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若手と苦手という文字は切ないくらい似ている
「今日、実行委員会なので3時から会議室行ってますね。戻ったら諸々対応しますのでよろしくです。」
ウチの会社は実行委員会的なものが大好きだ。業務以外で何かイベントごとが発生すると、すぐに若手を集めては委員会を立ち上げる。祭り好きな人にはいいが、まあ、めんどくさがりな人にとっては、めんどくさいシステムだ。
「うん、了解。で、今日のミーティングは?」
「来年度のお誕生日プレゼント決めるんです。従業員の皆さんにお贈りする品。」
「一週間の有給休暇とかAmazonギフト券がいいなあ…」
「一応形のある物が良さそうなんですよ。何かお取引先で用意してもらえそうな物があればなって思うんですけど。じゃあ行ってきます。」
「おう。いってらっしゃい。」
そういえば去年は何もらったんだったっけ…?全然思い出せないってことは、まあ大したものでは無かったんだろうな…。
そんな小骨を刺したまま小一時間パソコンに向かっていると、上階から椅子を引く音が響き、会議が散会する様子がうかがえた。出かけて行った彼女もペタペタと戻ってきた。
「で、決まったの?」
なんだか複雑そうな顔をしてるな。
「ええと、それが…会議の途中で会長が急遽参加されて…」
社歌のオルゴールに決まりました!
きついなあ…会社あるある…
「ははは。まあ、うん。よくある事だよね。う~ん。社歌かぁ…」
ああ思い出した。
「そういえば去年でかい置時計もらった。裏に金文字の社名入ったやつ…」
艱難汝を玉にす
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