さて、以下の文章は「リーダーシップとはなんぞや?」というのを、わたしなりに書いてみようと思って遊びで書いたものです。毎日押し寄せてくるサジェスト記事ばかり読んでいると窒息しそうになる。みんな違うのがあたり前なのに真理っぽいことを大量に流通させることのなんと罪深いことか! もっとオノレだけの真実を語ってくれよ。わたしが読みたいのは、Googleに一生サジェストされないような、個人が抱えてしまった奇想だよ。奇想というとギョッとされるかもしれないが、いいかえると、その人がその人なりに生きた結果抱えてしまった世界に対する仮説だ。

ここまで読んでくれた奇特な方、どうか安心してください。結論はもう書きました。体力と気力が大事という、まっとうな結論です。なので、プロセスを楽しんでいただければ幸いです。

リーダーに向いてるとか、向いてないとか、そういうのはあまり考えない。考えてもムダだと思うから。だって現にあなたはリーダーになってしまった。そういう役割になってしまった。そこから考えたい。十分な準備があってリーダーになるなんてあまりないんじゃない? しらんけど。大抵なりゆきでなってしまうものだ。そんで、その人なりにぶつかっていくしかない。

んで、リーダーに大事なのは、まずは慈愛の心だと思う。だけど、慈愛の心ですべてが解決するとは思えない。ときに厳しい決断をするのがリーダーだから。かんたんに言うと、人をクビにすること。日本では基本的に雇用が守られているけど、クビにできないことはないし、ときにはやらないといけない。業績が悪くなれば、とうぜんクビを切らざるを得ない。組織を存続させるために、人を選ばなければいけない。だからリーダーは一生矛盾している。みんなのことを大事にしつつ、ほどよい距離感でバッサリ切ってしまう。どういう性格なんでしょうね。わたしにもわかりません。そういう役割だということです。

だから、リーダーに大事なのは、人間への慈愛の心や人間愛なのは間違いないのだけど、それと同じくらい、人間を人間と思わない冷静な技師のような心もいる。人間よりも、組織や物事の仕組みやメカニズムに興味関心があるような、人間を超えたシステムや生命、それらを動かすために人間を容赦なく切ったり貼ったりするマインドが必要になる。

この2つは簡単に葛藤する。一生矛盾するというのは、そういうことだ。

迷子にならないために、しつこく結論をいうと、気力と体力が大事です。矛盾を飲み込む大きな存在になろう。自分なりにあがいてみよう。いっしょにがんばろう。閑話休題。奇想にもどろう。

この2つの要素から、わたしはリーダーになる人には2種類のパターンがあるのではないかと思っている。ボトムアップ慈愛型トップダウン慈愛型である。

若い頃から人間力があって、しぜんと思いやりの心がある人、年上の人とも付き合えるような礼儀も知っていて、みんなから自然と慕われている人、愛される人。これがボトムアップ慈愛型。鍛え上げられた人間としての魅力がある人です。すごいなぁと思う。

一方、トップダウン慈愛型は、たとえが悪いかもしれないけど、悟りを開いたブッダみたいなタイプの人だ。超然としている。人を人と思ってないところがある。人も動物もモノも公平にあつかう。だけど、やっぱり人間なので、慈愛の心で、ちょっと人間に対する優しさにフォーカスしている。あたたかな心をもつ異才。才覚で人を引きつけるけれど、意識的にそれをやっているわけじゃなくて、自然とそうなってしまう。すごいなぁと思う。

極端にいうと、この2つのあいだのグラデーションにリーダーはいる。少なくとも、出発点として、どちらかのパターンに振れている。「いやわたしはそんなに愛されてないよ」「いやわたしに異才なんてないよ」といわれるかもしれない。でもおそらく、どちらかの要素が少しでもあるから、あなたはリーダーになっちゃったのだ。もしくは、これから、この2つのパターンのどちらかを歩んでいくことになるだろう。

そして、この2タイプの真ん中あたりがちょうどよいリーダーということになる。出発するポイントはちがうけど、行き着くところは大体同じ。そんなふうに思う。だから「そういうおまえはどっちなの?」とか聞かないでください。わたしもあなたと同じ、2つのあいだをフラフラしている、どこぞのグループの野良リーダーですので。

ということで 明日もがんばろ~ 気力と体力が大事!(何回いうんだ)



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