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【顧客の満足度を1.2倍】少選択肢を使えば満足度が上がる話

※この記事は無料で読めますが、お役に立てたら文章の最後にある購入ボタンから研究をご支援いただけると幸いです。

どちらのお店の満足度が高いでしょう?

単純に比較するなら「メニューの多いお店」VS「メニューの少ないお店」ですね。

壁にびっちりメニューが貼ってあるお店でご飯を選ぶのも楽しいですし、一品だけで戦うお店にこだわりを感じたりもします。

実は研究で、どちらが良いかが明らかになっています。

選択肢が多すぎると満足度が下がる

選択できる自由は幸福と考えられがちですが、選択肢の増えすぎた現代ではもはや選ぶこと自体が"ストレス"になりつつあります。

特に味が関わる商品の場合「あっちにすればよかった"かもしれない"」と別の選択肢が頭に浮かびやすくなります。

「アイエンガ―のチョコレート実験」

選択肢が商品の味にどんな影響を及ぼすのかを実験した研究があります。

「チョコレートのマーケティング調査と試食」という名目で集められた大学生は3つのグループにランダムに割り振られました。
第一のグループは、並べられた6種類のチョコレートからひとつを選択して試食する条件(少選択肢条件)
第二のグループは30種類のチョコレートからひとつを選択して試食する条件(多選択肢条件)
第三のグループはあらかじめ選択されたひとつのチョコレートを試食する条件(選択なし条件)
並べられたチョコレートには「グラン・マルニエ・トリュフ」などそれぞれのチョコレートの名前のラベルが付けられていました。
試食したチョコレートについて味の満足度を7段階でそれぞれ評価してもらい、その平均点に有意差があるか調べました。

アイエンガ―&レッパー(2000)

実験の結果

実験の結果、満足度は下記の通りになりました。

7段階評価の平均

  1. 少選択条件:6.28

  2. 多選択条件:5.46

  3. 選択なし条件:4.92

選択肢は少ない方がいいが、選べないのはイヤ。
そんな結果になりました。

アンケート以外の満足度指標

実は実験のあと、選んだチョコレートを持って帰るか、5ドルもらうかを聞きました。
その結果が下記です。

なんと少選択条件だった48%もの人が5ドルよりもチョコレートに価値を感じて持って帰ったのです。

よく言われる選択肢が少ない方が満足度が上がるという話は、この実験から来ていると言われています。

結び

お客さんの満足度を高めたい、けど大きなことはできないとお悩みでしたら、まずは増えすぎたメニューを減らしてみるのも一つの手段かもしれません。

皆様のサービスが一つでも多く手に取ってもらうために、行動経済学、社会心理学をご活用ください。

研究ご協力のお願い

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
今後も商品選択の要因の研究を進めていくため、皆様にもご参加いただけますと幸いです。
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