私、青森ワッツに魅了されております
こんにちは、FUN’RISE協力者のウエダサヤカです。
青森では「Sayaka」の愛称で楽しんでおります。
ですがウエダでもSayakaでも店長でも、何でもお好きにお呼びくださいませ🤗
さて。
転勤で秋田にやってきて、この3月が来れば4年目がスタートする。
バスケを見始めて3シーズン目の今シーズン、私にとって転機が訪れた。
応援している選手の移籍。
皆にいつかはやってくる「推し選手の移籍」という壁なのだが
私はまだ先だと思っていたので
複数年契約を結んでいたはずのアレックス・デイビス選手(以下AD)が契約解除となり私は途方に暮れた。
(この時の事は記事にしているので良ければご覧くださいhttps://cheer.village-v.co.jp/everyday/6762)
青森ワッツへの移籍が発表され狂喜乱舞し開幕を待ちわびたが
当時の私は「月に1回くらいにしよう」と思い計画を立てていた。
しかしながら現在、これを書いている2月後半までで20試合開催されているホームゲームに16試合、更にアウェイも3試合、水戸で開催されたオールスターゲームのDay①にも行っている。
もちろん秋田のホームゲームにも行っているので今シーズンはとてつもなく忙しい。何もしない休日が1日もない。身体ひとつじゃ足りない。既に5月の頭までスケジュールは埋まっているのである。
一体何がこんなにも私を突き動かすのか?惹きつけて離さないのか?
ひとえに「推しパワー」だけではないと思っていて、そのあたりを独自目線ながら記して行きたいと思います。
■このままではいけないと窮地に立たされた10周年シーズンの幕開け
2シーズン連続最下位。界隈をざわつかせたライセンス問題。
ワッツブースターだけではなく、チームの存在を知る皆すべてが
「大丈夫か、ワッツ」と思った事であろう。
かく言う私もその一人だった。本当にギリギリのラインでよく踏みとどまれた思う。
今シーズンの選手獲得のツイートに一喜一憂する日々の中、ADの発表以降ワッツの情報を追うようになった。
ADの次に発表になったマックス・ヒサタケ選手。(以下Max)
「もちろん知ってるよ、あの渋谷と三遠にいた強いお顔立ちのダンカーでしょ?」
「てかADとMaxってスーパー身体能力系外国籍2人ってどうなるのよ!?毎試合ダンクにブロックに、もう祭りやん!!」など
実際試合を見るまではどんな形になるのか未知数だった。
ただ、とてつもなくワクワクしていた。
青森ワッツのホーム開幕戦、私は初めて青森の地に立った。
人生において来ることを想像すらしなかった土地の1つである。
ADはいつも私を知らない土地へと導いてくれる。新しい経験をありがとう、感謝してもし足りない。
バスケを見に行く事が非日常から日常に変わりつつあった3シーズン目、青森は地方開催も多く初めての体験ばかりで毎回新鮮で。それはまるで初めてCNAアリーナに行った時のような感覚だ。
開幕戦は前評判で優勝候補筆頭とされているA千葉との対戦だった。
2敗したのだけれど、この会場にいた青森ワッツを追い続けている人たちは絶対に思った事であろう。
「今年は違う」と。
まさにシーズンスローガンに掲げた「BE THE CHANGE」にふさわしい、この先への期待感の溢れる試合だった。
ここからはインタビューをさせていただいた3選手にフォーカスしていく。
(取材日2023.1.17)
■下山 大地 選手
諸先輩方から色々教わっているので秋田に所属していたことのある選手は大体知っているのでもちろん知っている。
ちー様だ。青森ではダイチの愛称で親しまれている在籍9年の大ベテラン。
インタビュー時、所持していた下山選手のバッシュを履いて行ったのだけれど、それにすぐに気が付いてくださっただけでなく
「試合来てますよね?いつも履いてきてくださいね」と言ってくださって
(こういう所だよなダイチよ…!)と内心思った。
誰よりも青森ワッツを知り、盛り上げたい、知って欲しい、もっと試合に来て共に戦って欲しいと思っているであろう姿は、今シーズンから見始めた私にでも伝わっている。
「勝てない」というのはチームにとって一番しんどい事だと思う。
これは仕事と同じで売上が取れないと会社は存続していけない。勝てない事は低迷やチームの存続に直結する。
実際上記で書いた「ギリギリの所」までずっと見続けて来ては結果が残せない、悔しい時間を沢山過ごした下山選手。10周年の今シーズンは感謝の気持ちを持ってプレイしていると話す。
今シーズンは自身のプレイタイムは大きく減ったが、そこに対しての焦りの気持ちなどはなく、今までは自分が点を取らないといけなかったが今シーズンは他の日本人選手も外国籍も点が取れるので、むしろのびのびやれているという。
だが。
私たちは見たい。
ダイチが爆発的にシュート決めまくって勝利する試合を!!!
そして3P600本まであと少し。
達成した瞬間はみんなで大声で歓声上げてお祝いしたいなぁと思っています。
■アレックス・デイビス選手
明るくチームメイトが大好きでリーダーシップに溢れるお茶目でナイスガイなAD、私は彼が日本に来たその日からずっと応援している。
青森に来て解き放たれた今、正直ここまで強くて頼りになるとは思っていなかった。
東北カップでその姿は遺憾なく発揮されたが、3Pもあるリバウンドも取るダンクも行くスティールもあるボールも運ぶ…。その鋼のような身体で全部やる。チームが求めていることに応える姿を見ていれば、こちらが心配していたメンタルコントロールも全く問題ない。
開幕して数試合経った山形アウェイに行ったのだが、あの辺りの試合はとにかく1Qから走られて点差を付けられ外国籍は皆イライラしていた。
試合中、声を張り上げ呼ぶが来ない、来ても意見が合わず言い合っていたり、1ON1状態が続きボールがうまく回らない。
しかしながらその後数試合で、走られても最終Qには背中が見えて捕えるところまで来た。チームキャプテンの下山選手不在のアウェイでも彼は積極的に皆に声を掛けスキンシップしアドバイスし常にチームを盛り上げている。一つのプレイで怒っている場合ではないのだ。
今シーズンは選手としての成熟度も増しているなと感じている。
また、彼と言えば「みんな友達なのか?」と思うほど対戦相手の外国籍選手と試合中に話しているのをよく見かけるのだが、取材に入った福岡戦では秋田でのチームメイトだったジョーダン・グリン選手とのマッチアップを楽しみにしていた。
今節はそちらに注目をしていたのだけれど、game1の試合後の会見でハリス選手は大学時代の同級生でルームメイトだったと話していてまた一つ見所が増えた。
両日「絶対に負けない!」ととても張りきっていたし楽しそうだった。こういったルーツは日本人は頑張れば辿れるが外国籍選手は中々見えないので、繋がりが見える貴重な機会だった。(今回は本当に友達でしたね。笑)
■マックス・ヒサタケ選手
一度見たら忘れられない、顔立ちとタトゥー。
骨格も美しく、それはまるで彫刻のよう。
青森での彼の存在は異常に大きくなってきていると思う。今シーズンのキーポイントの一つとも言えるだろう。
私もその人柄とプレイにすっかり魅了されてしまった一人である。彼については少し長めに話させていただきたい。
画面上だけで見れば中々の存在感で近づきにくさを与えるかもしれないが、会場で見れば全くの逆である。
彼のファンでなくてもにっこり微笑まれでもしたらすぐさまファンになってしまうだろうが、彼はそれを躊躇なく、むしろ積極的にする。
会場に入る時から応援に来ているファンを見つけては「コンニチハ~」と全てに手を振り、アップに入ってくる時も2階まで見渡し皆に手を振る。ファンに対し常に感謝し、愛し、愛と喜びを広げていくことが自分の人生においての使命だと語る。
D3の大学出身の彼は卒業後、日本で練習生からのスタート予定だった。
しかし外国籍のケガで急遽ロスター入りし昨シーズンプロ人生をスタートさせた。彼はその状況に感謝し、日々努力を惜しまない。
シーズン途中での移籍でチームを去ることになった際、感謝の気持ちを伝えたくて綴ったnoteの熱量は凄かった。チームで使っているであろう施設のスタッフにまで感謝の言葉を伝えていた。
日々の中でネガティブな部分も悔しい事も沢山あるであろうが、全てプラスの言葉に変えてファンを喜ばせ、活力をくれる。
この歳の若者がそう簡単にできることでは無いと思うが、そうしたことすべてが自らの力になって返ってくる事を彼はきっと分かっているのだ。そういうスター性のある若者である。眩しい。
先日開催されたオールスターゲームにもSNSを使って「出たい!投票して!」と自ら呼びかけ、ダンクコンテストに選出されとても張り切っていた。正直こんなに楽しみに「やってやるぞ!」という気持ちであの場に挑む選手を見た事がない。バレンタインの企画の時もそうだったが選ばれたからには勝ちたい。何事に対しても全力なのだ。
そんな真っすぐな火の玉豪速球の愛が青森のブースターにも伝わり目に見えるほど試合の度にファンの数は増え、Maxは大人気である。
正直プレイはまだまだ粗削りだ。
AD、EJと比べるとプレイタイムは少し短い。本人もそれを凄く悔しがっている。
そんな中、1月22日の福岡戦で彼は27得点、リバウンド9、フリースローは18分の15本を決めた。とてつもない集中力だった。
前日の試合でアグレッシブに行けず悔しかったので「今日は出だしから全開で行くぞ」と意気込んでの結果だったという。
この日の試合後の会見で「キャリアハイだったがどうか?」と聞かれた際、「Very very Happy、メチャウレシイ」と日本語を交えながら笑顔で答えながらも「でも30点取りたかった」と悔しさを見せた。
もっと試合に出たい。
私は「プレイタイムもっと欲しい!」と言う外国籍を初めて見た。自らの意思は伝えていくスタイルである。
ハングリー精神の塊な彼のプロキャリアはまだ始まったばかり。
これからどんな選手になっていくのか本当に楽しみで、その成長をひと時も逃したくないと思っている。
今回はインタビューさせていただいた3名にフォーカスしたが、本当は全選手にお話を聞いてみたい気持ちである。
豪快なプレイからは想像できないほど照れ屋のE.J.モンゴメリー選手や、「元気で可愛いな~」と思っていた常田耕平選手が今や目が離せない成長を見せていたり、スラムダンク奨学生のホール百音アレックス選手の現在地だったり、「ストリートからBリーグに挑戦中です!」と話してくれた寺嶋恭之介選手など、全選手に対して気になるポイントがいくつもある。
応援している中で感じるB1とはまた違った距離感で選手たちの進化や苦悩や葛藤が見える青森ワッツ。ここから終盤に向けてますます目が離せない。
最後に、今回の取材依頼にあたり突然現れた素人の私の熱量をご担当者様が受け入れて下さり本当に沢山の経験をさせてくださりました。この場を借りて御礼申し上げます。
また、私が外国籍の話を聞きたがるばっかりに、通訳兼練習生の栗原クリスさんのお時間を沢山戴きました。クリスさんが居なければ今回成り立たなかったので本当にありがとうございました。
そして今回の取材から彼にも非常に興味が湧いて
(帰国子女なの?こういう仕事があるって私思いもしなかったよ?去年は越谷にいたの?ずっとアメリカに住んでたの?練習生ってことはプロを目指しているの?)などと今では思っています。人に歴史あり。
■追記
3月6日、青森ワッツとの選手契約が発表されました!
これはめちゃくちゃ応援しないと!うれしい!!!
選手+通訳として戦うクリスさんが観れるなんて二度おいしい気持ちです。楽しみがまた増えた。
というわけで非常に長くなりましたが、今シーズンのチームの成長の仕方を見ていれば1試合も見逃したくない。
波に乗る東地区首位の越谷を連勝7で止めたのはワッツだった。西地区首位の佐賀を止めたのもワッツだった。
試合の後の満足感と多幸感を思えば電車で往復9時間なんて苦にならない。目に見えるチームの進化を見れることがこの上なく嬉しい。勝っても負けても超絶に楽しい。
特別な10周年目の今シーズン。
最高のメンバーで今までなかった新しい伝説が生まれそうなシーズン。
是非会場で体感して戴きたいです。
毎試合事に成長するチームや選手の姿を現在進行形で立ち会えて、こんなの自分が観てるだけなんてもったいない!たくさんの人に見てもらいたい!と思い、こちらで活動させていただいております。
Maxもインタビュー中に「試合に一度でも来てもらえればわかる」と言っていましたが、まさにその通り。その1回目のハードルを越えて来てもらいたい。
寒い寒い青森だけど、そこには最高のSHOWが待っています!
(文・写真:ウエダサヤカ)