
映画 | ハンガー※美麗、うっとり
こんばんは。
映画を観にいくつもりだったけど、仕事を終わらせることができずー。さっさと帰宅して、夕食をいただいてからU-NEXTで「ハンガー」を観てみることとしました。
なんだかどっと疲れたので少し短めのものがいいな、と思ったのと、トニー・スコット監督(トップガン繋がりでー)、初監督作品なのに評判が芳しくなくてトラウマ作品だったようなので、気になっていたのです。
ホラー、苦手だったのですが仲良しさんから紹介してもらって以降、ちょくちょく観るようになりまして、ここ最近はやや増えてきたかも。
冒頭、デヴィッド・ボウイさんを軸にスタイリッシュな映像、クールな音楽、短いカットの連続でおしゃれだなーっとうっとり。若かりしデヴィッドさんはとても美しく、美しい映像にうっとりしつつ流麗に流れる音楽と相まって、あっという間に作品世界へ没入です。

ホラー、なのでどきどきしながら観ていたところ、男女の美しくそして官能的なシーンが「どどん」となりまして、(あれれ、これはどーゆーことー)と混乱しつつ、画面を直視できない(でも凝視)……
だって艶やか、艶めかしく、そして男女ともに美しいんだもんなー。自分に決してないもの、手に入れることは今生では決してないものだから憧れちゃうのです。
ホラーテイストな、暴力的なシーンはあまりなくて、割と淡々と進んでいきます。カトリーヌ・ドヌーブさん演じる真祖吸血鬼ミリアム、愛を語ります……が、狩人、冷酷な愛の狩人(超利己的な)。デヴィッドさん演じるジョンは真祖ではないので、どうやら肉体に関しては寿命があり、急速に老い、肉体は朽ち果てていきます。恐ろしいことに肉体は朽ち果てるというのに見えるし、聞こえるし、感じるし、身体は動かせなくなるというのに死ねないのだそう(怖い、生き地獄)。
ジョンがとうとう身体を動かせなくなったその時、ミリアムはあらかじめ用意していた棺桶にジョンを運び入れ、なんと過去の愛人たちを収容している棺桶部屋送りに!その後、ジョンの代わりに目をつけていた女医サラ(を誘惑!!まんまと恋仲に……。ミリアムとサラ(スーザン・サランドンさん)が仲良くなっていくところがまた、穏やかで優しくて、時に熱く、でも触れ合いは柔らかくてー。とても官能的でみてられない(でも凝視ー)

同じ人類とは思えないー。
トニー・スコット監督、陰翳のある映像を撮るのが抜群に美しく、また音楽との融合したシーンの数々がもう、クール。登場人物たちの背景、どんな物語なのかという部分の魅せ方では、映像と音楽先行でちょっと置いてけぼりにされてしまう印象なのですが、流石ご自身で絵コンテを作成し、準備万端で臨まれているから、失礼ながらストーリーはどうでもよくなってしまいます。ちょっぴりおかずでごはん何杯もいけちゃうぜ!!って感じです。
どんな作品みたことあるのか、見直してみたらトップガンとビバリーヒルズ・コップだけ、でしたが。
本作はホラーというより、クールでスタイリッシュでそして、美麗で官能的な芸術作品でした。眼福ー。