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「海のはじまり」第九話感想

弥生さん。涙 今回は辛い回でしたね、、、観終わった後思わず「しんどかった〜」って言っちゃいましたもん。そしてこれ、12話中の9話ですよね!?もう最終回の前くらいの盛り上がり方ですが、、、!?今後どうなるのか、気になりすぎます。

弥生「そうなんですよ。気遣いできるし、聞こうとしてたこと先回りして資料準備してくれてたり。」
志織・彩子「へぇ〜。」
弥生「物腰柔らかいから細かいことも相談しやすいし、おごらず謙虚。何より優しい。」

「海のはじまり」第九話

描かれないのかな、でも観たいなと密かに待望だった、夏くんと弥生さんの「恋のはじまり」。弥生さんの職場に営業で来る夏くん。エレベーターで、天気のお話をしたり(社外の人と話す時あるある)。夏くんが、迷子の男の子を見つけて困っているところを助けてあげたり。何度も会って、コミュニケーションを交わしていく二人。そんな風に出会った、夏くんに好印象を抱いて、職場の仲間に夏くんの良さを語る弥生さん。こんなに語れるなんて、既にもうとっても好きじゃない!

夏「知ってる子?」
弥生「ううんおしゃべりしてただけ。」
夏「へぇ〜。ホント子ども好きだよね。」
弥生「月岡くんは子ども苦手だよね。」
夏「得意ではないけど…。」
弥生「でもいつか親になるにはいいことかもね。子ども扱いしないってことでしょ?」
夏「不安過ぎる。」
弥生「楽しみだけどね。」
夏「うん。不安だけど結構楽しみ。」

「海のはじまり」第九話

ショッピングセンターで待ち合わせをしている間に、女の子とお話している弥生さん。子どもが得意ではない夏くんに、子ども扱いしないってことでしょ?って言える弥生さん、リフレーミングが素晴らしすぎる。そうよね、子どもをきちんと一人の人として向き合ってくれる人よね、夏くんは。そして手を繋いで、映るタイトルバック。うん、素晴らしい「恋のはじまり」。これが1時間も経たないうちに、辛いおしまいを迎えることになるとは、知る由もない私たち。辛。

海「フフ…。」
弥生「えっ?何?」
海「『お母さんもどうぞ』って。」
弥生「ねっ。間違われちゃったね。」
海「弥生ちゃんママに見えるんだね。」
弥生「私がホントにママになったら嬉しい?」
海「うん!」
弥生「そっか。」

「海のはじまり」第九話

ショッピングセンターの入り口で待っている弥生さんと、そこに手を繋いでやってくる夏くん海ちゃん。弥生さんの顔が曇っているのに、夏くんは気付きますが、海ちゃんもいるし突っ込めない様子。お洋服屋さんで試着をしようとした時に、店員さんにお母さんと間違われる弥生さん。そのことを海ちゃんが話します。母親になるか中々決められない弥生さんは、海ちゃんに自分がママになったら嬉しいかと聞きます。その答えは、YES。優しくてしっかりしすぎている弥生さん、母親になることは海ちゃんのためにもなる、とますます悩む材料になったんだろうな。

夏「3人でいるのつらいんでしょ。」
弥生「だからそんなことないって。」
夏「俺もホントのこと言わないからだよね。」
弥生「何?まだ隠し事あんの?」
夏「子どもがいるって知って、最初は面倒だと思った。このまま弥生さんと二人でいつか家族が増えたりしながら、今はまだ二人でいたいと思ってたから。」
弥生「鍋火かけて。」
夏「でも今は海ちゃんも凄く大切で、弥生さんが母親になってくれたら嬉しいし。正直…。そうなったら楽だと思った。一人で親になるの不安だったから。」
弥生「お皿出して。」
夏「辛そうなの少し前から感じてたけど、無視した。三人でいたかったから。なのに無意識に無神経に弥生さんの前でも水李の話ばっかりして。気持ち尊重するなんて口だけで、自分の思いどおりにしようとしてた。甘えてた。」
弥生「ちょっと待ってもらってもいい?今は本音というか言えてないことがあり過ぎてまとまらない。」
夏「うん。」
弥生「結論もまだ出せてない。つらい。だから自分がどうしたいかが分からない。」
夏「うん。手紙読んだ?水李の。」
弥生「まだ。」
夏「わかんないけど母親になる人とかじゃなくて俺と一緒に親になるかどうか悩んでくれた人に宛てたんだと思うから。だから弥生さんが読んで。」
弥生「分かった。」
夏「俺は別れたくない。三人でいたい。」

「海のはじまり」第九話

お料理しながら話す二人。生方さんの紡ぐ物語は、お料理しながらお話するシーンが多いですよね。日常を切り取っている感じが好きです。そんな日常ですが、とてもシリアスなシーンです。本音を伝える夏くん。この間実の父親にも伝えた最初は面倒だと思ったっていう気持ち、弥生さんがいてくれたら楽になるって気持ち、リアルでしたね。綺麗事じゃない、本音。水李の話ばっかりしていたのも、最初は無意識だったけど段々自覚しつつあったんですね。それが弥生さんを苦しめていることも。それでも三人でいたいと訴える夏くん。それに、今はまだまとまらないと返す弥生さん。複雑な感情がありすぎて、整理出来ないんですよね。葛藤が渦巻く中で、孤独で辛い弥生さん。もう、弥生さんを救ってあげてと強く思いますよ…。

水李「はじめまして。面倒なことに巻き込んでしまってごめんなさい。はっきりしない夏くん、まだ幼い海、短気な母、気の抜けた父と厄介な人たちに挟まれて、それはそれは窮屈だったと思います。海を妊娠しているとわかった時、最初は中絶するつもりでした。相手のことを考えすぎたせいです。でも珍しく他人の言葉に影響され、自分が幸せだと思える道を選ぶことにしました。夏くんではなく海を選びました。そのおかげで、海を産んで一緒に過ごすことができた。海を見るたび話すたび思うたびに、正しい選択だったと思えています。たぶん人より短いから、幸せな人生だったというのはちょっと悔しいし、他人にあの子は幸せだったと勝手に想像されるのはもっと嫌です。でも海と過ごした時間が幸せだったことは、私だけが胸を張って言える事実です。誰も傷つけない選択なんてきっとありません。だからといって、自分が犠牲になるのが正解とも限りません。他人に優しくなり過ぎず物分かりのいい人間を演じず、ちょっとずるをしてでも自分で決めてください。どちらを選択しても、それはあなたの幸せのためです。海と夏くんの幸せと同じくらい、あなたの幸せを願っています。」

「海のはじまり」第九話

お家の引き出しを開け、「夏くんの恋人へ」の手紙を取り出し、読む弥生さん。前回も書いたけど、思っていたんですよ。弥生さんが綴って水李に届いた言葉、届かないかな、「海のはじまり」は弥生さんが大きな影響を与えたってこと、教えてくれないかなって。やっぱり生方さん…繋げてくれましたね(歓喜)!水李が正しい選択だったと思える道を進めたこと、本当に良かったし、それは弥生さんのおかげで。人に勝手に想像されるのが嫌っていうのも水李らしい。けど、幸せだったんですね。だから、海ちゃんにも夏くんにも、弥生さんにも、幸せであってほしいと願える。弥生さんはあの時しんどい中で人の幸せを願ったけど(これってよく考えたら本当に凄いことです)、水李は幸せだった瞬間に人の幸せを願った。全然違う状況だけど、同じ言葉で繋がっていて、それが嬉しくて切ない。弥生さんの心に刺さったのではないでしょうか。

夏「ありがとう。海ちゃんのこと考えてくれて。」
弥生「どういたしまして。」
夏「もうちょっと待った方がいい?」
弥生「誰かの役に立ててるって思いたかったの。私がいないと駄目だなってことがあると、やれやれって思いながら安心した。最初は居心地良かった。3人でいて楽しいし…。なりたかった母親にもなれる。3人でいて何の不満もなかった。」
夏「だったら…。」
弥生「3人じゃないって気付いて。ずーっとどこかに水李さんがいるの。それ感じて奪い取ったみたいな気持ちにもなるし、水李さんのこと知らない自分だけが仲間外れみたいな疎外感もあるし。ホントおっしゃる通りで…。3人でいるのだんだん辛くなった。」
夏「でも…。」
弥生「でも…。月岡くんのこと好きだしなぁ。海ちゃんカワイイな。お母さんになりたいな。別れたいとかじゃない。一緒にいたい。でもいると苦しい。でも頼られると嬉しい。お母さんに間違えられてうれしくて苦しかった。お母さんさせてもらえるのに水李さんにはなれないから、嫉妬してたの。私なんかよりずっと大変な思いしてきたって分かってるのに。うらやましくて仕方ない。月岡くんが水李って言うたびに、海ちゃんがママって言うたびに、うらやましいとか悔しいとかちょっとずつ溜まってった。2人のことは好きだけど、2人といると自分が嫌いになる。3人でいたい3人でいたいって言ってくれて、嬉しいんだけど…。うれしいのに…。やっぱり私は…。月岡くんと2人でいたかった。あっヤバ。最悪。これ海ちゃんにあげるやつ。ごめんごめん。」
夏「あとは?あと言いたいこと。」
弥生「海ちゃんのお母さんにはならない。」
夏「うん。」
弥生「月岡くんとは別れたい。そっちは?言いたいことあとは?私が頑張ったせいで頑張らせちゃったでしょ。ちゃんと言っていいよ。」
夏「3人が無理なら…。どちらか選ばなきゃいけないなら…。海ちゃんを選ぶ。」
弥生「うん。よかった。私も。好きな人と離れても自分が納得できる人生と、つらい気持ちのまま2人のために生きる人生。どっちにするか考えて、自分を選んだ。2人のこと選ばなかった。だから同じ。よかった。帰るね。じゃあ。」
夏「待って。送ってく。」

「海のはじまり」第九話

夏くんのアパートに行く弥生さん。話す二人。弥生さん…涙。やっと自分の本当の気持ちを言語化出来ましたね。しっかりものの弥生さん、家族と辛い思い出が残っている弥生さん、誰かの役に立ててるのが嬉しくて、お母さんにもなりたくて、でも水李の影がずっとあるのが苦しくて、葛藤していたんですね。それを言葉にも出来ずに、たった一人だけで抱えて、本当に苦しかったですよね。月岡くんと2人でいたかったの、泣きながら笑う有村架純ちゃんの演技力よ…素晴らしすぎませんか。涙 「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」でも「そして、生きる」でもそうだったけど、有村架純ちゃんは辛い恋をする女性を演じるのが上手すぎなんですよ…弥生さんも有村架純ちゃんも幸せになって…(役と女優さん混同)。私が頑張ったせいで頑張らせちゃったでしょって何、なんで最後までそんな気遣い出来て優しいんですか弥生さん、どんだけいい女なんですか…。夏くんを演じる目黒蓮さんの、どちらか選ばなきゃいけないなら…。海ちゃんを選ぶ。の演技も良かったです。苦し紛れに、でもちゃんと意思を持ってはっきり伝えた。それで、弥生さんがほっとする部分もあったんじゃないかと思います。辛い別れだけど、でも、自分が納得できる人生を、弥生さんが選ぶことができて良かったです。

弥生「あっ。もう今日終わってた。終電あるうちは今日だよね。」
夏「うん。今日の終電だから。」
弥生「だよね。じゃあまだ今日だ。まだ今日。」
夏「何でもない話するの…。」
弥生「ねっ久しぶり。ごめん手汗すごいから、ちょっと離してもいい?」
夏(手を強く握りしめる)
弥生「水李さんの手紙読んで、別れるって決めたの。」
夏「何書いてあったの?」
弥生「幸せになれる方を自分で選んでねって。あんなに嫉妬してたのに、水李さんのこと好きになっちゃった。だから海ちゃんのことも好きなままでいれる。読んでよかった。次の乗ろうかな。」
夏「終電まだあるし…。」
弥生「海ちゃんには私から話させて。お別れしたよって。」
夏「もう少し話そ。」
弥生「これからも…。何かあったら頼って。もう2人と関わりたくないとかそういうのはないから。あっ海ちゃんのママが出来たらそれが一番だけどね。」
夏「俺やっぱり弥生さんのこと…。」
弥生「頑張れ。」(手を離す)
弥生「頑張れパパ。応援してる。ちょっとだけお母さんできたのホントに嬉しかった。それはホント。ホントに本音。頑張れ。」

「海のはじまり」第九話

電車を待ちながら、経堂駅のベンチで手を繋いで他愛もない話をする二人。今日までは、(付き合っている)と決めた二人。別れると決めた後に他愛もない話をするの「花束みたいな恋をした」でもそうだったけど、明るくて切ないです…。弥生さんの言葉がきっかけで、海ちゃんを産むと決めた水李。水李の手紙を読んで、別れると決めた弥生さん。自分が紡いだ言葉が返ってきて、こんな決断をすることになるとは夢にも思っていなかったでしょうね、弥生さん。会ったことはないけれど、たしかに繋がっている弥生さんと水李。言葉って、誰かの気持ちを大きく揺り動かす。言葉を大切にしている生方さんだからこそ、の物語ですね。あと、水李が夏くんに宛てたお手紙の内容も気になるところなんですが、そちらも明らかにされるんでしょうか…?してください気になりすぎます(懇願)。そして、これからも何かあったら頼って、と言える弥生さん強くて優しい。懐が深いです。まだ離れたくないと、弥生さんのことを必死で見つめて涙が滲む夏くんの目が苦しい…。弥生さんが電車に乗り込む前にかかるback number、いつもタイミングが完璧なんですよ凄い。ホームで、涙が止まらなくなる夏くん。そして、夏くんといる時は泣かずに、電車で啜り泣く弥生さん、よく頑張ったよ…本当偉いよ凄いよ…拍手喝采したいですよ…。二人とも、どうか、どうか、幸せになって…。

***
次回、一人で育てることをゆき子さんに伝える夏くん、転校したくないと訴える海ちゃん、大事な孫なのと言う朱音さん、海ちゃんの担任の先生と話す夏くん、ゆき子さんと話す弥生さん、夏くんにいなくならないでねと涙を流す海ちゃん。また一つ転換期を迎えた来週、どうなるのか待ち遠しいです。

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