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先輩デザイナーに聞いてみた!どうすればデザイナーは育つ?

こんにちは!ファンタラクティブPRのannaです。
ファンタには新入社員と先輩社員がペアになって業務を中心としたフォローアップを行う「バディ」という制度がありますが、今回はその中でも「メンタリング」に近い取り組みを行う、デザイナーの水口さん(先輩)と上園さん(後輩)にお話を聞いてみました。

1986年大阪生まれ。数年のフリーター生活の後、デジハリにてグラフィックデザインを学ぶ。大阪と東京の制作会社数社で、デザイナーとして経験を積み、前職ではWeb・グラフィックデザイナー兼ディレクターとして、幅広いクライアントの制作に携わる。
Webやグラフィックを問わず、関わるすべての人にいいきっかけとなるデザインを提供すべく、日々修行中です。生粋のミスチル好き。
2023年入社。鹿児島県出身。前職では新規事業にて、CSなどを担当。
あだ名は「ぞん」。今は金髪。
アニメや絵を描くことが好き。




入社から半年間、毎週続いているメンタリング

――メンタリングのミーティングはいつどこでどのくらいの頻度で行っていますか。

上園:毎週金曜日の17時から30分〜1時間くらい、バーチャルオフィス「Gather」のキャンプエリアで行っています。今年の1月に入社した時から週1ペースで今も続けています。

水口:上園さんはファンタでは初めてのメンタリング対象者となります。今までは新入社員が入るとバディという形でフォローを行っていたのですが、上園さんはUIデザイナーとしては未経験だったので僕がメンターとしてつくことになりました。メンターは業務に限らず全般的にフォローをする存在で、何でも相談できる相手という立場です。一方のバディは業務を中心にサポートをします。各自のキャリアやスキルに応じてメンターやバディをつけるかどうかを判断しています。

GatherやFigmaでリモートでのやりづらさを補う

――メンタリングでは具体的にどんなことを行っているのでしょうか。

上園:主には私の制作物を添削していただくことや、担当しているプロジェクトの進捗報告を行うことが多いですね。他には社内イベントのディレクションについてサポートやアドバイスをしていただいたり、ビジネスやデザインの基本について教えていただいたりすることもあります。雑談も結構していて最近ではBLEACH(漫画)について話すこともありました。
メンタリングの議事録はNotionで記録するようにしています。

キャバ嬢…?

――デザインのサポートなど、リモートだとやりづらいなど感じることはありますか。

水口:基本的にはGatherで話しながら画面共有を行い、Figmaで実際の作業を見せてもらう形が多いです。前職ではオフィスで隣に座って教えることが多かったので、声をかけなくても何をやっているのか、困っていそうかの状況を間近で見ることができたのですが、リモートだとそうもいかないのでやりづらいと思うことはあります。
あとリモートだと手描きのメモを見せながら説明することができないのもありますね。これもリアルだと、紙にパッと描いて渡してアウトプットは任せることができたのですが、リモートの場合僕自身がFigmaで手を動かして作ることが多く、ついついやりすぎてしまう(それが答えになってしまう)ので、良い塩梅の取り方が難しいなと思います。

上園:Gatherのおかげで、いつでもフランクに話すことができる環境が整っていると思います。ただ水口さんが言うように、手元を見せ合うことができないのでかなり細かいことまで聞いてしまうことがあり、そこは少し非効率かもしれません。
リモートではコミュニケーションに一段階のコストがかかる感じはありますね。times(Slackの分報)を使ってヘルプを出すのも遠慮してしまったり、Slackでメンションを飛ばすほどのことかどうか判断に迷うことがあります。

水口:上園さんはまだ経験が浅いので、リモートでの立ち回り方が身に付くまでは難易度が高いだろうと思います。なるべくこちら側からいつでも声をかけてもらえるような雰囲気作りが大事かなと思っています。

Gatherのキャンプエリアでひっそり行われる二人のメンタリング

業務を一緒に行わないから、俯瞰した視点でアドバイスができる

――メンタリングとOJTとの違いは何だと思いますか。

上園:OJTだと業務中なかなか深く話をする時間が取れないことも多いですが、メンタリングは後で振り返って落ち着いてフィードバックをもらえるなと感じています。
前職ではOJTも1on1もあったもののそれほど重点的に行われてはいませんでした。上司から教えていただくことが多く、自分の話を聞いてもらう機会は少なかったです。でもファンタでは週に一度定期的にメンタリングがあり、水口さんとの距離感が近いので相談しやすく自分の話もしっかりと聞いてもらえます。

水口:まず、僕は上園さんと一緒にプロジェクトに参加しているわけではありません。業務のサポートは同じプロジェクト内の先輩に任せています。それにより僕は外から俯瞰して見て「こうした方が良かったのでは」とアドバイスを伝えることができます。デザイナーとしてのやり方は人によって全然違うので、上園さんがやりやすい方法を選んでもらえるよう一方的に指導するのではなく彼女の意見も尊重するようにしています。

答えを出すのではなく、道筋を示す

――水口さんの教え方について何かポリシーはありますか。

水口:これもリモートだからなんですが、なるべく抽象的なことを言うのは避けたいと思っています。というのも抽象的なことはリアルで聞いても難しいことが多く、雰囲気やニュアンスといった言葉にできない情報が削ぎ落とされるリモートだと、さらに理解が難しいのではないかと感じています。また、受け手の習熟度によって見えている世界が違うので、なるべく視点や視座を合わせることを心がけています。
僕自身、過去に先輩から細かく指導された経験があり鍛えてもらったなと感謝しています。その時の経験が今の僕を作ったと思うので、同様に上園さんにも体験してほしいと考えています。
よく「答えを出しすぎると考えなくなるから良くない」と言われますが、僕は少し違うと思っています。特に駆け出しの頃は、何が良いことで悪いことなのかがわからないことが多いので、なるべく具体的なことを言ってあげたいと思っています。答えというより道筋、一つの考え方の例を具体的に提示して、参考にしてもらうイメージです。そもそもデザインは人の感性に左右され、正解はありません。デザイナーによっても良し悪しが全く違うので、僕が良いと思うことやこだわりのポイントを伝えるようにしています。

――上園さんから見て、水口さんに対してどのように感じていますか。

上園:私は水口先生と呼ばせてもらっているんですが(笑)、水口さんは親しみやすくとても話しやすいと感じています。水口さんはtimesでも漫画のネタなど面白い投稿が多いのですが、そういうのが心理的距離感をなくしてくれているのかなと思います。デザインの修正やアドバイスは細かく時に厳しく、他のことについては気軽にふざけて話すことができるというバランスがとても心地良いです。
修正やフィードバックについては冷静に捉えるようにしています。前職では修正指示を受けることがあまりなく自分で直す機会も少なかったので、今は成長に繋がっているなと実感できています。修正は先輩がやった方がもちろん早いのに、私の成長のために時間を設けてくださっていることに感謝します。例えばデザインのファイルを直接渡さず書き出した画像を渡してくれるんですが、そうすると自分でトレースして考えるしかないんです。ファンタのカルチャーコードにある"最大船速"という思想が基にあるんだなと感じますね。

水口先生のフィードバック例

――水口さんから言われて印象に残っていることや、自分が成長したと感じることはありますか。

上園:水口さんからは社会人としての在り方について多く学んでいます。例えば「手段と目的は入れ替えないようにする」という教えは、デザインでトレース作業をする際にもその思考を挟むようになりました。
報告の仕方についても、今までは事実だけを断片的に伝えていましたが「つまりどうするのか」まで報告するようになりました。
さらに、他の人に意思決定を任せるのではなく自分で決めて行動することが重要だと教わりました。最近行われた社内イベントでは私がオリジナルグッズの発注やデザイン関連のディレクションを担当していたのですが、自分で判断・決定ができるようになりました。
水口さんはよく本を読む方なんですが、おすすめの本をNotionにまとめてくれています。その中から私はノウハウ系の本をよく読んでいて参考にしています。

リモートでのメンタリング方法を試行錯誤しながら作っていく

――最後に、お互いへのコメントや感想などあればお願いします。

水口:上園さんを半年間見てきて成長しているのは感じています。一方、リモートでの育成は今まで僕がやったことがないこともありなかなか難しいです。言い方は良くないかもしれませんが、上園さんを"実験"として色々と試しながら進めています。なので、上園さんから積極的にフィードバックをもらえるととても嬉しいです。timesでも本人の意見や感想をもっと書いてほしいですね。何かあれば、どんな些細なことでも気軽に話してほしいと思っています。

上園:水口さん、本当にいつもありがとうございます。感謝しかありません。私にとって、水口さんはまさに恩師です。今後ともご指導ご鞭撻をお願いします。



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