初めての起業をする前に必ず読んでもらいたいこと3【他のだれもやらないことを見つけ出す】
負けにくくする鉄則その4
【他のだれもやらないことを見つけ出す】
ターゲットを決めたら次は参入障壁が高くなるサービス設計に移りましょう。
そこは教わったから大丈夫!
資格もスキルもあります!
企業で勤めるのなら何も問題はありません。
ただし、起業となると少し話は別になります。
というのも、スクールやサロンで学んだことをそのまま実践。と行ければ効率も良いのですが、単純にそれを学んだ人の数だけ同じサービスが溢れるからです。
そのライバルの中で対策しないままあなたが選ばれるようになるのは、相当な運が必要となります。
例えばこんな場面を想像してみてください。
美容室に行こうと思ったとして、立地や金額がほぼ同じな店舗が3つあったとします。
それぞれの店舗のオーナーは全て男性で年代も同じです。さあ、あなたはどのお店に行きますか?
少し情報量が少なすぎていますが、きっと選べなかったのではないでしょうか。
立地やサービスが他とは違うと言いたくなると思いますが、今はネットでいくらでも探せる時代です。多少遠くても高くても良さそうなところがあれば、そちらへ流れていってしまうのが当たり前です。
学んだことが全て無駄になったと感じたかもしれませんが、そうでもありません。ご安心ください。
学んだことをそのまま使ってしまうから差別化にならず、ギャンブルになってしまうのです。そうではなくてもっと確実に他のサービスと差別化できる方法があります。
それは他人と違うことを行うこと。
まるっきりオリジナルにできれば最高なことですが、ハードルが高すぎますね。
そこまで行かなくとも、他のものとの組み合わせや軸を変えることで、他の誰もがやっていないものへと変化させることが出来るようになります。
つまり、スクールやサロンで教わること自体は悪くないのですが、それをそのまま行うだけではライバルも多いのでビジネスとして一つ上のものへと昇華させる必要があるということです。
この時考えるのをおろそかにするのはやめましょう。すぐにビジネスを始めたいからと魔法の杖のようなものを探そうとするのも厳禁です。
残念ながら魔法の杖は存在しません。必ずこうしたら儲かる・うまくいくと謳うビジネスは山ほどあります。ですが、ほぼ使えないと思ってください。
見せ方が上手くとても魅力的に見えます。ですが、冷静になって考えてみてください。
そもそもみんな儲かるのなら自分だけでやる方がいいし、もし仮に本当だとしてもみんながやっているのなら陳腐化していると思いませんか?
つまり、みんながやっているということはやるだけ費用対効果が薄いということの裏返しでもあるということなのです。人気にあやかりたい気持ちはありますが、それよりも他の誰もやっていないことを武器として尖らせましょう。
この時、気を付けなくてはならない点が、結局他の人に埋もれてしまう戦略を取ってしまうということです。
例えば、販促の手段としてYouTubeを使うなどです。
業界内でやっている人が少なければチャンスですが、今はどの分野でも誰かしらがやっています。
つまりやり始めた当初は効果的でも今となっては差別化とまではいきません。
やらないよりはやった方がいいですが、差別化はビジネス自体で行うようにしましょう。
メンタリストDaiGoさんはビジネスを始めた当初メンタリストという日本で誰一人として行っていなかったメンタリズムを取り入れて差別化を図っていました。
また、心理学を用いた分析やパフォーマンスに組み入れるという別の軸を取り入れることで、他の人と違う使い方を行い活躍していったのです。
それからは知識を提供するビジネスへと更なる進化を遂げ、そこでも他人と違うことで差別化を図っています。
動画コンテンツをYouTubeというチャネルを使うのではなく、有料コンテンツとしてニコニコ動画→さらにサブスクの未来を予想して独自配信アプリへと成長を遂げ、他者と圧倒的差別化に成功しています。
ここまでの差別化はかなりハードルが高いですが、すでにあるものを別の視点から捉えたり、軸を変えてみることであなただけのオリジナルは作ることが可能となります。
やり方としては
・スキルを組み合わせてみる
・他で成功しているものを取り入れてみる
・他の業界に持って行ってみる
・ニッチな市場から攻める
などです。
例)
・スキル×自分が得意なスキル
・スキル×他で成功しているモデル
・スキル×未開拓な業界
・サービス×ニッチなマーケット
また、質や量で他の人が追い付けないほど、注ぎ込むことが出来れば、それも立派な差別化です。
スキルが圧倒的に他の人より勝っていれば大きな力となります。
ですが、狭き門になるので、まずは組み合わせや横展開で差別化ポイントを見つけていきましょう。
●ポイント
どうしたら他の人が真似できない仕組みを作ることが出来るのか
誰も行っていないことで自分が得意にできることは何か
大手やライバルが参入するには小さいけど、それなりに大きな市場を見つける
負けにくくする鉄則その5
【適正な商品価格で販売を開始する】
販売するものが決まったら次は価格です。
独立や起業アドバイザーに価格のことを聞くと、自分のビジネスだから好きな値付けをしていい。自分が欲しい金額を設定すると言われることもありますが、正直おすすめしません。
周りに競合がいないとか人気のある人でしたら、その値付けをすることも可能ですが、それでもおすすめはしません。
かと言って安ければ良いのかというとそれも継続困難に陥ります。やはり適正価格がいいんですね。
しかし、原価や労力を考えるとこの金額くらいは欲しいよな。と思いますよね。そう思ったらこう考えてみてください。
もし仮に自分が利用者だったら利用するだろうか?
高すぎるな。と思ったらそれはユーザーも同じように感じている。ということです。
なぜこのようなことが起きてしまうかというと人は保有効果というものを持っているからです。
保有効果とは、1970年代に、経済学者のリチャード・H・セイラー氏によって提唱された心理効果のことで、別名『授かり効果』とも呼ばれています。
これは自分が所有しているものに対して元々の価値よりも高い価値を感じて、手放せなくなる心理現象のことを言います。
行動経済学者のダニエル・カーネマン氏が行った保有効果に関する実験を例に説明していきましょう。
実験では、被験者の学生グループを売り手と買い手の2つのグループに分け、売り手グループの被験者に、通常6ドルで販売されている大学のロゴ入りマグカップを1人1つずつプレゼントしました。
売り手グループには自分の目の前にマグカップを置いてもらい、いくらならマグカップを売るかという問いに答えてもらいました。
一方、買い手グループにはいくらならマグカップを買うかと答えてもらいました。
その結果、売り手グループがつけた値段は平均7.12ドル。買い手グループは2.87ドル。と売り手グループは買い手グループより2倍以上高い価値をつける結果となりました。
なんとマグカップを一度手にしただけでその価値が元々より高くなってしまったのです。
これは愛着を感じること、他の人も同じように思うだろうと思ってしまうこと、失うことを避ける傾向があること、から一度手にしたものは前よりも価値があると感じてしまうためです。
つまり、あなたのサービスや商品にもこの効果が悪さをしてしまうので、高めの設定となっているはずです。
また、実験の買い手グループは半分以下の価値しか感じていません。そこを目指すと赤字になりますが、初めに値付けした金額から20%ほど安くしてあげることで適正価格に近づくことが出来ると思っています。
●ポイント
売りたい金額よりも適正価格を目指すこと
保有効果で20%は高く設定していること
原価とのバランスを考えるのも忘れずに
原価が高ければ下がる工夫も
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