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自分を大切にする日の酒~緊急事態に酒愛を③

同窓会が好きじゃない。今此処未来に生きている僕は、過去の思い出話に大して興味がない。よほどのことが無い限り、まず出席はあり得ない。あくまで個人的な感想なので、それが好きだと言う人の嗜好を否定するつもりは全くない。

小中に関しては、公立に通っていたこともあり、どのメンツも”たまたま近所だった”程度の付き合いだ。アイデンティティは一生変わらないものとして、当時のスタンスで会話をしかけてくる礼節を欠いたアホが嫌いだ。教師は特にそうだ。なぜ大人同士の会話で上からものを言うのかがわからない。
少なくともあの時のおまえのポンコツぶりに比べたら僕は相当まともな社会人だお前の言う通りに従わなかったことで非常に充実した人生を送っているぞコノヤロウ。
というセリフは、ぬるいビールで嚥下する。いや、僕ももうオトナなので

見渡すと、昔から声のでかかったヤンキーとか、そこそこな会社で働いていて、そこそこ立派な肩書を持つのとか、親から事業を受け継いだとか、そういうメンツばかりだ。元女子は、旦那の会社や子どもの学歴話ばかり。申し訳ないがすべてに興味がない。

そしてここに、ジョブズや孫正義は居ない。所詮日本の教育システムなんて、汎用型日本人製造装置なんだ。

つまらない時間を浪費した上に、相当量のエネルギーを消耗し、高い会費を払い、美味くない料理を食べ、美味くない酒を飲んでしまった。
今日は自分を大切にしなかった日だ。反省しなくてはいけない。
僕は、ほとんど活用していないPCの捨てアドを手渡すと、早々に会場を後にする。もう次はいいな…そんなふうに、同窓会のお知らせハガキを小さく切り刻む年が続いた。
だがそのお知らせが、ある時からウキウキと心弾むタイミングに変わった。

同窓会案内ハガキが到着後に届くグループLINE。

「同年同月同日に開催される、裏同窓会のお知らせ」

僕は、いそいそと出席の返信を送るのだった。


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