Part 2:半沢直樹が高視聴率だったことから考える「日本社会の今」について、帰国子女の私が、考えること
半沢直樹ドラマが流行った理由の一つに、
日本人は「思想難民」だから、
という新聞コラムを発見。
確かに、日本人は考えるのが苦手。
海外の現地校では、いつも
What is your opinion on this? (=これについて、あなたの意見は?)
ばかり問われた。
おかげで、まず自分がどう考えているのか、
自分に問いかけるクセがついてしまった。
例えば、
「死刑制度について、あなたの意見を理由とともに述べよ。」
と、いきなり言われて、10秒以内に、意見をまとめられる?
そもそも死刑制度について、改めて考えたことある?
クラス中に、時間も測って、与えられたトピックについてスピーチやディスカッションの練習を、永遠とさせられた。
それで成績が決まる西洋社会と、意見を対等に語ろうとするのが、どれだけ至難の業か想像できるだろう。
教育というのは恐ろしいもので、未だにこの習慣はなくならない。
ニュース一つ一つ、自分の意見は?を、まず問いている自分がいる。
意見が思い浮かんでも口から発さなくなったのは、日本で就職して、10年くらい経ってからだろうか。
でも、未だに
「思っていることが、すぐに顔に出ちゃうね」
と赤の他人に言われるくらいだから、
やっぱり学校の教育というのはすさまじい。
もし、日本人が思想難民なんだとしたら、それは教育のせい。
そして、教育のせいだとしたら、
それは考える能力がない、のではなく、
考える習慣がない、ということ。
思想や信条といったものは、一夜にしてできるものではない。
練習や習慣あってこそのもの。
確かに、いちいち面倒くさいことを考える外国人にとって、半沢直樹を感動する余地はあまりないのかもしれない。
だって、上司のやってることが間違いだ、と目くじらをたてたり、
会社の納得いかないところを指さしたり、
そんなこと、外国人は毎日やってるんだもん。
そんなことを考えながら、半沢直樹の内容を改めて思い出している自分がいた。
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