![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144543843/rectangle_large_type_2_2d8768dd0e3fd32c5441a88247918ce8.jpeg?width=1200)
ごみ出しエンジョイ
朝一番の、この家の前の坂道を下って行くゴミ出しは私のたのしみだ。
雨だと誰かに車で行ってもらう事になるからその分、梅雨の晴れ間のゴミ出しは格別!
山間の、道幅が広い車道とその脇の広い歩道。この道沿いの地区は住んでる人も少ないし、人も車もほぼ通ってない。海からやって来た大きな風が吹いている。
民家の植栽に左手で軽〜くハイタッチしながら右手でゴミ袋を持ってトコトコ下っていく。馴染みのオリーブもセージもアロエもネムノキもヤシも今日も元気よし。山々も昨夜の大雨で匂い立つようにエネルギッシュだ。
ゴミステーションにゴミを出したら坂を登って戻っていく。すると坂の上の方、小っちゃい人間がゲラゲラ笑って跳ねているのが目に入る。
チビコだ!
ダダダダッとボールが跳ねながら落ちてくるように全速力で近づいてくる。満面の笑みで腕を広げて!
私は足を前後に開き、程よく腰を落として手を開き、ガチで構える。ごきげんなチビが飛び込んでくる、抱きしめる!衝撃は意外と無い。
(飛び込む直前にちゃんと勢いを落としてくれたのだな。えらいじゃない〜)とホッとする。
タックルハグからくっついたまま、2人でしばし笑い、おはよーと言い合った。
「家で待ってるかと思ったよ。」「びっくりした?!」「うん、びっくりした!」
手をつないで帰る。
(…ゴミ出しのタックルチビコを見たの、久しぶりだった〜。。。)
と呆然としてたら背中によじ登られ、髪を変にされながら、のしのし坂を登って帰る。
![](https://assets.st-note.com/img/1718773993270-BeBK3jKrnz.jpg?width=1200)
前はいつもおんぶでゴミ捨てに行っていた。頭によじ登って急にえびぞりするからいつも叫んでた。
手をつないでゴミ捨てに行く時期もあったが、チビが下り坂を急に走るから、追いかけながらやっぱりよく叫んでた。。
そのうち
「ママちゃん、先にゴミ捨てに行って来てよ、チビちゃんは後から長く走りたいから、坂の下でチラチラ見てて!」
とか言いだして待ち合わせタックルブームが長く続いた。
ロープをつけたスケボーにチビコがうつぶせに寝て乗って、ピューっと滑り下りていくのにハマり、わたしが片手にロープを握り、もう片手にゴミを持って並走するというのもよくやった。アザラシを散歩してるみたいでこれは今も好き(笑)
でも最近のゴミ出しはわりと一人で行っていた。
(そういえば最近、アレをやってって言わないや。)と、ふと気付く時、水鉄砲で背中を撃たれたみたいに驚く。えっ?終わった…?こんな急に?って。でもやっぱり、またあるかもしれないな。と思う。
泣けるくらい懐しいちょっと昔のチビコが再び出て来る瞬間って、実は沢山あると知った。さり気なく、突然に、なのにしつこく、、ややこしく成長していく(笑)
「ママ〜おデザーくださーい!」と今日も言われる。「デザート?フルーツ系はサクランボがまだあるかも、お菓子系はカエルしかない。」と今日も言う。
![](https://assets.st-note.com/img/1718836819720-BWqVVQZfDc.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718930279872-RtLP2hmyGw.jpg?width=1200)