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【読書記録】アドバイスかと思ったら呪いだった。(犬山紙子)

当たり前だけどみんな価値観が違うんですよね。そして、その価値観を全部理解しなくても良いし、心に偏見を持ってしまうのも仕方ない。でも「いろんな人がいて、いろんな考え方があって、それは自由だ」という基本原則は守り続けなきゃいけない。

(作中より引用)

その名の通りの内容で
生きていく上で押し付けられがちな
〈クソバイス〉についての怒りを
ぶちまけた痛快な作品でした📖´-

エッセイかと思いきや
クソバイスを募集・共有し怒りを発散、
更にはクソバイスに傷つかないための
バリアの張り方や、カウンターパンチとしての
言い返し方などが盛り込まれた
「お悩み相談室」のような構成。

この「お悩み」部分にあたるクソバイス例が
なかなか面白くて目次だけでも

「うわ、これ言われたことあるわ〜」
「これにどう返すんだろう?」

と、興味をそそられるものばかり。


しかも、文体がとても気安い雰囲気なので
女友達に愚痴っているような気分で
ゆるっと軽く読める!!

こういうテーマだと少なからず
フェミニズムやルッキズムetc...の
社会問題に触れたり、
世間の「一般」を疑うところから着手する
必要があるため、重くなってしまいがち。

難しいテーマではあるし、
主張自体はある程度思想を伴ったものだと
感じるけれど、とにかく文章が読みやすく
噛み砕かれていて分かりやすいから
「分かる分かる〜!あはは!」と
いい意味で軽率に楽しめるのが
素敵だな〜と感じました🔥🔥


※〈クソバイス〉とは…
求めていないのに繰り出される、クソみたいなアドバイスのこと。相手のためを思って言っているようで、実は上からめ戦で持論を押し付けているだけのことが多い。
なお、クソバイスすると大変気持ちが良い。
(本文より引用)

2015年に刊行された作品を
改題したものらしく、
「さすがに今これ言う人はおらんやろ」的な
化石のようなクソバイスもいくつか
ありましたが、令和の現代日本でも耳にする
クソバイスも多々。

〈クソバイス〉する人いるわ〜。いるいる。
と、思うと共に

なんなら「自分やっちゃってるかも!?」と
自分の振る舞いさえもが怖くなる😂😂
改めて身の回りの〈アドバイス〉を
見つめ直してみよう、と背筋が伸びる一冊でもありました。

自分の身近な問題とリンクさせて
楽しめる作品じゃないかな〜と思います🕊

いかなる人も誰かに生き方を頭ごなしに否定されたり、ぞんざいに扱われて良いものではありません。「クソバイスなんて名前がついたら何も言えないよ」なんていうのは強者の発想で、相手を傷つけないよう気をつけるということは大切なことと変わらず私は思っています。

(作中より引用)

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