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砂漠の物語で「モノが売れる本質」を考える

もし、あなたが商品やサービスを販売する仕事をしているならば、モノが売れる本質について知っておくとよいかもしれません。

これは砂漠で死にかけた、ある男をモデルにした「モノが売れる本質」を考える物語です。

ひとり、砂漠に連れてこられた

タケシはエジプトを旅行している最中、街で突然知らない男に襲われて、はるか彼方の砂漠に連れられ放り投げられました。目隠しされて恐怖だったけれど、なぜかお金は盗まれませんでした。

ひとりポツンと砂漠に残され、不安な気持ちで押しつぶされそうです。とりあえず、水筒と食パンがあったので、2-3日は持ちそう。
なんとか街まで歩いて、生きて帰ろう。タケシは勇気を振り絞って、かすかに残されたタイヤの跡を頼りに歩き出しました。

寒すぎて凍え死にそうな夜

歩いているとだんだんと日が暮れてきて、凍えるような寒さが襲ってきました。肌を突き刺すような風が吹き荒れます。
このままじゃ凍え死ぬ。そう思ったときです。
ラクダに乗った行商人がタケシの近くまで来ました。

どうやら、ブランケットとパン、水があるようです。どれもこれも高い…しかし、タケシはこんな状況だし仕方がないと思いました。

タケシは幸いにもパンも水も両方持っています。これ以上荷物が増えても困るし、行商人からブランケットだけ購入して、寒さをしのぐことに成功しました。

喉が渇いて死にそうだ

行商人から買ったブランケットのおかげで、なんとか強烈に寒い夜をやり過ごせました。
しかし、夜が明けると今度は灼熱の暑さがタケシを襲います。

水を飲みたい。水筒の水はとっくに底をついている。喉がカラカラで死にそうだ。タケシは意識がもうろうとしてきました。

そこに、昨夜現れた行商人が再びタケシの元へ来ました。まだ所持金は残っていたので、水を購入しました。

助かった。なんとか帰れそうだ…

タケシは寒さと喉の渇きを癒し、なんとか自力で街へ戻ることができました。


物語から「モノが売れる本質」を紐解く

なぜ、行商人はタケシから商品を買ってもらうことができたのでしょうか?
もうお分かりですよね。

ブランケットを買ったのは凍えそうな寒さをしのぐため。水を買ったのは喉がカラカラで死にそうだったから。

つまり、タケシは自分の抱えている課題を解決できると信じて、行商人の商品を買ったのです。

1回目に行商人がやってきたとき、タケシは水を買いませんでしたよね。なぜなら水の入った水筒を持っていたから。そんなことより、寒さをしのぎたい一心でした。

2回目に行商人から水を買ったとき、パンは買いませんでした。リュックにたくさんのパンが入っていましたからね。
パンを買ったところで、タケシの現在置かれた状態において、課題解決にはならなかったのです。

ちなみに、行商人はニーズを予測して、方程式に基づきタケシをさらったのです。

・場所(市場)
・いつ(タイミング)
・人(ターゲット)
・なにを(商品)
・どのように(課題解決の提示)

これこそまさに、モノが売れる本質といえます。

物語のまとめ

じつは、タケシを車に乗せて砂漠へ放り投げたのは行商人でした。

行商人は競合がいない砂漠にタケシを放り投げたら、自分の商品を買ってもらえると分かっていたのです。

そして、自分の商品でタケシの命が助かり、感謝されました。

自社の商品は、どこのだれのどんな課題を解決できるのか?という視点を常に持つことが大切ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。


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