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映画 | カポーティ※金脈だよ

U-NEXTで「カポーティ」を観ました。

カポーティはどのような人物だったのかは知らず、お目当てはフィリップ・シーモア・ホフマンさん。

あらすじは著明な作家であったカポーティが、実際にあった一家惨殺事件に興味を持ち、事件発生から逮捕、犯人が裁判を経て死刑執行に至るまでを徹底的に取材。犯人を含め、関連した人々へ取材で得た情報を執筆、一冊の本にまとめ上げ、再現していった執筆過程を追っていくー
という作品です。

まだ何もないがそう感じる
彼は絶望的に孤独で怯えている

映画「カポーティ」より

カポーティ、このように感じていました。
こう感じつつ本を執筆するためにカポーティは犯人たちと何度も接触、親身に話を聞いてやります。

親身に聞いてもらえる

死刑判決を受けて絶望に打ちひしがれているなか、優しくしてもらえてうれしくない人なんて、いないでしょう…。犯人の境遇に共感しつつ、でも自身の「本を執筆したい」という、その欲求を無邪気に実行してしまうカポーティを通じ、救いがたい人間の一面を見せつけられた。

観ていて閉塞感、息苦しさ…
何だかこの感情、まとまらないー


フィリップ・シーモア・ホフマンさんの演技
カポーティさんの色んなことを表現されていて、その一つ一つに圧倒されてしまったところが大きいです。

知的でユーモアがあり、人々を魅了する話術
陽気で大雑把なのかと思いきや、グラスを持つ仕草
煙草を燻らす際の繊細な所作、表情

とある一面では共感、その裏では破滅を願う
いずれも本心であるかのようにみえますが
実際は本心は違うところにあるのかー

他にも登場人物たちがカポーティへ対し、あるいは居ないところで話しているセリフたちが秀逸。また、映像は繊細な照度、色合いで、暗くないのに真綿で占められているような感じがしていて、観終わって少し時間がたっているのに、穏やかならざる状態です。

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